第1646回 2022.10.16 |
かがくの里 の科学[収穫祭1] | 場所・建物 食べ物 |
8年前、荒れていた土地が豊かな実りに恵まれるようになり、迎えた8回目の収穫祭!今年は、スペシャルゲストの隈研吾さんと里の作物を収穫し美味しい恵みもいただきます。さらに里の昆虫発表会も開催!そして一番気になるかがくの里母屋プロジェクト!隈さんがついに新たな構想を発表!
第8回 かがくの里秋の大収穫祭スタートです。
隈さんが今年の米を脱穀&精米!
まず最初に、里の横を流れる小川へ。実は今年、ここであるプロジェクトがスタートしたんです。
今年6月、この小川を夜訪れてみると、なんとホタルが光りながら飛ぶ姿が!調査の結果、数は少ないもののゲンジボタルとヘイケボタル、2種類のホタルが生息していました。好む環境が違うゲンジボタルとヘイケボタル。そこで、それぞれのホタルが住みやすくなるよう、小川を整備してきました。
今後も地道に環境の整備をつづけ、いつの日かかがくの里がホタルの里になることを目指します。
そして、収穫祭の主役たちが待つ畑へ!今年は、水田の一角で昔ながらの苗作りに挑戦。土に直接、芽出しを終えた種もみを蒔いて、直射日光が当たらないよう布をかけて育てました。土が少ない育苗箱を使う方法に比べ、水田で直接育てる方法は、土がたっぷりあり、根を深く張ることができ、育てる期間も長いため苗が大きく育ちました。5月下旬には、田植えを行い、その後も稲は順調に成長。9月中旬、無事、稲刈りとはざかけを行いました。
そこで今回は、所さんと隈さんにお米を脱穀していただき精米まで体験してもらいます。最初の工程は「脱穀」。使うのは、昔ながらの脱穀機。中には爪が付いているドラムがあり、それがペダルを踏むことで回転。稲を当てると、もみだけが外れる仕組みです。脱穀したもみは機械でまず玄米にし、さらに精米機にかけて白米にしていきます。
里の畑で作物を収穫!
続いて、大豊作の里の畑で、作物を収穫。まずは、今年初挑戦したゴボウ。5月末に植えて、順調に育ってくれました。
根を深く真下に伸ばすゴボウ。
収穫には、まずスコップで周りの土を掘り、柔らかくします。今回、植えたのはごぼうとしては根が短い品種。しかし、里の土には粘土も多く、土が固まって抜けにくいようです。土を柔らかくしてようやく抜けました。所さん、隈さんもごぼう抜きに挑戦。初挑戦のゴボウは大成功でした。
そして、今年里ではナスが大豊作。ちなみに、ナスにはりんごと同じ香りの成分が入っているため新鮮なものを生で食べるとりんごのような香りがするんです。
奥にはもう一つ初挑戦の作物が。それが、四角豆。四角豆はインドなどの熱帯アジアが原産。実の断面が、ひだのついた四角形をしていることからその名が付きました。日本では、沖縄でうりずん豆と呼ばれ、多く栽培されているもの。四角豆は、今年7月に植え、収穫祭の今、ちょうど食べ頃だそう。
そして5月に植えたネギも所さんと隈さん、2人で収穫しました。
里の恵みを調理&母屋の構想
里の畑で収穫した秋の恵みを、調理科学の専門家露久保先生に目の前で調理してもらいます。調理してもらうのは。ナスとネギと里の味噌を使ったお味噌汁。そのほかのおかずとご飯が炊けるのを待つ間、隈さんに、母屋の構想をお聞きします。
隈さんよると、日本の文化の深いところをみせたいとのこと。そこで、設計する新しい母屋は、里山の原風景、ススキを使った茅葺き屋根になるようです!全体がどんなデザインになるのか、さらに楽しみになりました!