「野ブタ。をプロデュース」「俺の話は長い」「ハコヅメ」タイトルから内容が想像できないけど見て欲しいドラマ3選 配信担当者がオススメ!【TVerで名作ドラマ大量無料配信中】
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そこでこの記事では、ラインナップされているドラマ作品の中から、タイトルやあらすじからは想像できない、“実は奥が深い” 3作品を紹介。
○野ブタ。をプロデュース(2005年)
出演は亀梨和也と山下智久に堀北真希という人気俳優たちの共演、そして何よりミリオンヒットを記録した今作の主題歌「青春アミーゴ」と、見たことのない人にとっては先行する情報はどれもポップなのだが、実はそれらの印象とは全く異なる“深み”を感じられるのが「野ブタ。をプロデュース」だ。
今作はクラスの人気者である主人公・修二(亀梨和也)と、突飛な挙動で浮いた存在の彰(山下智久)の二人が、こどもの頃からいじめを受けており自分の魅力に全く気付けていない信子(堀北真希)(=野ブタ)を学校の人気者にするべくプロデュースしていくという学園青春ドラマ。
このあらすじからは、カッコいい男子が冴えない女子をお姫様へと仕立てていく「プリティ・ウーマン」的なストーリーにも思えるのだが、その要素は確かにありつつも、人気者を“演じなければならない” 修二の苦悩や、フワフワとした掴みどころのない風貌とは裏腹に強い信念と鬱屈を合わせ持った彰が、プロデュースを施していたはずの信子と共に成長し、また信子が人気者になっていくにつれ彼らの関係性もわずかにいびつになっていく…という複雑性を持った物語でもある。
ドラマ前半はそのプロデュースの過程における3人の成長物語と繊細な恋愛模様を丁寧に描きつつ、後半は信子のプロデュースを阻害していた“いじめの正体”が明らかとなるミステリー的な展開も見せるため、連続ドラマとしての醍醐味も大いに感じられる。
脚本は「すいか」などの木皿泉が手掛けており、今作もまた何気ない事象がとんでもない結末へ着地するストーリーテリングに仰天させられる。印象的なのは、第2話の“落書きされた体操服”のエピソードで、いじめを描写するための“体操服”が、実は登場人物たち、そして視聴者たちの価値観をも大きく揺るがすメッセージ性の強く秘めた結末へと導いていく。
初めて見る人にとっては、想像以上に暗い導入部と、山下智久演じる彰のキャラクターに面喰ってしまうかもしれないが、それこそが今作のフックとなっており、回を追うごとにそれらが覆っていく“意外性”にハマるだろう。
○俺の話は長い(2019年)
「俺の話は長い」もまた、そのわかりやす過ぎるほどに主人公の特徴を捉えたタイトルやあらすじからは想像できない“深さ”が感じられる作品だ。
コーヒー好きが高じて一度は起業してみたもののすぐさま失敗し、それから無職でニートとなってしまった主人公(生田斗真)と、にぎやかな同居家族たちとが繰り広げるホームコメディで、引越しや転職、将来の夢など、他愛もないテーマを会話劇中心で描ききった意欲作だ。
無職でニートの主人公が、様々な“働け”という圧力に対して天才的な屁理屈でもって対抗していく…というのが今作の基本線なのだが、実はそんな愉快な会話のやりとりを楽しんでいるうちに、まさか知らず知らずのうちに“働くこととは?”を哲学的に考えさせられるという“深み”が潜んでいるのだ。
“労働の義務”なので“働くこと”は当然であり、それはドラマの体裁においてもポジティブであり正義でもある。故に “働かない”は決して許されないことであり、ドラマのストーリーとしても決してあってはならないはずなのだが、見進めていくうちに主人公と同調してしまう…“働いたら負け”という気分にさせられるのだから不思議だ。
そんな説得力を持たせているのは、「コントが始まる」(2021年)や「コタツがない家」(2023年)を手掛けた脚本家 金子茂樹氏の筆致によるもので、主人公の屁理屈がただの“言葉遊び”ではなく、耳に楽しい会話劇を装いながら、実は心理を突いたものだからだろう。
また今作は1話約20分の二本立てというスタイルで、大きな事件が全く起きない純粋な会話劇でありながら、スピーディーに起承転結が訪れる見やすさの工夫がなされている。2025年放送の新作と併せて改めて見るもよし、これまで見たことのない方にとっても “働くとは”を改めて考えさせてくれる作品になっているだろう。
○ハコヅメ〜たたかう!交番女子(2021年)
「ハコヅメ」は定番の警察ドラマに加え、女性二人の凸凹コンビで、バディモノという、様々な“よくある”ばかりなのだが、実は新鮮で味わい深い作品に仕上がっている。
交番勤務となった新人警察官の主人公(永野芽郁)が、刑事課の元エースだった先輩(戸田恵梨香)とペアを組み事件を解決しながら、ともに成長していくというハートフルお仕事ドラマ。
主人公の導入部は失敗ばかりの新人警官というキャラクターで、これは一歩間違えれば警察官という職業を軽視することになり、視聴者の反感をも買ってしまいそうなのだが、警察官にとってなくてはならない“自分なりに市民に寄り添いたい”という信念が実は最初から備わっていることが丁寧に描写されているため、どんな失敗であっても心から応援したくなる世界観が構築されている。
また“自分なりに市民に寄り添いたい”という一見漠然としている信念なのだが、それを目に見える形でしっかりと物語に落とし込んでいる点も今作の“深み”につながっている。それは第3話と第4話の“似顔絵捜査官”のエピソードで、何気なく描写された主人公の”独特な似顔絵を描く”という才能が、やがて“彼女にしか描けない似顔絵”となり、ついには真犯人が判明していくという流れは、“自分なり”がそこで見事に重なる美しい展開だった。
監察医と何気ない日常を描くホームドラマを融合させた「監察医 朝顔」(フジテレビ)の脚本家・根本ノンジが手掛けているだけに、犯人捜しの“捜査”や“推理”には主軸を置かず、“交番勤務”と“日常”を掛け合わせた物語展開が警察ドラマとして“新しい”。また原作漫画では交番の日常を1話完結で短く描いているものが多いのだが、ドラマ版では1つのメインストーリーに原作のエピソードを巧みに織り交ぜる工夫が施されているなど、原作ファンにとっても新鮮に楽しめるだろう。
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