前編
「ワインのあとで······」
綾子(小池栄子)が娘の春海(清原果耶)と初めてお酒を飲む瞬間に立ち会えたクラッチ店長・海星(杉野遥亮)。「バーテンダー冥利につきるもの」と喜んでいたのも束の間。
「なんかちょっとお腹空いて来ちゃったなぁ……」と綾子。夕飯を食べた満(生田斗真)と春海もまだ全然イケると言い注文することに。さらに大食いの春海は黒板に書いてあるメニュー全部と爆弾発言。「初めてウチに来てくれた春海ちゃんを喜ばせたい」と密かに意気込む海星は全てのメニューを作ることに…。
そんな中、他の客からLINEで予約が入る。しかし「岸辺家にとって特別な一日で、ボクと春海ちゃんの勝負の日」と苦悶する海星。【今日はムリ 入れないんです 貸切で】と川柳スタイルで断る決心をする。今まで知られなかった海星独自の接客ルールも明らかに……。
後編
「さくら餅のあとで······」
ポラリス売却の裏側で密かに暗躍していたクラッチ店長・海星(杉野遥亮)。実は契約前日、海星はポラリス閉店の挨拶まわりをしていた房枝(原田美枝子)と会っていて、名物のガトーショコラをもらっていた。その夜、しっぽり一人で飲みにきた満(生田斗真)にガトーショコラが入っていた容器を返した海星。そこで初めてポラリスを想う満の気持ちを知る……。さらに不動産屋・森尾(今井隆文)に岸辺家に渡す土産のアドバイスをしていた海星。その進言が “満が『ポラリス』を継ぐ決心”の後押しのキッカケに……。「光あるところに影あり」――。契約が破談となり酔い潰れている森尾を優しく見つめる海星。そこへ思いがけない客がやって来て事態は意外な展開に……。