#007 外国人労働者
私たちの生活環境を大きく変える法律が
今週中にも成立するかもしれません。
外国人労働者の受け入れを
2019年4月から拡大するものです。
今回の「プライチ!」テーマはこちら。
「外国人労働者はすでに"取り合い"」
こちらは、東京・新宿区にある居酒屋です。
ベトナム人店員
「お待たせしました、しめ鯖ですね」
取材したこの日は
店長を除く4人の店員全員がベトナム人でした。
店長 岩崎健さん
「飲食業界自体、人手不足な部分があるので
すごく賛成かなと思います」
実は今、ベトナムでは日本が“大人気”なんです。
こちらは、ベトナムにある“日本向けの”職業訓練学校です。
工場の朝礼などでおなじみのラジオ体操が
ここでも日課になっています。
廊下にはお辞儀の仕方のポスターまで貼られていました。
なぜ日本をめざすのか、理由を聞いてみました。
職業訓練学校に通うベトナム人
「日本で仕事をすればベトナムより収入が増える」
2018年3月に撮影された日本大使館前の写真。
この長~い行列。
ビザを求め、多きときは1日に3000人が、
詰めかけているそうです。
しかし、こうした"日本人気"の一方で
"労働力の取りあい"が起きているといいます。
在ベトナム日本大使館 梅田邦夫大使
「(去年ベトナム人が)一番多く行った地域は台湾です。
2位は日本で、3位が韓国です」
すでに始まっている外国人労働者の争奪戦。
日本に先駆けて労働者として外国人を受け入れている
韓国の現状を取材しました。
韓国の国技・テコンドーで汗を流すのは、外国人労働者。
韓国政府が行っている無料のサポートプログラムの一環で
韓国社会になじんでもらうのが目的だそうです。
人手不足を見越して2004年から
外国人労働者の受け入れを始めた韓国。
外国人を雇えるのは国が許可した企業だけです。
こちらの自動車部品工場では
収入は月額25万円から30万円ほどで
韓国人の従業員と待遇に差はないといいます。
韓国で働くベトナム人
「私は家族のために韓国に来ました。
韓国は給料が高いんです」
韓国の場合は制度の窓口が国で
賃金など待遇面は外国人も基本、韓国人と同じです。
転職も3回まで認められています。
一方、日本の今の制度は
「国際貢献」を目的とした「外国人技能実習制度」です。
窓口は民間が担っています。
日本人より低い賃金が横行しているとの指摘があり
働き先を変えることも原則認められていません。
これとは別に法律を改正して導入する新たな制度では
窓口は引き続き民間ですが
悪質ブローカー対策に力を入れるとしています。
また待遇も日本人と同等にし、
同じ業種であれば転職も認める方向です。
しかし、国による管理を強調している韓国でも
一部で最低賃金が守られないなど
「外国人労働者が厳しい環境で働いている」との指摘もあります。
法案審議と合わせて今後どう環境作りをしていくかも
見ていく必要がありそうです。