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東京全力少女

2012年10月期 水曜ドラマ
ストーリー

第1話

2012年10月10日放送

香川県の琴平から父親を探して単身、上京してきたポジティブ&KY娘の佐伯麗(うらら)(武井咲)。だが、上京して早々、バッグに入れていた全財産の62万1000円を盗まれてしまう。

上京する深夜バスで出会った玉川大輔(三浦翔平)を疑うも、彼の目的は単なるナンパのようで疑いの余地はなかった。途方に暮れる麗は下北沢のフリーマーケットで出会った親切な女性、芹沢華子(比嘉愛未)からあやしい男を紹介される。

その男は麗に2万円を差し出すと「買うよ、パンツ。」と言い放つ。驚くばかりの麗だったが、あろうことかこの男こそが、15年振りに再会した麗の父親であったのだ。

 

第2話

2012年10月17日放送

朝からノンビリとジャグジーバスに漬かる麗(うらら、武井咲)。15年振りに再会した父・卓也(渡部篤郎)のマンションに転がり込み、勝手に同居を決めたのだ。「いつ帰るんだ」と聞く卓也に、「え? 帰りませんよ」としれっと言う麗。麗は卓也と暮らし、たくさん話をして、失われた15年間を取り戻したい……と譲らない。さらに別の目的もあった。父に群がる女たちの本性を暴き、あわれな父の目を覚まさせてやろうというのだ。

ちょうどそこに華子(比嘉愛未)が訪ねてくる。麗はとりあえずクローゼットに隠れ聞き耳を立てる。タイミング悪く大輔(三浦翔平)からの着信がありヒヤリとするが、なんとか見つからずにやり過ごした。華子は「今日は仕事で箱根に一泊」と話して帰っていく。しかし麗にはどうしても華子の言動が怪しく感じられてならない。仕事ではなく、オトコと一泊ではないか?

さらに他の女たち――ホステスのはるか(森カンナ)は卓也のお金が目当てだし、スポーツクラブのインストラクター・冬(市川由衣)は「涼太」という男と卓也を二股にかけているのだ。「社会派弁護士のくせに、女を見る目がなさすぎ!」と騒ぐ麗に、卓也は「とにかく琴平に帰れ!」の一点張りで、仕事に行ってしまう。

いっぽう麗が探していた父親・卓也に会えたことを知らない大輔は、東京中の「鈴木卓也」を調べあげたと自慢げに麗に報告する。
麗はあっさり「ああ、会えたから」。「……え? 見つかったの?!」と消沈する大輔だが、麗に「ありがとう」とニッコリされ、その「ツンデレ」振りについニンマリ。麗はそんな大輔に華子の店の店番をさせ、自らは華子を尾行し、モデル仕事の現場に忍び込む。

そして偶然かかってきた華子の携帯を盗み見すると、小島という男から「今夜、赤坂のホテルで待ってる」という留守電が。「玉川」の居住者でモデルのヘンリー(渡辺邦斗)いわく、モデルのなかには仕事のために男と寝る女もいるらしい。「バラしてやる!」と麗が父の仕事場に乗り込むも、父は不在。

そんななか弘一(塚本高史)の娘が熱を出したと保育園から連絡が入る。「早く行きましょう!」麗は弘一と共に保育園へ向かった。なんとそこで麗は冬が小さな男の子と保育園から出てくるところを目撃する。麗が冬の二股の“オトコ”と思い込んでいた「涼太」とは、彼女の息子だったのだ。

麗は、裁判を終えた父・卓也の元へ向かい、調べた事をぜんぶをぶちまけるが、「余計なことするなよ」といなされてしまう。
気持ちが収まらない麗は――――。

 

第3話

2012年10月24日放送

華子(比嘉愛未)の一件で、全力で空回りをした麗(うらら、武井咲)。しかし華子にお詫びの留守電を1本入れると、あとはサクッと切り替えて「よし!」と次の行動に出る。父・卓也(渡部篤郎)との生活のために、炊飯器にフードプロセッサー、鍋など生活小物などを大量に購入したのだ。とたんに生活臭くなった部屋に卓也はうんざり。だが麗は「親子水入らずに暮らして、お父さんを幸せにしたいの」と懲りずに暴走を続ける。

「私の私生活に干渉するな!」とキレた卓也は「お前には付き合ってる男はいるのか? 今までどんな男と付き合ってきたんだ?」と麗を逆質問攻めにする。ところが麗はうんざりするどころか「ワクワクした、もっとお父さんらしいこと言って!」と目を輝かせるのだった。

麗は父の第二の恋人・冬(市川由衣)の真実を暴こうと、スポーツクラブに潜入を試みるが失敗。そこで大輔(三浦翔平)を呼び出し、理由も明かさずにスポーツクラブに潜入して冬の同行を探るよう命じる。「いつも勝手なやつ…」と憤慨しながらも、麗の頼みをなぜか断れない大輔。しかも冬に対面した大輔は、今度は冬に一目惚れをしてしまう。

そのころ麗は弘一(塚本高史)のもとを訪ね、卓也と冬、涼太について聞きだそうとしていた。「先生にしゃべりすぎだと叱られたので…」と逃げ腰の弘一に、麗はある推理を語り始める。「私、涼太くんはお父さんの子じゃないかと睨んでるんです」――。涼太は4歳。5年前から二人が付き合っていたとしたら可能性はある。しかし弘一によると卓也は5年前浜松でのある案件にかかりきりで、東京にはほとんどいなかったとのこと。うーむ、麗の推理はハズレたのか…。

しかし大輔の聞き取りで、冬が浜松生まれで3年前に上京してきたことが判明する。それを聞いた麗は涼太の父親は卓也と確信する! そして麗は、冬のことを夢中に語る大輔に、サラッと「冬には子どもがいて、バツイチで、いま年上と付き合っているよ」と告げて去っていく。「え? マジ――?!」こうして大輔の恋は始まる前から終わった……。

その後、卓也の後をつけた麗は卓也が公園で冬と涼太に会っているところを目撃する。卓也がブランコに乗った涼太の背中を押してやるのを見て、麗の脳裡には再びある光景が蘇った。それは幼い自分が父に背中を押されて乗ったブランコの思い出。そして父親がいないことが寂しかった淡い記憶。麗は考える、父親が必要なのは自分ではなく涼太ではないか――。

マンションに帰った麗は卓也に「涼太くんと冬さんと、親子三人でこのマンションで暮らしてください」と言い残して出て行く。「どうせすぐ戻ってくるだろう」と、さして気にしなかった卓也だが…。

 

第4話

2012年10月31日放送

父・卓也(渡部篤郎)の女性関係を整理しようと企む麗(うらら、武井咲)。次なるターゲットはクラブ「シャコンヌ」のママ・はるか(森カンナ)だ。
卓也はシャコンヌに行くのは接待であり、仕事であり、ときに疲れた心と体をリセットするためのクールダウンだと説明するが、麗は「はるかママに貢がされている」と譲らない。

先日、客に失言をしてシャコンヌを辞めた麗だが、はるかを調査するためにもう一度シャコンヌでバイトしようと考える。そして店の下山(青木隆治)からはるかの通っているスポーツクラブを教えてもらい、早速追跡を開始する。偶然にもそこは冬(市川由衣)の所属するクラブで、麗はすぐに冬に見つかってしまう。先に涼太を卓也の子だと勘違いし大空回りをした麗だが、冬は麗に自然に接し「お父さんを時々お借りするけどよろしくね」と微笑んで立ち去る。そんな大人の余裕に、ややたじろぐ麗。

そこにはるかがやってくる。はるかと冬は互いに面識がないらしい。麗ははるかに先日の出来事を謝り、再びシャコンヌで働かせて欲しいと頼む。はるかは「仕事は遊びじゃないのよ」と厳しく言いながらも、それを了解する。

そのころ大輔(三浦翔平)は、子持ちの冬に一方的に失恋して悶々としていた。重輔(温水洋一)に「一番好きなのは誰か、自分の心に問いかけろ」と言われた大輔は、麗に電話をして食事に誘う。だが麗は「バイトあるから」とつれない。麗からバイト先を聞き出した大輔はシャコンヌに行き「うららさんを」と指名する。しかしやってきたのは似ても似つかぬ女性。大輔は麗が“レイ”の名前で店に出ていることを知らないのだ。帰ろうとした大輔は、はるかに引き留められ、その美しさに釘付け。大輔は性懲りも無く、また一目惚れをしたようだ――。

いっぽう麗は、店にきた卓也がはるかに分厚い封筒を渡すところを目撃する。中身は現金300万円らしい。麗は「今のなに?」と卓也を問い詰めるが、「ノーコメント」とかわされる。「やっぱり貢いでいるんだ――」と、麗はこっそり封筒を盗み出し、家に帰って卓也に封筒を突きつける。だが卓也は慌ててはるかに金を返しに行き「二度と余計なことをするな!」と麗を叱る。ムッとむくれる麗…。

「ひょっとして、また空回りしている?」との思いがフッと麗の心をよぎる。が、やはり行動あるのみ! 翌日、麗ははるかの後をつけ、はるかが老紳士とホテルで落ち合うところを見る。二人はエレベーターで部屋に上がっていった。「昼下がりの情事だ! 父はやっぱり騙されている!」

その夕方、麗はシャコンヌではるかを問い詰めるが――?

 

第5話

2012年11月7日放送

麗(うらら、武井咲)は卓也(渡部篤郎)のマンションに3人の女性を呼び出した。華子(比嘉愛未)、冬(市川由衣)、はるか(森カンナ)のうち、誰が本命なのかをはっきりさせようというのだ。「冗談じゃないぞ!」と大慌ての卓也に、麗は冷静に3人との出会いを思い出させていく。すると卓也が同じような時期に3人と出会い、完全に三股をかけていたことが明らかになる。そうこうしているうちに、ドアホンのチャイムがなった!

一番乗りははるか。ごまかして家に上がらせまいとする卓也だが、はるかは「トイレに行きたいの」と無理矢理上がり込む。そのすきに麗はウォークインクローゼットに隠れる。

はるかは「レイちゃん(麗)に大事な話があると呼び出された」と言い、結局麗はクローゼットから出てくる。

麗ははるかに「実は卓也は自分の父で、ママ以外の女の人とも付き合っている」と言おうとするが、卓也は「自分は麗の父の知り合いだ」と言い張り、話がまったく進まない。そうこうするうちに、はるかは店に戻らなければならなくなった。言い合いをする麗と卓也を見て、はるかは「ははーん」と意味ありげなそぶりで帰っていった。「なんだか、変に誤解された――?」と顔を見合わせる麗と卓也。

そこにまたしてもドアホンが鳴った。今度は冬だ。はるかと冬はエントランスですれ違いざま、お互いに「どこかで会った……?」と首をかしげるが、会釈して分かれる。

卓也は「近いうちに、誰が本命かはっきりさせる」と麗に約束し、とりあえずこの場を収めるため、冬を外に連れ出す。だが、ちょうどそのときエレベーターが上昇してきた。合い鍵を持っている華子が、エントランスを通って部屋まで上がってきてしまったのだ! 焦った卓也は冬を非常階段から外に連れ出す。

部屋に入った華子は麗から「卓也が逃げた」と聞かされる。「父のこと本当に好きですか?」と聞く麗に、華子はやはり「いろいろ迷っている」と苦笑し、部屋に戻ってきた卓也に「しばらく会うのやめる」と言い残して帰ってしまう。訳が分からない卓也は麗に「これ以上余計なことをするなら出て行け!」と怒鳴り、カッとなった麗もまたバッグを持ち「さ・よ・う・な・ら!」と言い残して出ていった。

再び大輔(三浦翔平)の実家“玉川”に泊めてもらった麗。いっぽう卓也は事情を知らないと思っていた冬から「娘さんを大切にしてあげて」と言われて驚く。卓也は知らないが、実は華子もはるかも同じように考えていたのだ。さらに弘一(塚本高史)からも「干渉してくれる娘がいるなんてありがたいこと」と言われ卓也は考え込む。麗はもう二晩も帰ってきていない。弘一は卓也に麗を迎えに行かせるため、ある手段に出る――。

 

第6話

2012年11月14日放送

麗(うらら、武井咲)にドキっとし、華子(比嘉愛未)にクラっとし、冬(市川由衣)にもはるか(森カンナ)にも一目惚れをしては撃沈してきた大輔(三浦翔平)。そんな大輔のもとに、ある電話がかかってくる。相手は琴平に帰った元カノの亜紀(平愛梨)だった。亜紀に呼び出されて琴平に行った大輔は、ある決心をして帰京する。

“シャコンヌ”に顔を出した大輔は、麗に打ち明ける。亜紀から「妊娠した」と告げられたこと。そして父親になる決心をしたこと――。

「妊娠したから責任を取るの?」聞く麗に、大輔は「好きだからに決まってるじゃないか!」とキッパリ言い切る。

産まれてくる子供の為にもお金を稼ぎたい大輔は、麗の紹介で、シャコンヌのボーイのバイトを始める。麗は、トイレ掃除もいやな顔ひとつせずに頑張る大輔を見直す。

そして――。あれだけ恋愛にフラフラしていた大輔が一人の女性に決めたのだ。「やっぱりお父さんも一人に決めるべき!」と、麗は卓也(渡部篤郎)に詰め寄るが、相変わらず卓也は煮え切らない。麗は華子が本命ではないかと睨んでいた。卓也は華子にだけマンションの合い鍵を渡しているのだ。

しかしその華子に「しばらく会わない」と言われてしまった卓也。電話をしても「今日はちょっと…」とフラれてしまう。寂しく電話を切る卓也を見ていた麗は一言。「お父さん、背中が泣いてます」――。

麗は華子の真意を確かめようと会いにいくと、「娘のことを可愛く思わない父親なんていない。15年間の空白を取り戻して」と自分の事は気にしないでくれと言わんばかり。麗は華子が卓也の誘いを断ったのは、自分のためではないかと考えて、「父に会って欲しい」と頼むが、華子は明日夕方5時の飛行機で実家の青森に帰らなければならないと言う。さらに華子は「…もしかしたら帰ってこないかも」とひとり言のように呟く。

麗は卓也に「華子さんを止めに行って」と頼むが、卓也は「明日は仕事だ」と取り合わない。「華子さんを失ってもいいの?」と詰め寄られても卓也は応えない。このまま卓也は華子を去らせてしまうのか――? たまりかねた麗は空港へと急ぐが…。

 

第7話

2012年11月21日放送

麗(うらら、武井咲)の母・さゆり(堀内敬子)がいきなり上京し、卓也(渡部篤郎)のマンションにやってきた! 麗と卓也が東京で再会し、同居していることなど知らないさゆりを前に父娘は大慌て。「とにかく誤魔化さねば!」と卓也は大慌てでクローゼットに隠れるが、さゆりは男物の靴下をめざとく見つけ、匂いを嗅いで一言。「…この匂い、思い出した」――そしてあっさり卓也は見つかってしまう。

15年ぶりに対面した卓也とさゆり。しかし卓也が「久しぶり」と声をかけても、さゆりは完全無視。麗に「その男と口をきかないで!」と命じ、琴平に連れ帰ろうとする。麗は父とは偶然に会ったこと、父が三人の女性と付き合っていて、再婚する母同様に父にも幸せになってもらいたいと思っていること…などを切々とさゆりに訴えるが、さゆりは「私たちを不幸にした男だよ」と一瞥もくれない。卓也のほうはと言えば「俺が戻る前に出て行ってくれ」と言い残して仕事に行ってしまう。二人の溝は埋まりそうになかった。

さゆりが「麗が東京で世話になった人たちに挨拶をしたい」と言い出した為、麗はさゆりを連れて“玉川”に向かった。そこで、麗は美香(志村玲那)から大輔(三浦翔平)の結婚について聞かれ、亜紀が妊娠していることを話す。何も聞かされていなかった美香たちは大騒ぎ。一方、大輔は亜紀から衝撃の告白を受けていた――。

その夜、麗はさゆりに「ファミレスのバイト」とウソをついて“シャコンヌ”に出勤する。さゆりは麗の後をつけ、なんと体験入店(タイニュー)のホステスとして店に紛れ込み、麗を監視しはじめる。そこに卓也が客としてやってきた!「19歳の娘に水商売をさせて、そこに飲みに行くなんて!」と、さゆりの怒りは頂点に!

卓也のマンションで話合いをはじめた3人。さゆりは15年間娘の成長を気にもとめなかった卓也を責め、麗をなにがなんでも琴平に連れ帰ると言う。なんとか東京に残りたい麗は母に反発し、口論になる。その時、卓也が口を開いた。「いい娘に育ててくれてありがとう」。さゆりは暫くの間、麗が東京に残る事を許す。

翌日、琴平に帰るさゆりを見送った麗は、駅で亜紀に出会う。亜紀の頬は涙で濡れていた。亜紀は、これから琴平に帰ると言う。実は、亜紀には大きな秘密があって――。

 

第8話

2012年11月28日放送

卓也(渡部篤郎)が地方での公判のため、出張に行くという話を聞いて麗(うらら、武井咲)は「一緒にいくと」大騒ぎ。出張先は温泉地だった。困り果てた卓也はある計画を思いつく。麗に弘一(塚本高史)の娘ひとみを一晩預かってくれと依頼したのだ。麗は二つ返事で引き受けた。何か仕事を頼むと全力でやるのが麗という事を、卓也はいままでの経験から学んでいたのだ。

出張先で弘一は「ちょっと気になることがある」と言い、翌日の公判のための新事実を探り出してくる。これで明日は勝てるかもしれない――。弘一を頼もしく思い、喜ぶ卓也。だが卓也はふとした拍子に弘一の司法試験の成績通知表を見てしまう。その成績は合格に必要な得点にまったく届いていなかった。

司法試験の受験チャンスは5年のうちに3回。いままでに2度落ちている弘一は、来年の試験がラストチャンスだ。弘一に頼りきりになり、勉強時間を奪ってしまったことを反省した卓也は、朝イチで東京に帰り、しばらく勉強に専念するよう命じる。が、弘一は抱えている裁判を投げ出せないと、卓也に反発する。

そのころ大輔(三浦翔平)は重輔(温水洋一)に「亜紀と別れた」と話していた。亜紀が妊娠していると思っている重輔は驚くが、大輔は亜紀が勘違いしていたと説明する。「一時はおじいちゃんになる覚悟をしたのに」と言う重輔。それは父親になる覚悟をした大輔も同じだった。

そこに麗がひとみを連れて現れる。ブルーな大輔を麗は「遊びに行こう」と動物園に連れ出す。そして3人で楽しく過ごすうちに、大輔の心も次第に明るくなっていく。「俺、今けっこう幸せ」と言う大輔に、麗は「また誰かに一目惚れした?」と返す。2人はなんだかいい雰囲気に。

翌日、卓也は出勤してきた弘一にクビを言い渡す。「来年9月までの給料を退職金として支払うから荷物をまとめろ。」弘一は何も言えずに事務所を後にする。落ち込む弘一から話を聞いた麗は、早速、家に帰って卓也に食って掛かるが、卓也の口から出たのは意外な言葉であった。弘一が必要だからこそ、クビにしたというのだ。卓也の真意を知った麗はある決意を秘めて、弘一の元へ向かうが…。

 

第9話

2012年12月5日放送

琴平に帰る高速バスの中で倒れた麗(うらら、武井咲)。目覚めると琴平の自分の部屋だった。カレンダーの日付は10月のまま。「――今までのことすべて夢だった?!」とびっくりの麗は、母さゆり(堀内敬子)に東京で父・卓也(渡部篤郎)に会ったこと、父が三股をかけていて…とペラペラと話し始める。黙って聞いていたさゆりは一言。「まだ、目覚めない?」

そのころ卓也は麗を心配し、ほうぼうを探し回っていた。そこに華子(比嘉愛未)が麗からの伝言を頼まれたとやってくる。通販で買った食料品を替わりに受け取って欲しいというのんきな伝言だ。しかし華子も麗がどこにいるかは知らなかった。卓也は“玉川”に麗を探しに行くが、重輔(温水洋一)に「ここには来ていない」と言われてしまう。

卓也はスポーツクラブに冬(市川由衣)を訪ね、はるか(森カンナ)と鉢合わせする。冬とはるかは卓也のマンションですれ違うニアミスをしているが、お互いまだ気づいていない。なんとか誤魔化しつつ、二人に麗の居場所を聞く卓也。はるかに心当たりはなく、前日に麗に会った冬も特に変わった様子はなかったと話す。

いっぽう麗は地元の友達と会い、久しぶりの故郷で居心地良さそうに過ごしていた。だが、気にかかるのは卓也のこと。さゆりと食卓を囲んでいても「お父さん、晩ご飯どうするんだろ」と呟く始末。さゆりは「電話すれば?」というが、麗は、素直に電話をすることが出来ない。

翌朝、弘一が卓也のもとを訪れ、司法試験の模試に専念することを約束する。弘一は麗に「父を支えるのはあなたしかいない」と頭を下げて訴えられたこと、そのことで目が覚めたと話す。さらに、華子から「先生がぐっと手許に引き寄せないと、遠くに飛んでいけないんじゃないかな」と言われ、卓也は、麗が自分との15年の空白を懸命に埋めようとしていたことに改めて気づく。

そのころ麗はさゆりから「東京に戻りなさい」と言われていた。さゆりは琴平に帰っても、麗の気持ちがずっと東京にいる卓也のほうを向いていると気づいていたのだ。決心した麗は高速バスで東京を目指す。ちょうどそのとき、卓也は大輔(三浦翔平)と会い、あるものを手渡されていた……。

 

第10話

2012年12月12日放送

琴平に帰った麗(うらら、武井咲)は、自分を追ってきてくれた父・卓也(渡部篤郎)と東京で再会し、再び一緒に暮らしていた。麗は弘一(塚本高史)が司法試験の模擬試験に集中するのを見て「私も法律の勉強をしようかな」と言い出す。弘一から司法試験を受けるための予備試験は司法試験よりも厳しく、合格率わずか3%の狭き門だと聞き「フム…」と考え込む麗。

その夜、麗は帰宅した卓也にクリスマスの予定を訪ねる。「いままで三股で昼の部、夜の部、深夜の部とか分けていたの?」と聞く麗に、卓也は意外にも「クリスマスはいつも一人だよ」とポツリ。そんな卓也に麗は「この際、お母さんと再婚しちゃったら?」と言ってみる。先日さゆり(堀内敬子)は「再婚をやめるかもしれない」と言っていたからだ。
だがすぐに麗は「やっぱり無理だよね」と思い直す。15年ぶりに再会したさゆりと卓也が大喧嘩をしていたことを思い出したのだ。そんな麗に何か言いたそうな卓也――。

翌日、麗が“玉川”に行くと、大輔(三浦翔平)が「いま、そこでお前のお母さんを見かけた」と告げる。半信半疑で麗がさゆりに確認の電話をすると、さゆりは「琴平」と言ってすぐに切ってしまう。大輔の見間違いだろうという麗に、大輔は腑に落ちない…。

その夜、麗は模擬試験を終えた弘一を家に招いて打ち上げをする。弘一は二人に、元妻がクリスマスにニューヨークから帰国すること、そしてひとみは元妻に引き取られることになるだろうと話す。驚く麗に弘一は「ママが恋しい、と泣くひとみを見るのは辛い」と打ち明ける。本当は復縁がベストだが、一度別れた夫婦は結局うまくいかないと思う…そんな弘一の話を、卓也は硬い表情で聞いていた。

翌日、事務所に行った麗は弘一から「卓也がきていない」と聞かされる。夜、卓也を問い詰めてもはぐらかされ、翌日もまた卓也と連絡が取れない。「なんか怪しい――」と疑い始める麗。そこに大輔からまたまた、さゆりの目撃情報が入る。さっそく、麗が大輔に教えられたカフェに行くと、果たしてそこにさゆりがいた。そして、なんと卓也が一緒だった!

混乱する麗にさゆりは驚くべきことを言い出した。「お母さんね、再婚するの」「え? 佐々木さんと?」「違う、お父さんと」――え? ええ~~!! なんと二人は復縁し、再婚するというのだ。

二人の復縁は麗の願い、隠されていた事は釈然としないが、二人が再婚する事は素直に嬉しい。はずだったのに、どうにも釈然としない麗。再婚することで、二人は本当に幸せになれるのか? と疑問を抱きはじめた麗は思わぬ行動に出て――。

 

第11話

2012年12月19日放送

麗(うらら、武井咲)は弁護士になることを決めて勉強を始めた。一方、卓也(渡部篤郎)は華子(比嘉愛未)、冬(市川由衣)、はるか(森カンナ)、それぞれに別れを告げた。さゆり(堀内敬子)と麗と卓也、念願の親子三人暮らしに向けて準備が始まっていた…はずだった。

そんなとき用事で上京したさゆりが、思わぬことを言い出した。「いつ、琴平に引っ越してくるのか」と言うのだ。さゆりは卓也が琴平にくるものだと思っていたらしい。しかし卓也は引き受けている弁護の仕事を投げ出すわけにはいかない。「琴平から東京に通えないの?」というさゆりに、「店を閉めて東京に来なさい」という卓也…二人はにらみ合い、話し合いは平行線のまま。そしてさゆりは琴平に帰ってしまう。

復縁早々、トラブル発生か――?! ヘコむ麗から事情を聞いた大輔(三浦翔平)は、二人が納得する方法を1つだけ考え付く。だが、それは、親子三人で暮らすことはできない方法だった。渋る大輔からそのアイデアを聞いた麗は琴平に帰り、さゆりに宣言する。

「私が美容師になって、この店を継ぐ」――! 麗は弁護士になる夢をあきらめても、父と母が幸せになることを優先するつもりだった。

そしてクリスマスの日、麗は“玉川”に卓也とさゆりを呼び出す。自分が琴平にいくから、二人には東京で新生活を始めてほしいという麗に、卓也は「私が琴平に行く」と言い、さゆりも「東京に行ってもいい」と言い出す。どちらで暮らすか結論はすぐに出なくても、必ず親子三人で暮らす道を探そうと誓い合う卓也とさゆり。
そんな二人に麗からのとびきりのクリスマスプレゼントが渡される―。

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