検 索 無料配信 番組表

丹下左膳

2004年6月30日 放送
ストーリー

「姓は丹下、名は左膳」の名ゼリフで一世を風靡した伝説の時代劇ヒーロー・丹下左膳。右目には大きな刀傷、おまけに右腕がない隻眼隻腕。ドクロの紋を染め抜いた黒襟白地の着物、下には女物の派手な長襦袢―――この容貌怪異な銀幕の怪剣士がいよいよ中村獅童の主演で登場だ。今回は、百万両ともいわれる隠し金の在りかが書かれた『こけ猿の壺』を巡る争い。左膳を含め、善悪入り乱れての激しい壺の争奪戦が繰り広げられる。左膳の愛刀“濡れ燕”が宙を舞えば、今宵も江戸の町に血の雨が降る!

徳川八代将軍、吉宗の世。江戸は浅草駒形にある小唄師匠・お藤(ともさかりえ)の家に、鼓芸人で舎弟の与吉(渡辺いっけい)が伊賀藩二万三千石の次男坊・柳生源三郎(RIKIYA)からかすめ盗った桐箱入りの壺を持ち込んでいた。この壺は、源三郎が本郷・司馬道場の主・司馬十方斎(大久保鷹)の娘・萩乃(宮地真緒)との婚礼の引き出物として国元から運んできたもの。与吉は、婚礼を阻止したい十方斎の後妻・お蓮(戸田恵子)とその密通相手の師範代・峰丹波(松重豊)に頼まれ、壺を源三郎の荷の中から盗み出したのだ。

まもなく、その壺を峰の元に届けようとした与吉が柳生家の家臣・安積玄心斎(平岳大)らに見つかった。慌てた与吉は、壺を汁粉屋の小僧・チョビ安(西原信裕)に預ける。そして、チョビ安の手を経て壺が渡った先は、お藤の家で居候をしている素浪人・丹下左膳(中村獅童)の元であった。何としても壺を峰に渡して礼金が欲しい与吉は、左膳と道場の様子を見にきた源三郎との対決を画策。しかし、互角で始まったこの果し合いは、同心や岡っ引によって水を差されてしまった。

その頃、伊賀藩の国元では、早駕籠で届いた江戸からの急報に衝撃が走っていた。幕府は、百万石の大藩でも困窮を余儀なくされる日光東照宮の改築を伊賀藩に命じたのだ。源三郎の兄で藩主の柳生対馬守(大杉漣)は、この命令が藩の取り潰しだと考え、腹を切る覚悟を固める。そんな対馬守に、柳生家の生き字引といわれる一風宗匠(加勢功)は、思いもよらぬ話を明かした。一風は、柳生家に伝わる『こけ猿の壺』に初代藩主が百万両ともいわれる隠し金の在りかを記した、というのだ。

壺が江戸に運ばれたと知った対馬守は、直ちに品川宿に逗留する源三郎に隠し金の話を伝える。だが、この秘密に気付いたのは源三郎だけではなかった。柳生家の屋根裏に潜んでいた公儀隠密・十蔵(永澤俊矢)が、この話を将軍・徳川吉宗(風間杜夫)をも動かすお庭番の総帥・愚楽(麿赤兒)と大岡越前(西田敏行)に伝えていたのだ。

一方、司馬道場では、十方斎が死亡したことで、萩乃と源三郎との婚礼が急がれていた。晴れてお蓮と夫婦になって道場を乗っ取りたい峰は、与吉に金を渡して源三郎の抹殺を指示。与吉は、再び左膳と源三郎の対決を画策し、左膳に接近した。だが、左膳が愛刀“濡れ燕”を抜いた相手は源三郎ではなく、『こけ猿の壺』を狙う公儀隠密の一団。この様子を見ていた大岡越前に壺の秘密を明かされた左膳は、お家のことを考えて動かざるを得ない源三郎の胸の内をおもんばかった。

やがて、左膳と源三郎の二度目の対決の中、『こけ猿の壺』の秘密を知った与吉は、壺を持ち逃げ。さらに峰やお蓮らも壺の秘密を知ってしまい――。

果たして、百万両の『こけ猿の壺』は誰の手に渡るのか?! そして、百万両の秘密は解明されるのか―――。

このページを
シェアする
©Nippon Television Network Corporation