検 索 無料配信 番組表

続・平成夫婦茶碗

2002年1月期 水曜ドラマ
ストーリー

第1話

節約を心掛け、夫と可愛い子供たちを愛した節が天国に召されて1年――。金本家の家族は、満太郎が一応中心となって頑張っていた。家の借金は1千万円を切り、2号店のオープンを口にする余裕も出てきた満太郎。中学生になった運(濱田岳)は、新聞配達のバイトをやりながら家に生活費を入れる。母親代わりになった幸(田島穂奈美)は節の節約術を守り、1歳になった叶(朝田帆香)の面倒を見ながら、せっせと家事をこなす。完(松崎駿司)は相変わらずおねしょが止まなかったが、双子の福(齋藤佳太)と楽(齋藤昌太)は怪獣のように活発に飛び回っていた。

そんなある日、満太郎は、子供たちに突然、再婚すると言い出した。翌日、満太郎が、子供たちに紹介したその相手は、帰国子女の社長令嬢で、満太郎より17歳も年下、20歳の結城灯。子供たちはひどいブスだと思っていたが、灯はすらりとして笑顔が天使のような美人だった。子供たちは、慌てて家の現状を説明した。だが、灯は、「愛しているから、関係ない」と言う。この灯が明日引っ越してくると聞いた子供たちは、戸惑いを隠せなかった。

満太郎再婚の話を聞いた、玲子(鈴木杏樹)、西土居(石塚英彦)、ひろみ(鈴木紗里奈)は、それぞれ結婚について思いをめぐらした。得意満面の満太郎は、子供たちも簡単に納得してくれる、とたかをくくる。

だが、子供たち、とりわけ、幸の反発は厳しかった。母・節のやり方を懸命に守る幸は、母以外の女が家にやってきて勝手にふるまうことが許せなかったのだ。幸は、やってきた灯に、節のやり方を細々と説明した。運は、節が残した節約を訴える遺書を灯に見せ、金本家流のやり方があると伝える。灯は、子供たちの節への思いが余りにも強いと気付き、その日は泊まらずに、帰ってしまった。困り果てた満太郎は、節の遺影を見たが、解決策は全く浮かばなかった。

ところが、その夜、満太郎は、驚愕の再会をした。なんと節が、幽霊となって、満太郎の前に現れたのだ。天国で賞をもらったという節は生きていた時と同じように話し掛けてきたが、満太郎の方は震え上がった。節はいろいろな場所に出てくるようになったが、実際に見えるのは満太郎だけ。結婚話を知りショックを受ける節を見た満太郎は、慣れたこともあり懸命に言い訳をした。

だが、まもなく、思わぬ裏事情が露見した。実は、灯が妊娠しており、満太郎は、そのため結婚を急いでいたのだ。これを知った幸は37の父親の出来ちゃった結婚に大激怒。幸に引きずられるように、子供たちは揃って家出してしまった。

困り果てた満太郎は、節に相談しようとお墓に行くが――。

 

第2話

灯の顔写真が印刷されたAVビデオを見つけた運は、何も知らずに再婚を喜んでいる満太郎に打ち明けることもできず1人思い悩んだ。まもなく、運は顔見知りのビデオ店店員・淀川(堀内健)に相談し、問題のビデオの中身を調べる。だが、灯が実際に出演しているのかは確認できない。淀川から、灯の顔写真が風俗関係の雑誌、チラシにも使われていると告げられた運の苦悩はさらに深まった。

満太郎に灯のAVビデオの一件を告げようとしたのは幽霊の節(浅野温子)も同じだった。だが、肝心な時に灯が現れ、節の焦りは募るばかり。

一方、満太郎は、金満ラーメン2号店の出店費用を、金持ちらしい灯の両親に出してもらおうと一生懸命だった。西土居(石塚英彦)と店の候補地を探したり、玲子(鈴木杏樹)、ひろみ(鈴木紗理奈)らに頼んで、灯の両親宛に出資依頼のビデオレターを作ったりと大忙し。

そんな中、運が、隠し場所のない例のビデオを学校に持っていったのが原因で、クラスメイトと大喧嘩。連絡を受けた灯が母親として学校に謝りに行った。そんな灯に、運は意を決してビデオの一件を切り出す。だが、灯は弁解するどころか、バイトと思って顔写真を撮らせただけ、とアッケラカン。運は、内心ホッとしたものの、自分の現在の状況に嫌気がさし、そのまま家出してしまった。

途中、満太郎に会った運は、灯のことを含め、父親のだらしなさが原因で苦労ばかりさせられている自分の辛い状況を訴えた。新聞配達のバイトを休んだと知っていた満太郎は、運のいうことが当たっていたこともあり、あえて反論はしない。だが、運が夜遅くなっても帰ってこないと知った満太郎は、次第に心配しはじめた。

そんな運を見つけたのは灯だった。どこへ行くでもなく1人駅の階段に座っていた運に、灯は開口一番、「私出てくから帰んなよ!」と告げる。そして、自分の哀れな状況を嘆く運を叱り、素敵な家族のいる幸せをもっと大切にするよう諭して、姿を消してしまった。

運から話を聞いた満太郎は、慌てて灯を捜し始めた。西土居らからビデオのことを聞いた満太郎は、灯の胸の内を知り心を痛める。やがて、満太郎はある場所で灯を見つけて――。

 

第3話

お腹の子供を堕そうかどうかと思い悩む灯。その胸の内も知らず、満太郎は西土居(石塚英彦)に命じて灯の写真撮影を始める。“ミニスカポリス”“バニーガール”などと能天気にいう満太郎らは何かを企んでいる様子。灯は、2人がラーメン屋の宣伝用の写真を撮っているのではないかと思った。

一方、金本家では、節約に励む母親代わりの幸が、灯への反発を強めていた。満太郎は、西土居、ひろみ(鈴木紗理奈)らの協力で灯の写真が貼ってあるAVビデオのテープを付近の店から回収したのだが、掛かった費用が48万円。そのお金の使い道を教えてもらっていない幸は、灯が関係していると気付き、イライラを募らせる。

そんな折、少し前からお腹に痛みがあった幸が、学校で初潮を迎えた。保健室に運ばれた幸は、担当教諭に生理用品と薬を買うよう言われるが、サイフの中を見ると余裕がない。その夜の幸の節約料理は、辛抱強い運(濱田岳)からも文句が出るほどの内容になってしまった。

幸の怒りは、翌日、灯が豪華な食事を食卓に並べたことから、爆発した。みんなの前で、学校であったことを告白した幸は、生理用品一つ買うにもうしろめたいと思ってしまう胸の内を吐き出して、家を飛び出した。お母さんに会いたい、会って話を聞いてもらいたい――。幸は、夜の道をさまよった。そして、急にお腹に痛みを感じた幸は、万引きするつもりでドラッグストアの棚の鎮痛剤に手を伸ばした。

ようやく幸を見つけた灯は、やろうとしていることに気付きすぐに外に連れ出した。自分が持っていた鎮痛剤を与えた灯は、48万円の一件を素直に幸に話す。だが、幸の反発は予想以上に厳しく、節(浅野温子)との違いをはっきりと告げられた灯は、みんなとは一緒に暮らしていけないと思った。

まもなく、初めて包丁を握り、精一杯の料理を作った灯は、自分の荷物をカバンに入れ、節の遺影に向かって懺悔した。実は、灯のお腹の子は、満太郎の子ではなかったのだ。

そんな灯の元に、完(松崎駿司)が「お父さんが大変!」と駆けつけてきて――。

 

第4話

灯が家事をすることになった金本家は、たちまち大混乱に陥った。灯の料理は食べられたものではなく、福(齋藤佳太)・楽(齋藤昌太)、叶(朝田帆香)らの世話や洗濯などもまるで出来ない。満太郎は、不平たらたらの運(濱田岳)、幸(田島穂奈美)らをなだめるが、それも限界に近づきつつあった。灯は、やる気はあったのだが、節のレベルには程遠かった。

そんな中、ひろみが、仕事中に知り合ったという岡タケヒロ(大森南朋という男に一目惚れし、結婚すると言い出した。ひろみに片思いの淀川(堀内健)は、なんとかこの話をぶち壊そうとするが、一途なひろみには全く効果がない。婚姻届を用意したひろみは、まさにルンルン気分。

だが、ひろみから詳しい状況を聞いた玲子(鈴木杏樹)、西土居(石塚英彦)らは、会ってたった1週間で結婚が決まったこの話に首をひねった。結婚費用などは全てひろみ持ち。おまけに、ひろみは母親の手術代がないという岡のために、200万円も貸そうとしているようなのだ。

この岡の正体に初めて気付いたのは節であった。岡が結婚詐欺師だと知った節は、ひろみが岡の口座に200万円を振り込んだと知り、ア然。実は、節は、ひろみの周辺に出没する男の幽霊と知り合いになっていた。

男は、ひろみの義父で急死した門倉いさみ(間寛平)。ひろみが小学生だった頃、ひろみの母親と結婚した門倉は、刑事の仕事で忙しかったことから、家にいることが少なかった。やがて、ひろみは寂しさから不良になったが、門倉は急死するその時まで、親子として心を通わすことが出来なかった自分を責めていたのだった。ひろみの強い結婚願望は、この門倉とのことが影響していたのだ。

節から門倉の話を聞いた満太郎は、ひろみに結婚をやめさせるため、門倉が書いたという設定でひろみに手紙を渡そうと計画。玲子、西土居らと一緒に、10年前の日付でひろみ宛の手紙を書き始めた。

しかし、ひろみは、なおも金が必要だという岡のために退職金をあてようと、退職届を書いて――。

 

第5話

早く子供たちに溶け込みたい灯は家事をこなしながら、児童心理の本を読んだり、積極的に話し掛けるようにしたりと一生懸命。

そんな中、完に『うちのお母さん』というテーマで絵を書く宿題が出た。優しい完は、死んだ節か、それとも頑張る灯を描いたらいいのか分からず思い悩んで、運や幸に相談する。だが結論が出ず、完の悩みは解決しない。灯は、完を始め、運や幸が何かを隠していると気付くが、それが自分に関係しているとは思いもしなかった。

まもなく、クラスの父兄の話から絵の宿題のことを知った灯は、完の悩みに気付き、「節さん描きゃいーじゃん」と軽くアドバイス。灯は、自分を母親と認めて欲しいと思いつつも、「私を描きなさい」といえるほど自信がなかったのだ。

満太郎に相談しても答えが出ない完が、公園で西土居に出会った。西土居の笑顔を見て救われた思いの完。だが、この西土居も大変な悩みを抱えていた。

実は、大好きな玲子の力になりたいと証券マンになった西土居は、玲子の金を運用したのだが、300万円の損失を出してしまった。困ってサラ金から金を借りた西土居は、その返済を催促された。金の工面が出来ない西土居は、さらに玲子から300万円を出させサラ金の借金を返済。だが、それが息子の学費のためにと貯めた虎の子の金だと知った西土居は、罪悪感に苛まれていたのだ。西土居は、完に似顔絵を描いてもらい元気付けられるが、自殺して保険金で玲子に金を返そうとまで思いつめていた。

まもなく、完は絵を描きあげ学校へ持っていった。ひょっとすると自分の絵を描いてくれたのでは、と一縷の望みを抱いた灯は、学校へ出前に行ったついでに完のクラスをのぞいて見る。だが、完の絵のモデルは、予想通りおさげ髪の節。灯はチョッピリ期待した自分を恥じながら教室を離れようとした。その時、ふと飛んできた完の絵が、裏返しで窓に張り付いて――。

 

第6話

テレビ局のアイドル発掘オーディションの一次審査をパスした幸はヤル気まんまん。これを見た満太郎は、アイドルの父親になって大儲けしようと、すっかりステージパパ気分になった。

オーディション二次選考の日。会場に多くの子供とステージママが詰めかける中、満太郎は幸に小さなマイクとイヤホンを渡した。なんとしても幸をアイドルにしたい満太郎は、セリフや歌詞を忘れた時、それで教えてやるつもりなのだ。満太郎の隣りには、幸の夢を叶えてやりたい節も現れ、じっと緊張の時を見守る。

ところが、まもなく始まった選考の自己紹介で、特技を聞かれた幸は、思わず「死んだお母さんと話ができる」と話してしまった。満太郎が節と話しているのを見た幸は、その“一人芝居”の演技力に感心し、イヤホンを通して教えてもらおうと思ったのだ。満太郎は、仕方なく節との話の内容を幸に伝える。幸はすぐにそれを審査員にしゃべるが、もちろん信用されない。

幸が審査員から突っ込まれるのをみた節は、いてもたってもいられなくなり思わず審査員の秘密を満太郎に告げる。これを満太郎から聞いた幸が次々と暴露したことから、幸はなんと二次選考もパスしてしまった。

この知らせを聞いた灯は、満太郎がトランシーバーを持っていたことから、2人が不正を働いているのではないかと思った。だが、運(濱田岳)や完(松崎駿司)に問い質してみてもはっきりしたことが分からない。

そんな中、健介(馬場省吾)が満太郎の店にやってきた。健介は玲子(鈴木杏樹)の期待を一身に受けて私立中学を受験したが失敗ばかり。だが、玲子が受験もしていない学校の合格通知を持ってきたことから、反発し家出してきたのだ。玲子に話を聞いた満太郎は、子供には親がちゃんとレールを敷いてやらなくてはいけない、と言った手前、健介を預かることになった。

そして、幸の最終審査の日、満太郎は、運、完、玲子、西土居(石塚英彦)らを引き連れて、会場に応援に行くが―。

 

第7話

かなから自殺予告のメモを受け取った運は、大慌てで捜索を始めた。明日は駅伝大会の本番なのだが、かなは学校を休んでいる。かなが指定した自殺決行時間は、次第に近づいていた。

運の状況を知った節は、満太郎(東山紀之)に伝えようした。だが、満太郎は相変わらずノー天気で全く聞く耳を持たない。灯も福(齋藤佳太)・楽(齋藤昌太)、叶(朝田帆香)の世話などで忙しく、運の心配事には気付かなかった。

まもなく、学校にいた運に、かなから呼び出しの電話が入った。運は慌てて学校から抜け出してかなを捜す。そして、自殺決行の時間、運はついに誰もいない校庭を走っているかなを発見した。

その頃、家にいた灯は、突然やってきたかなの母・幸江の話から、運がかなの自殺騒ぎに巻き込まれていると知った。運のかなに対するイジメが自殺騒ぎの原因だ、とイキリ立つ幸江。灯は、夜の10時を過ぎても帰ってこない運を捜しに行こうとするが幸に止められ、ジリジリとした思いで連絡を待つことになった。

運は、中学受験の失敗と両親に対する恨みを口にするかなを、必死で説得した。節もそんな2人を心配げに見守る。やがて、運を連れ込む形でラブホテルに入ったかなは、カッターナイフで自分の手首を切った。これを見て、慌てて手当てをする運。

ところが、かなは、運がかなの家に連絡しているスキに部屋から抜け出し、ホテルの非常階段を上り始めた。かなが、今度は飛び降り自殺するとみた運はすぐに追いかけ、節が死んだ時の事情を明かして再び説得。さらに、かなに「走っているところが好きだ」と、本心を伝えた。

この運の言葉でようやく自殺を思いとどまったかなは、急な階段を下り始めるが――。

 

第8話

灯は、前カレでお腹の子供の父親でもあるコータローの姿を見て、焦りに焦った。満太郎(東山紀之)や店にいた玲子(鈴木杏樹)、西土居(石塚英彦)らには、何とか兄だと言い繕う。だが、店には灯の過去を知っているおしゃべりの香織(矢沢心)がいたのだ。

すぐさま、コータローを店の外に連れ出した灯は、結婚し妊娠6ヶ月だということを明かし、2度と現れないようにといって追い返す。そして、香織には、余計なことをしゃべらないよう固く口止めした。罪悪感にとらわれた灯は、一度は満太郎にお腹の子の父親のことを告白しようとした。だが、様々な思いが胸をよぎりなかなか思ったことを切り出せなかった。

一方、玲子らに、灯がコータローと同棲していたことまで明かした香織は、部屋にやって来たコータローには洗いざらいしゃべっていた。灯は、生まれ変わって真面目にやっている、というコータローに「やり直したい」と言われるが、全くその気にはならなかった。

そんな中、金本家では、幸(田島穂奈美)と完が、それぞれ悩みを抱えていた。どこの中学に進むかで迷う幸。完は新学期に、園芸部に入るか、それとも新しくダジャレ部を立ち上げるかで迷っていたのだ。2人は、節と話が出来るという満太郎のアドバイスを聞くが、なにかしっくりとこない。

ところが、何としても節に直接聞いてみたいと思った完が、思わぬ行動に出た。死にそうになったら必ずお母さんが現れて助けてくれると考えた完が、なんと走ってくる車の前に飛び出したのだ。幸いにも、そばにいた幸が慌てて完を突き飛ばして無事。警察に呼ばれ何度も頭を下げた灯は、2人の胸の内を知ったこともあり、叱らずに優しく諭した。そして、その時、お腹の子供の将来を考え、やはりコータローと一緒に生活した方がいいのではないか、と思った。

灯は、運送会社の運転手として、仙台で真面目に暮らすと言うコータローの言葉に従い、そのトラックに乗り込むが――。

 

第9話

節の節約ノートを参考に頑張る灯に、幸(田島穂奈美)や完(松崎駿司)らは次第に温かい目を向けるようになった。幸や完は、節のことは記憶の底に焼き付けながらも、結局あきらめるしかないと思い始めたのだ。だが、灯のお腹の子が満太郎の子ではないと感づいた運だけは、よそよそしい態度をとりはじめた。その理由が、分からない灯、幸らは運の態度を見て首をひねった。

一方、借金が1600万円を超えたと知った満太郎は、節に頼んで宝くじ、ルーレットなどで稼ごうとするが全く当たらない。そんな中、ひろみ(鈴木紗理奈)に片思いの淀川(堀内健)が東大卒で、名古屋のホテル王の息子だと判明。満太郎は、玲子(鈴木杏樹)、西土居(石塚英彦)らと協力して2人を結婚させ、その仲介料を取ろうと考えた。3人は、ひろみと、ひろみが結婚しようとしている子持ちの中年男との間に入り妨害工作。そして、ひろみと淀川が結婚するよう仕向けた。

まもなく、灯の様子を見ていた運の心にも変化が訪れた。節に近づこうと一生懸命な灯の頑張りぶりには目を見張るものがあった。運は、寝る間も惜しんで働く灯の体を気遣うようになったのだ。

そんなある日、灯に連れられてスーパーに買物に行った叶が行方不明になった。福(齋藤佳太)と楽(齋藤昌太)を連れて店に駆け戻った灯は、西土居に事情を説明し2人を預けて、叶を捜し始める。公園、商店街、住宅地――身重だということも忘れ川の中にも入ってしまう灯は、半狂乱。ボロボロになった灯は、いつしか「節さん、助けて!」とつぶやいていた。

その頃、節の知らせで叶を捜していた満太郎は、不審な女を追って――。

 

第10話

借金がかさんだ満太郎の元に、信用金庫から“1週間以内に300万円を返済しないと店を差し押さえる”との連絡が入った。満太郎は、福(齋藤佳太)と楽(齋藤昌太)が小学校入学を控えていることもあり、店の売却を決意するが、これには幸(田島穂奈美)や子供たちが大反対。しかし、子供たちはもちろん満太郎ですら、そんな大金を用意することはできない。

折も折、満太郎に大手の食品会社から、金満ラーメンをカップ麺化したい、との申し出があった。話がまとまった際の契約金は500万円。しかも、カップ麺が売れたら、更に金が入ってくる。灯や子供たちは半信半疑だったが、満太郎はもちろんこの話に飛びついた。

何としても店を守りたい子供たちは、それぞれ必死になった。高校生と偽って、夜、工事現場で働く運(濱田岳)、辛い目に合いながらもクラスメイトを相手にバイトする幸、店にいっぱいお客を集めようと手作りのチラシを配る完(松崎駿司)――。満太郎に借金をしている西土居(石塚英彦)や、ひろみ(鈴木紗理奈)までが、金満ラーメンを救おうと金策に走った。

まもなく、金満ラーメンのカップ麺を試食した満太郎は、その店が自分の店とはかなり違うことに気付いた。だが、何としても店を守りたい満太郎は、最大限の妥協をして、契約する決意を固める。

そして、契約の日。食品会社に行った満太郎は、差し出された額面500万円の小切手を目の前にして、完成したカップ麺を試食した。ところが、このカップ麺は、以前に試食したものよりさらに味が変えられ、金満ラーメンとは似ても似つかない。節(浅野温子)や灯、子供たちとの味を巡る様々なシーンを思い出した満太郎は、考え抜いた揚句、契約をせずに席を立ってしまった。

満太郎の報告を受けた灯は、少しばかり期待をしていたこともあり、ショックを隠せなかった。灯が金本家に来てから、借金は減るどころか逆に増えていたからだ。けなげにも明るく振舞う子供たちを見た灯は、居たたまれなくなり、それまでの恩返しのつもりで自分に生命保険を掛け、電車に飛び込もうとした。だが、物をつかめるようになった節にしがみつかれ、さらにお腹の子供に蹴られた灯は、自殺を断念せざるをえなかった。

自分が金本家にいるべきではないと悟った灯は、みんなにお腹の子が満太郎の子ではないと告白し、家を飛び出して――。

 

最終話

信用金庫に300万円を返済する期限の日。満太郎は、西土居が黙って返してくれたお金で、店舗売却の危機を回避。子供たちはもちろん、玲子(鈴木杏樹)らもホッと胸をなで下ろした。そして、みんなの関心は、生命保険証書を残して姿を消した灯のことに移った。満太郎は、灯が自殺をして金本家にお金を残そうとしていたと気付き心を痛める。だが、ひろみ(鈴木紗理奈)や玲子に、「すぐにでも灯を捜しに行くべきだ」とせかされても、満太郎はなぜか腰を上げなかった。

明るい灯がいなくなった影響は、子供たちにも現れた。完はすぐに灯を捜しに行こうと満太郎に言うが、灯のお腹の子のことを深刻に考える幸は、まだ積極的に捜す気にはなれない。これに対し、運は灯のことをもっと知ろうと、生まれ育った養護施設にまで足を運び、その辛く寂しい生い立ちを調べていた。

そのころ、灯は、とある定食屋で住み込みの店員をして働いていた。だが、店主のセクハラを受けた灯は、喧嘩をして店を飛び出して、町をさまよう。灯の胸に浮かぶのは、金本家で過ごした楽しい日々。また一人ぼっちになってしまった灯は、満太郎や子供たちの顔を次々と思い浮かべた。

卒業式の日の朝、総代で答辞を読むことになっていた幸に、灯から無言の激励コールが掛かった。灯の思いを知った幸は卒業式の欠席を決め、やはり気に掛けていた運、完と捜索を開始した。灯の似顔絵が描かれた手作りのビラを持つ完、灯を見つけたら「お母さんと呼ぼう」という運、灯を追い出したセクハラ店主と喧嘩をする幸。3人は、灯が行きそうな所を懸命に捜し回った。そして節のおかげで灯を見つけた運は思わず叫んだ。「家出なんかするなよ、母親なんだから!」――。立ち尽くす灯は、子供たちの思いを痛いほど知り、みんなと一緒に暮らそうとを決意した。

まもなく、家に戻った満太郎と子供たちは、節の残してくれた物が全てなくなっていることに気付いた。節との永遠の別れが近づいていると察した灯は、満太郎と子供たちにお別れするよう告げて――。

このページを
シェアする
©Nippon Television Network Corporation