2回目でもおいしい!目がテン!?ライブラリー


激痛!?かむ亀 スッポン  #510 99/12/12

 ついに冬到来!冷たい風が吹きすさぶ街…そんななか、私たちの心を引きつけてやまないのが、「鍋」。「ふぐ」や「ちゃんこ」など、巷には豪勢な鍋がいっぱい!中でもひときわ異彩を放つ鍋があった!「スッポン」鍋。カメのようでカメでない、その姿とは…?

 スッポンの秘密を探ろうとして矢野さんが出かけたのは、静岡県下田の養殖場。現在、天然物はほとんどいなくなり、世間で食されているスッポンはほとんどが養殖物なんです。泥水に浸かって姿こそよく見えませんが、4万匹もいるというスッポンは、冬だというのに元気いっぱい。実は、養殖場では30度の水温を保っているといいます。そこで、試しに水温をどんどん下げていくと…なんとスッポンが動かなくなってしまった!スッポンは冬眠する変温動物のため、本来冬はあまり活発に動かないのです。

 スッポンの名前の由来は、水に飛び込む音が「スッポン」と聞こえるからだ、と言われていますが、果たして本当か?実際にスッポンとカメを水に飛び込ませてみると…心なしか「スッポン」と聞こえるような気が…。あまりはっきりとした違いは分かりませんでした。

スッポンとクサガメのレントゲン  スッポンは分類学上は立派なカメの仲間。しかし、見た目はかなり違います。そこで、スッポン対カメ!目がテン!カメリンピックを開催!まずは水泳対決。すると、するするときれいなスタートを切ったのはスッポン。カメはのろのろと進むだけ。スッポンの圧倒的勝利です。実は、スッポンの甲羅は流線型をしているため、カメよりも抵抗が少なく、水の中を早く泳ぐことが出来るのです。その他にもスッポンは肺呼吸の他にエラ呼吸が可能なため、カメよりも長い間水の中に潜ったままでいられるのです。つまり、スッポンは水中生活に適した身体の構造になっているというわけです。

アクリルケースに入ったスッポン  スッポンとカメの一番の違いは、何と言っても甲羅。カメの甲羅は硬く、角質層でできているのに対し、スッポンの甲羅は皮膚で覆われ、手で押すとぐにゅっと曲がってしまうぐらい、ふにゃふにゃしています。いったい何のために甲羅を持たなくなってしまったのでしょうか?岩場などの小さな隙間に隠れるため、余分な甲羅は柔らかいほうが便利なのです。



所のポイントスッポンの甲羅は柔らかい!

 
 スッポンといえば、いったん噛みついたら二度と放さないと言われています。そこで、矢野さんが安全装備の上、こっそり人差し指をスッポンに近づけてみたところ…がぶっ!とひと思いに咬まれてしまった!矢野絶叫!阿鼻叫喚!恐るべきスッポンパワー!その力は9キロ。わずかな力ながら、指先の一点に集中してかかると、痛いの痛くないの!
 
 
所のポイントスッポンに咬まれるとめちゃくちゃ痛い!

 
 さらに、噛まれたはいいが、離れないスッポン。いったいどうすれば指から手を放す?カミナリが効くというのは本当なのか?そこで、カミナリの音や光でスッポンを脅かしてみたところ、全然効果なし。実は、スッポンは水の中に入れると、安心して手を放してくれるんです。
 

 
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