2018.2.9-2.25

トピックス

スペシャル

岡崎朋美さんがパシュート女子代表にエール!

今シーズン世界記録を3度更新した、スピードスケート女子団体パシュート。
金メダル最有力候補と言われる中、21日(水)に行われる準決勝・決勝を前に、スピードスケート女子短距離界初のメダリスト・岡崎朋美さんから、熱いエールをいただきました。

Q まずは、パシュートの基本的なルールを教えてください。

女子は6周(2400m)を、3人が先頭交代をしながら滑走し、最後の選手がゴールした時点での記録を競います。予選はタイム順で争い、上位4チームが準決勝に進出します。準決勝以降はトーナメント戦で、予選タイム2位の日本は3位のカナダと対戦します。

Q 女子は世界記録を3度も更新してオリンピックを迎えましたが、なぜそこまで強いのですか?

まず全員の能力・スピードが高いレベルで整っている事があります。また夏にハードなトレーニングをこなしてきたので、自信を持ってオリンピックに臨めていると思います。その中でもメダリスト(1500m銀・1000m銅)のエース・髙木美帆選手の存在が心強いです。「美帆がいるから大丈夫」という事でチームも一致団結できていると思います。

Q 日本の戦略はどこに注目すれば良いですか?

女子は6周ある中でこれまで4回先頭交代をしていたのですが、それを3回に減らしました。先頭交代をすると隊列が乱れ空気抵抗の影響を受けるので、ロスを少なくする事が狙いです。
そして最初は髙木美帆選手が先頭で滑ると思います。そこで早めにスピードに乗り、力を使いながらも後半に余力を残して滑る事を考えていると思います。全員が同じタイミングで滑った方が消耗が少ないので、前半でスピードに乗り、その勢いでいかに後半ペースを落とさないようにするのか。そこに注目してください。

Q ライバルはどこですか?

やはりソチ五輪金メダルのオランダですね。層が厚く1軍、2軍とあり、決勝で日本と当たれば最強メンバーでくると思います。オランダの出方は気にする必要がありますね。

Q 日本が金メダルを獲るためにはどうすれば良いですか?

気持ちです!ここまで来ると技術云々ではありません。しかも、滑る3人全員が強い気持ちを持たないとダメです。1人でも心が折れてはいけないです。みんなで声を掛け合いながら、最後まで諦めないようにする事が大切です。

Q 最後に女子日本代表にエールをお願いします。

必ず勝て!日本中を沸かせてくれることを期待しています!!

【日本テレビ ピョンチャン五輪中継】

2/21(水)夜7時 スピードスケート男女団体パシュート決勝

ソチ五輪代表が語る女子アイスホッケー・スマイルジャパン 豊富な経験と運動量で悲願のメダル獲得へ!

2大会連続の五輪出場となる女子アイスホッケー「スマイルジャパン」。
チームの半分以上がソチ五輪からの連続出場となり、経験もチーム力もレベルアップして臨むピョンチャン五輪。1勝もできなかった4年前の悔しさをバネに、悲願のメダル獲得を目指します。
予選リーグでは、スウェーデン・スイス・韓国・北朝鮮合同チーム(コリア)と対戦し、上位2チームが決勝トーナメントに進出します。今月4日、スウェーデンとコリアの練習試合を現地で観戦した、ソチ五輪代表DFの青木香奈枝さんに、オリンピックの見どころ・展望をお聞きしました。

Q 今回のスマイルジャパンはどんなチームですか?

スマイルジャパンは、全選手がハードワークに徹し、チームの為に戦える選手が集まった、笑顔あふれるチームです。前回のオリンピックを経験した選手が23人中15人いるので、経験値もあり、ソチ五輪よりも成熟度が増したチームと言えます。

Q 4年前、ソチ五輪からのチームの成長は?

ソチ五輪は1点差で負ける試合が続き、あと一歩で勝てずに終わった五輪でしたが、強豪8か国の中で充分戦えることは選手の自信になっていると思います。試合で勝ち切るために、この4年間で選手たちは世界基準のパワーを身に付け日々成長を遂げています。スマイルジャパンがすでに兼ね備えている運動量と俊敏性に加え、パワーアップした選手たちの成長に期待したいと思います。

Q 予選リーグの展望は?

予選突破の可能性は十分あると思います。予選リーグは2つのリーグに分かれて戦い、下位リーグ4チームのうち2位以上になることが必要です。そのために、初戦に勝利するとチームは一気に勢いに乗り、決勝トーナメント進出が見えてきます。調子の良いFW米山知奈選手、浮田留衣選手、中村亜実選手あたりがしっかり得点に絡んでくると、日本の予選突破は見えてくると思います。

Q メダル獲得のカギは?

予選を突破し、決勝トーナメントで1勝すれば、4位以上が確定するので、メダル獲得は目前です。日本は、GK藤本那菜選手を中心にDF陣の守備がとても安定していて、FWも相手のシュートをゴールまで届かせないように最前線で体を張って守ります。最少失点で戦って、チャンスは必ず生かす事を徹底すれば、メダルは見えてくると思っています。

Q 予選最終戦、韓国・北朝鮮合同チーム戦のポイントは?

完全アウェイですが、日本は経験値で勝っています。
前回のソチ五輪で、すでに自国開催のロシアと戦っているので、アウェイでの戦い方を知っています。そして、相手より選手ひとりひとりの技術も上回っているので、その強みを生かして戦ってほしいと思います。

ただ、観客の声援は韓国・北朝鮮合同チームの原動力になると思うので、早めに点を取って観客を黙らせたいところです。日本の選手たちに話を聞くと、アウェイでの試合を恐れていない選手が多く、「そういった場所も楽しみたい」と口にしていたので、きっとたくさんのスマイルが見られると思います!

五輪初勝利、決勝トーナメント進出、そしてメダル獲得へ!
ピョンチャン五輪でのスマイル旋風に期待大です!

【ピョンチャン五輪女子アイスホッケー 予選リーグ最終戦】

「韓国・北朝鮮合同チームVS日本」
2月14日(水)午後4:30~ 日本テレビ系 生中継

五輪2大会出場 桜井美馬さんが語るショートトラックの魅力

ついに開幕したピョンチャンオリンピック。
氷上競技ではスピードスケートやフィギュアスケートが注目される中、日本選手のメダル第1号となる可能性があるのが、10日(土)に初戦が行われるスケートのショートトラック。1周111.12 mのトラックを高速で滑走し、「氷上の競輪」とも呼ばれる競技について、バンクーバー・ソチ五輪2大会連続出場の桜井美馬さんにお話を聞きました。

Q ずばり、ショートトラックの魅力を教えてください

なんと言ってもスピードと駆け引きです。最後まで何が起こるかわからないこの競技は、一度見ればハマると思います。

Q 競技は10日の男子1500mから始まります。日本の出場枠は3人ですが、出場が予想される3人はどのような選手ですか?

吉永一貴選手はスピードがあり、持久力もあるので3人の中では一番安定しています。積極的に先頭で攻められる選手なので、若さ(男子ショートトラック史上最年少の18歳6か月)を武器に突っ走ってほしいです。

渡邊啓太選手は後ろの選手をブロックしたり、抜くタイミングを見極めたりするのがとても上手な選手。1500mはレース展開次第でどちらにも転がるので、そこの見極めができれば勝機はあります。長野五輪の金メダリスト・西谷岳文選手の大学の後輩で、近くで話を聞いたり練習したりしていたので、メダルに対しての想いは一番だと思います。

横山大希選手はポジション取りがとても上手です。先頭を滑ると風の抵抗がきつくなるので、2・3番手のいい位置をキープして、チャンスで前に出るというスタイル。その判断を間違えなければ期待できます。3人の中ではレース展開が最も上手です。

Q 1500mのポイントはどこにありますか?

距離が長くて駆け引きが多いですが、途中のミスが最後まで響いてきます。前半・中盤でいい位置をキープして、最後に勝負をかけられるポジションにいる事が重要です。

それぞれのレーススタイルはありますが、6周目ぐらいからスピードが上がり、9周目ぐらいからレースが動くのではないでしょうか。

Q どのような作戦が考えられますか?

人によって積極的に先頭を滑りたい選手もいれば、2番手・3番手につけたい選手もいます。横山選手は先頭には出ずに、いい位置をキープして最後に勝負をするスタイルです。

渡邊選手、吉永選手は積極的に前に出て勝負をするのではないでしょうか。

Q 男子1500mの強豪国、メダル候補はどこですか?

地元・韓国も強いですが、ヨーロッパや北米にも各国1人、2人と強い選手がいます。カナダ、ロシア、ハンガリーなど。ハンガリーのリュウ兄弟は実力だけでなくイケメンで、派手なパフォーマンスも人気です。

実力伯仲、さらには展開次第でどうなるかわからないので、誰がメダルを取ってもおかしくないと思います。

Q 女子500mに出場の可能性が高い菊池純礼選手はどのような選手ですか?

日本のエースですね。一番スピードがあり、機敏。足の動きも反応も非常に速いです。うまく前の選手についていけば十分上位進出のチャンスはあります。

Q 500mのポイントはどこにありますか?

わずか4周半、45秒ほどのレースなので、一瞬で明暗が分かれます。スタートのポジションはインコースが有利、レースは早めに前に出ておくことが重要です。抜くチャンスが本当に少ないので、1回のミスが命取りになります。

スタートは重要ですが、一方でフライングもあるのでそこの駆け引きもポイントです。2回目にフライングした選手が失格になるので、1度フライングがあってからのスタートはとても痺れます。

Q 昨年の世界選手権で銅メダルを獲得した、女子3000mリレーの展望は?

日本は全5選手のレベルがそれほど変わりません。他国に比べると穴がないので安定したレースが期待できます。5人のうち誰が出ても勝負できると思います。

レースは何度タッチしてもよく、通常は1周半で引き継ぎを行いますが、日本は戦略的にタッチのタイミングを他国とずらす可能性があります。どこかで1人が2周し、その後1周でタッチする、等です。事前に作戦を決めますが、引き継ぎのタイミングは選手のあうんの呼吸でやることも多いです。

メダル獲得へ向けてのライバルは韓国、中国、カナダ。ロシアやイタリアがその次です。リレーが一番波乱のある種目なので、なんとか予選で上位4チームに残りたいですね。まだ女子は五輪でメダルがないので、ぜひこのリレーで頑張って欲しいです。

Q 五輪はやはり他のレースと環境が違いますか?

歓声でコーチの声が全く聞こえなくなります。今回は開催国の韓国が強豪なので、いつも以上に盛り上がると思います。コーチの声を頼りに、自分の後ろの選手が抜きにくるタイミングを把握することも多いですが、オリンピックはなかなか難しいですね。ですので、私は会場のスクリーンを見ながら、後ろの選手が誰なのか、どこにいるのかを把握したりしていました。

Q 4年に1度の大舞台。最後に選手にエールを送ってください

選手たちは、ここでショートトラックの注目を上げたいと思っているはずです。長野五輪以来ショートトラックはあまり良い結果を残せていないので、ここでメダルを取って巻き返したいと思っているでしょう。私たちが取れなかったメダルを獲得して、ぜひショートトラックをアピールして欲しいです。

【ピョンチャン五輪 ショートトラック】

男子1500m決勝ほか 2月10日(土)夜6:55~
女子3000mリレー決勝ほか 2月20日(火)夜6:55~
日本テレビ系で生中継

荒川静香さんが語る フィギュアスケート展望

Q まずは男子から、代表3選手の印象を教えてください。

宇野昌磨選手は、ここ数年で滑りに貫録が備わりました。曲との世界観が1つの作品として完成され、演技構成点も高い選手に成長して、そこに4回転ジャンプが繰り出されていく、非常に見ごたえのある選手です。初めてのオリンピックと思えないほど、ベテランのような風格・貫録があります。実際に見ると体は大きくないのですが、スケートのスケールが大きいので、海外の選手との体格差も感じません。トータルで豊かな才能を感じる選手です。

田中刑事選手は、ここ数シーズンで安定感がどんどんアップしているので、見ていて安心できます。かつ加点のとれる質の高さを追及してきていますので、国際評価も上がっています。オリンピックに向けて自信を持ってスケートに向き合えていると感じます。

羽生結弦選手は、言葉での説明はいらないほど、全てを持った現世界チャンピオンであり、世界記録保持者であり、オリンピックのディフェンディングチャンピオンです。心配なのは体の状態(右足首の負傷で12月末の全日本選手権を欠場)だけですね。結果は自ずとついてくるので、あとは万全の状態を作れるかだけでしょう。全日本を欠場したのも、けががひどいからではなく、オリンピックに照準を合わせるためだと思いたいですね。

Q 現在の男子フィギュアの勢力図は?

やはり羽生選手・宇野選手が筆頭で引っぱることになると思います。今シーズンはネイサン・チェン選手(アメリカ)、ミハイル・コリヤダ選手(ロシア)たちが飛躍していますが、おそらく羽生選手・宇野選手がパーフェクトな演技をしたら、超えるのは難しいでしょう。ミスなく滑れば、この2人が金メダル争いをすると思います。

Q 男子の戦いで期待することは?

男子は、あれだけ難易度の高い技を全てクリーンなプログラムに仕上げるのは難しく、だからからこそ価値があると思います。ハイリスク・ハイリターンのプログラム構成の選手が多いので、ハイリターンで終えられる選手が1人でも多くいれば、すごい戦いになると思いますね。

Q 続いて、女子の代表2選手の印象はいかがでしょうか?

非常に若く、2人ともオリンピック初出場という中で、その雰囲気を楽しむ方向でとらえられれば、力が出せると思います。
特に坂本花織選手はシニア1年目で、世界選手権なども経験していないので、自分がどこにランクインできるかイメージが持ちづらいと思いますが、ダイナミックで豪快なジャンプを含む演技は見ごたえがあります。世界にインパクトを与えるような演技ができればいいなと思いますね。オリンピックまでの短い期間の中で明確な目標を立てて、そこに向かって調整していけるかが大きな課題になると思います。

Q 宮原選手はいかがでしょうか?

宮原知子選手は、やはり軸のぶれない、芯のあるスケーター、アスリートだなと感じました。これまでは安定感に定評がありましたが、それ以上に今シーズンは、けが(左股関節の疲労骨折)を経て、滑る喜びや感情の表現が大きく前進したと思います。回復が遅れてもどかしい時間が多かったと思いますが、忍耐強くあきらめずに調整を続けてきたことが、復活に大きくかかわったと思います。

Q メダル獲得に必要なことは?

いつもできている事を失敗したくないと思ってしまい、「伸びやかさ」を出すのがなかなか難しいのがオリンピックです。ミスを恐れる気持ちや不安があると、どうしても動きは小さく硬くなってしまいます。そこをいかにコントロールできるか、それによって他の選手との差を生むと思いますし、演技構成点にも反映されると思うので、どんな心境でのぞめるかが大事になると思います。
女子は各選手の技に大きな差がないという中で、リードするためには、ミスをしないだけでなく「出来栄え」も重要になります。それが僅差の女子を制することにつながります。何度も言いますが「伸びやかさ」が大事ですね。

Q アイスダンス代表の2人は、どんなカップルでしょうか?

クリス・リード選手は今回が3回目のオリンピックという経験があります。村元哉中選手は初めてのオリンピックで、アイスダンスのキャリアも長くはないのですが、アイスダンスをやるために生まれてきたのではないかというほど、一度見たらひき込まれる演技をするスケーターです。
アイスダンスは非常に華やかで、最近はリフトも様々なバリエーションがあり、そのスピード感や滑らかさもポイントになってきます。村元選手とクリス・リード選手も、アイスダンスの華であるリフトが魅力のカップルです。そういったダイナミックな技と華やかな表情・表現に魅力がたくさん詰まっています。

Q ペアの2選手はいかがでしょうか?

須崎海羽選手・木原龍一選手は結成して3シーズンですが、とても相性がいいと言っていますので、息の合った演技が魅力です。またペアも団体戦だけでなく個人戦での出場が決まり、モチベーションが上がっていますので、注目しています。ペアは技が次々と展開されて、縦に横に立体的な技が多いので、非常にアクロバティックでスピーディーな競技ですね。

Q 個人だけでなく、団体戦もメダル争いができそうでしょうか。

日本は団体としてのランキングが4位ですので、すべてのカテゴリーでみんなが力を出し切れば、メダル争いに絡んでいけると期待しています。

Q 団体戦は男子ショートからですが、代表3選手のうち誰が滑るのかも注目ですね。

メンバーは前日にならないと発表されないので、予想するのは難しいですが、ソチ五輪では羽生選手は団体ショートで圧巻の演技を見せて、五輪の雰囲気や手ごたえをつかみ、それが個人戦でもいい形で生かされたと思います。
日本は誰が滑っても力はありますので、個人戦を想定して団体戦も滑れるというチャンスを生かしてほしいと思いますね。

荒川静香さん メインキャスター就任コメント

Q 三度目のキャスターを迎える気持ちは?

今まで以上にオリンピックの臨場感を感じていただけるように頑張りたいと思っています。うまくお伝えできるか自信はないのですが、選手の注目してほしい点や、現地でしか見つからないことなどを含めてお伝えできるといいなと思っています。

Q 母親となって初めてキャスターを担当することで今までとの違いは?

これまではお子様向けにスポーツの魅力を伝えるところまではいっていませんでしたが、自分の子供も、こういうところに興味をもって、やってみたい、という一歩が芽生えるのかもしれないと思うと、未来のオリンピアン、アスリートを誕生させる力にもなるのかと。そう感じることが、子供が生まれてからの違いかなとも思いますので、伝え方も工夫していかなければと思います。

Q バンクーバー、ソチで印象に残っている選手・競技は?

フィギュアスケートは、子供のころからオリンピックにたどり着くまでの軌跡をずっと見てきた選手たちの活躍する姿、奮闘する姿が印象深く残っています。メダルを獲得した髙橋大輔さんや浅田真央さんだけではなく、出場している選手たちのプロセスを見てきているだけあって、どのシーンもすぐパッとよみがえってきます。またスキークロス、スノーボードクロスなどオリンピック種目になって日が浅い競技は、これまで観戦する機会がなかったので、中継を担当させていただいて、こんな面白い競技があると初めて知ることが出来ました。スキーの女子のジャンプもそうですが、新しい発見が沢山あるのがオリンピックの素敵なところかなと思います。

Q キャスターを担当するにあたって準備していることは?

オリンピック種目の選手たちがどんなシーズンを過ごしてきてオリンピック候補になり、どう備えているのか、しっかり把握しながら進んでいければと思っています。なかなか競技を見ているだけでは伝えきれない、この選手はこういう思いを持って今シーズン携わってきました、というところに触れられると、結果以上に感動したり、共感したり、深い部分で見ていけるチャンスも広がるのかなと思うので、見ていただいている方に参考になることを自分自身が把握しておければなと思っています。

Q 注目している選手は?

今回は集大成になるのではないかという選手もいれば、これが初めてのチャレンジで、この先何大会も成長していく姿が見られそうな選手もいるので、一人に絞るのは難しいですが、スケート競技ではスピードスケートの小平奈緒選手は、これまでの経験がどう今大会にどう生きていくのか気になります。羽生結弦選手はフィギュアスケートでは唯一2連覇のかかった選手です。そのほか初出場にして金メダルを狙う力がある宇野昌磨選手。経験が生きるのか、それとも初出場の勢いが助けになるのか、オリンピックは普通では考えられないことが起こるのが魅力でもあり難しさでもあると思うので、気になりますね。

オリンピック直後のシーズンから負けなしの世界チャンピオンであっても、オリンピックだけ照準が合わなかったり、逆に初めて出場したのにそこに照準がぴったり合って縁があったり、毎年ではないからこその面白さ、難しさがオリンピックにはあります。オリンピックを目指すからこそ苦しいことや大変なことを乗り越えようとする、人を成長させる大きな力を、オリンピックは持っているなと感じます。

櫻井翔さん スペシャルキャスター就任コメント

Q 今回で、五輪キャスターは6回目となりますが、オファーを受けた時の率直なご感想は?

初めて五輪取材に行かせていただいたのは2008年の北京オリンピックだったので、そこからちょうど10年、長くオリンピックに携わらせていただいているなと感じます。

Q 冬の五輪のイメージは?

とにかく寒い!特に上村愛子選手のモーグルや高梨沙羅選手のジャンプなど屋外競技では、競技の順番まで待たなければいけないので、バンクーバーの上村選手の取材の時に、鼻水をたらしていたことがあって(笑)、それくらい寒さは感じますよね。

選手に関してでいうと、夏季五輪と比べると、風や雪など環境の変化に対応していかなければならない側面が強く、4年に一度で、たった1回、2回のチャレンジ、という時に急に風が吹いたり、吹雪になったり、その対応を試される厳しさが冬の五輪だと思います。

Q 冬のオリンピックを2度取材して印象に残っているシーンは?

強烈に残っているのはソチ五輪の浅田真央選手のフリーの演技ですね。上を向いて、少し震えて最後のポーズをとる姿に「万感の思い」というのはこういうことを言うのかな、というか、本当に鳥肌が立って身震いしましたね。本当に目の前で見て、全体と、天井に設置してあるビジョンの中の表情のアップと、感動という言葉では足りないくらいの強烈な思いを感じましたね。

Q 櫻井さんの注目の選手は?

取材させていただいたことがある選手はもちろん注目していますが、最近では、「スピードスケート・チームパシュート」の髙木美帆、髙木菜那姉妹ですね。「NEWS ZERO」に出演させていただいている月曜日は毎週のようにスピードスケートの話題になっていて、髙木姉妹、小平選手もそうですが、日本新、世界新を出していて、楽しみで仕方がないです。あとはお会いさせていただいてファンになったスノーボードの鬼塚雅選手。19歳というかわいらしい部分と、金メダルを狙いに行きます、という強い思いとのギャップが魅力です。

Q 2017年は24時間テレビ、ドラマ、選挙と多忙な年だったが、五輪への意気込みは?

今年2017年は長時間の生放送に多く出演させて頂いて、自分の中の「目盛の幅」がだいぶおかしくなってしまっていて(笑)。「24時間テレビ」があって、「THE MUSIC DAY」では10時間やらせていただいて、先日「ベストアーティスト」で4時間生放送をやらせていただいたときに「あれ、短いな」と(笑)。「オリンピック中継」も時間が長いのですが、関係各所みなさんに安心して任せて頂けるように頑張りたいです。

スポーツは究極のドキュメンタリーだと思うんです。4年、8年、選手によっては16年をその瞬間、1日に爆発させる。その熱気というのを現地から生々しくお伝えできればと思います。個人的には例年以上に現地に長くいられそうなので、選手の熱気だけではなく、大会そのものの熱気、盛り上がりもお伝えできたらなと思います。