#145 「群衆雪崩」から命を守るには
韓国の梨泰院で
150人以上が亡くなった痛ましい事故。
「群衆雪崩」が起きるのを防ぐには
どうすればいいのでしょうか。
群衆事故に詳しい
関西大学の川口教授にうかがいました。
大事なのは人員を配置しての
適切な「誘導」と「監視」です。
DJポリスなどで
人の流れを誘導することもそうですし
路地の中にも人員を配備して
危ないと思ったら連絡。
一方通行にしたり、通りに入ってくる人を
制限したりする必要があるということです。
この週末、岐阜で行われるイベントでも
多くの人出が予想されることから、
DJポリスを配置して
見物客を誘導するということです。
では私たちが「群衆雪崩」に
巻き込まれないようにするには。
ポイントは3つ。
まずは「立ち止まるな」です。
これはDJポリスなども呼びかけていますが、
もし誰かが立ち止まると道が狭くなるのと
同じことが起きて密集ができやすくなります。
次に、「入り口をチェック」。
路地の入り口が混雑していたら、
“路地の中はもっと混雑している”
と思ったほうがいいので、
中に入ろうとしてはいけないといいます。
そして「肩が触れたら危険」。
周りの人と
「肩が触れ合うほどの密集」を感じたら
すでに危険水域に入っているため
迷わずその場を離れてほしいということです。
では、万が一、
巻き込まれて動けなくなってしまったら。
ひとつ確実なのは、「スマホを拾うな」。
たとえスマートフォンや手持ちのカバンを
落としてしまったとしても、絶対に拾わないことです。
拾おうと急にしゃがむと、
つっかえ棒がはずれるように
次々と周りの人が倒れて
「群衆雪崩」が起きやすくなるといいます。
自分だけでなく多くの人を巻き込んでしまいますので、
「スマホより命を大事にしてください」と
川口教授は話しています。
繰り返しになりますが、
一度身動きがとれなくなると
そこから出るのは困難です。
「肩が触れあうほどの密集」を感じる前に
その場を離れる。
忘れないでください。