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【アジア予選 激闘の歴史⑦】カタールW杯予選 “粘り強さ“備えた戦う集団への成長そして台頭した「日本の新たな翼」三笘薫

2024.03.13 公開

2026年に開催されるサッカー北中米ワールドカップ。
初出場となった1998年フランス大会から8大会連続での出場を目指す
日本代表「SAMURAI BLUE」は現在アジア2次予選を戦っており
3月21日(木)そして26日(火)にはホームそしてアウェーで北朝鮮との連戦を控えるなど
最終予選をかけた戦いも佳境を迎えている。
ワールドカップの舞台に辿りつくことが決して簡単な道のりでないことは歴史が教えてくれている。
いかにアジアを勝ち抜くことが困難であったか。
「SAMURAI BLUE」が打ち勝ってきたアジア予選の激闘を振り返る。

2022年カタールW杯。日本は優勝経験のあるドイツ、スペインそして2大会前にベスト8入りを果たしたコスタリカと同居する厳しい組合せのグループステージ。初戦ドイツとの試合では先制を許すも日本代表史上初となるワールドカップでの逆転勝利。

 

決勝トーナメント進出をかけたスペインとの最終戦。1対1で迎えた後半。ゴールラインぎりぎりのボールを途中出場の三笘が折り返し田中碧が決めて逆転。「三笘の1ミリ」として日本のみならず世界中で話題になったこのゴールで日本は史上初めて2大会連続での決勝トーナメント進出を果たした。迎えた決勝トーナメント1回戦ではクロアチアを相手にPK戦にまでもつれこむも敗戦。史上初のベスト8進出は次回大会以降へ持ち越しとなった。
本大会で確かな実力を示した日本代表を「粘り強く」「戦える」集団へと成長させたのがアジアでの戦いであった。

ベスト16敗退で終わったロシアW杯の後、コーチから昇格したのが森保一監督。「世代間の融合」をテーマとして作ったチームは4年間で歴代最多となる120人を超える選手を招集。最適解を探しながら迎えたアジア最終予選。日本はサウジアラビア、オーストラリア、オマーン、中国、ベトナムと同じグループBに入る。ワールドカップ出場権が獲得できるグループ2位以内を目指す戦いで日本は序盤から苦戦を強いられる。
格下とみられたオマーンとの初戦を落とすと、続く中国には勝利したものの、サウジアラビアに敵地で敗戦。3戦終えた時点で全勝のサウジアラビア、オーストラリアが勝点を9に伸ばす中、日本、オマーン、中国が勝点3と差を広げられる。

 

2021年10月21日埼玉スタジアム2OO2。迎えた4戦目。ここで敗れるとワールドカップが大きく遠のく重要な一戦。相手はオーストラリア。指揮官はこの試合でこれまで採用していたトップ下のポジションを置く4-2-3-1から4-3-3システムを試合開始から採用。遠藤航、田中碧、守田英正の3人を並べ中盤に厚みを出し、右サイドにスピードが持ち味の伊東純也を先発起用して臨んだ。
先発メンバーはキーパー権田、4バック 長友・冨安・吉田・酒井、中盤に守田・遠藤・田中、前線に南野・大迫・伊東の布陣。前半8分。伊東のプレッシングに慌てた相手GKのロングキックから自陣左サイドでボールを奪うと縦パスを受けた南野のクロスを大外で待っていた田中碧が完璧なトラップからシュート。田中碧のA代表初ゴールで先制する。

 

1点リードで迎えた後半。フィジカルを活かし攻勢に出るオーストラリアにFKを与えてしまう。これを背番号10のフルスティッチに直接決められ同点とされる。チャンスを作りながら勝ち越しゴールを奪えない日本は後半33分。南野に代えて浅野拓磨を投入。この采配が日本の窮地を救うことになる。
後半41分。吉田からのロングボールをペナルティエリア内で収めた浅野が相手GKの位置を見てループシュートを狙う。するとGKがわずかに触ったボールは右ポストに当たってゴール前に。これを相手DFのオウンゴールを誘い勝ち越しに成功。ロシアW杯最終予選でも自身のゴールで本大会出場を掴み取った浅野の活躍でライバル、オーストラリアに勝利。勝点でもその差を「3」につめ予選突破にむけ大きな1勝をもぎ取った。

この勝利で息を吹き返した日本はその後の戦いで4連勝。勝点を18としてグループ2位で迎えた9戦目。

2022年3月24日。相手は勝点3差で日本を追いかけるオーストラリア。敵地に乗り込んでのこの試合。日本は勝てば最終戦を残し自力でのワールドカップ出場を決められる大一番となった。

布陣はホームで対戦した4戦目と同じ4-3-3。先発メンバーはキーパー権田、4バック 長友、吉田、板倉、山根、中盤に守田、遠藤、田中、前線に南野、浅野、伊東の布陣。お互いチャンスは作るものの得点を上げることができないまま勝負は後半へと突入する。試合終盤となった後半39分。森保監督が動く。
最終予選、運動量と守備力向上でアクセントになっていた原口と、2021年11月のオマーン戦でA代表デビュー・途中出場ながら切れ味鋭いドリブルで存在感を示していた三笘薫を同時に投入。すると後半44分。原口を起点とした攻撃で右サイドを崩すと守田がつなぎ山根のクロスに三笘がダイレクトで押し込む。見事な連携から日本が先制点をもぎ取る。
さらに攻撃のギアを上げた日本は後半アディショナルタイム。三笘が左サイドから得意のドリブルで切り込みこの2点目をたたき込み粘るオーストラリアにとどめを刺した。

 

救世主となった三笘の劇的な2得点で勝利した日本。オーストラリアとの勝点差を6として、最終予選1試合を残した状態で7大会連続7度目のワールドカップ本大会出場を決めた。
そしてこの試合こそ、のちに日本稀代のアタッカーへと成長する三笘の存在が世界へと知れ渡る第1章となった。

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