舌の表面には、目に見えるぐらいの大きさの突起で、乳頭と呼ばれるものがあり
ます。乳頭にはいくつか種類がありますが、その中の大部分には味蕾と言う味を感
じるセンサーが隠れていて、成人ではその数は9000個にもなると言われています。
だ液などに溶けた味の成分がその味蕾に接触し、そこから脳に刺激が伝わって、人
間は味を識別することができるのです。
しかし、味覚という感覚はどれだけ頼りになるものなのでしょうか?そこで、5
人の男女に鼻栓/目隠しをしてもらい、舌だけの感覚を使って、食感が良く似たも
のを何種類か食べ、その名前を当てる実験をしてもらいました。チャレンジしても
らったのは、グレープフルーツとオレンジ、メロンとカキ、ニンジンとダイコン、
そして液体のコーヒーと紅茶。いずれも一度は口にしたことがあるものばかりです
が……目と鼻を封じられて首を捻る解答者たち。目隠しを外してみると…コーヒー
をお茶と答えたり、ダイコンをカキと間違えたり、散々の出来。
| 舌の味覚なんて思ったほど当てにならない!
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舌は骨格筋と同じ横紋筋という筋肉で出来ていて、活発に動くことが出来ます。
しかし舌はなぜ筋肉として発達しているのでしょうか?舌にはもうひとつ喋るとい
う重大な役割があります。舌を無理に押さえ付けて喋ろうとすると、出て来るのは
うめき声のような音ばかりで、きちんと喋ることが出来ません。舌を取り巻く筋
肉は複雑にからみ合い、口の中の体積を狭くしたり、音の響きを変えたりして、自
由自在に喋ることを可能にしているのです!
喋るといえばアナウンサー。目がテ
ン代表として、アナ歴3年の魚ちゃんが実験台に!まずはコンピューターで声を分
析します。すると、なんと先生は口の中の共鳴が素晴らしいとべた褒め。鼻高々の
魚ちゃんですが、次のアナウンスの先生の所で自慢の発音について思わぬ指摘が!
なんと「タチツテト」が上手く言えなかったのです。実はタ行はta/te/toのほかに
chi/tsuなど少し系統の違う音が混じっているため、50音の中では難しい行だったの
です。
| タ行がちゃんと発音できたら日本人として一人前!
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