DASH ご当地PR課 ~熊本県 肥薩おれんじ鉄道~
赤字経営が続くローカル線のご当地食材を集めてオリジナル駅弁を作り、PRするDASHご当地PR課!
昨年の北海道『道南いさりび鉄道』の放送を受け、「ぜひPRして欲しい」との依頼を受けて、今回、向かったのは熊本県八代市『肥薩おれんじ鉄道』。
熊本の八代駅から鹿児島の川内駅まで28駅をつなぐ116.9kmの海沿いを走る絶景路線だが、沿線では過疎化が進み、開業以来20年間赤字続き…。
昨年度は8億円超えと日本一の赤字路線だが、学生を中心とした沿線住民の大事な生活の足。
早速、手紙の主が働いているという八代駅に。
手紙を出してくれた新田さんは熊本出身で入社3年目の営業部。
就職が決まった時に同じ熊本内の大学の友達に「おれんじ鉄道だよ」と伝えたが、「どこ走ってるの?」とおれんじ鉄道の存在を知らなかったことにショックを受け、少しでも『肥薩おれんじ鉄道』の知名度を上げようと、会社のユニフォームを自作してマラソン大会にも出場しているという。
『肥薩おれんじ鉄道』が走る7つの市と町が完全協力のもと、地元の人が推したいスポットを謎解きマップに。
それを回りながらご当地食材を集めオリジナル駅弁を作る!
マップを見ながら早速…「これ気にならない?」「ゆるキャラみたいな」「楽天イーグルスみたい」と色々気になるものが。乗り降り自由な1日フリー切符を購入して、いざ!出発!
8時52分に八代駅を出発し、まず向かったのは…日奈久温泉駅。
駅に着くと、小さい頃から大の鉄道好き・大西が…
「今が9時5分ですね、次が10時9分。1時間の間にこの温泉を探して入る」
駅前のちくわも気になるが…時間がないため、早速温泉を探しに。
手がかりがないまま歩くこと5分…日奈久温泉の看板が!
マップの「温泉マークの上にオレンジの丸が一つ乗ったマーク」「犬のキャラクター」の謎を解明すべく、さらに進むと…「あった!」「これちゃうん?」
足湯の中に、かなり大きい柑橘系の果物が。
これは、晩白柚っていう世界最大の果実としてギネス世界記録にも載っている八代の名産物!
旬の冬には露店に並ぶ八代の名物で、日奈久ではそれを浮かべた晩白柚風呂が楽しめるという。
晩白柚農家の桑原さんに皮を剥いてもらい、晩白柚足湯に浸かりながら、実をいただくことに。
「フルーツ両手で食べることあんまりない」「スイカみたい」とその大きさに驚きながらひとくち食べてみると…「めっちゃジューシー」「1個1個の粒がしっかりしてますね」
晩白柚足湯で温まっていると…マップに乗っていた犬のゆるキャラが!
茶色の斑点模様が特徴的な犬のゆるキャラの名前を推測していると…
「駅の前にちくわ屋さんあったじゃないですか」と冴えまくる大西。
そう、このゆるキャラの名前は「ちくワン」。『くまモン』や『ぐんまちゃん』を輩出したゆるキャラの登竜門・ゆるバースで昨年133体の頂点に輝いたニュースター!
なので、名物はもちろん「日奈久ちくわ」。
140年の歴史をもつ日奈久ちくわは、当時獲れすぎていた魚を竹に巻いて焼いたのが始まり。
現在も日奈久地区に5店舗のちくわ屋さんがあるという。
おすすめはこの日奈久ちくわで作るソウルフードの「ちくわサラダ」
揚げたてをいただいてみると、「うま」「ポテサラですか!?めっちゃ合う」
のんびりしていると、あっという間に列車の出発時間に!
駅弁作りのために、ちくわと先ほどいただいた晩白柚を購入し、駅までダッシュ!
無事、出発時間の4分前に到着。八代海沿いを南下し次に目指すのは佐敷駅。
マップに書かれていた海賊船のようなマークを推測しながら向かうと、港にそれらしき船が。
この船の正体は、帆を風にうたせ移動する伝統漁に使う漁船。
400年前に生まれ、全国に広がったが、現在は国内で数カ所のみだという。
そんな伝統技術を守り続ける芦北町の名産物は…「アシアカエビ」
鮮度が落ちやすく生ではほぼ流通しないという希少なエビを九州の甘口醤油につけていただく。
「うっま、笑っちゃうくらいうまい」「エビフライにしたら超贅沢」とアシアカエビも購入!
『肥薩おれんじ鉄道』、続いての謎は…どんぶりに書かれた喜怒哀楽の4つのマーク。
3人の予想は…「ラーメン?」「怒と哀が×になってる」「ラーメン風呂?」
その答えがある熊本県最後のPRスポット、水俣駅に。
駅の観光案内板を見ていると…「ちゃんぽん?」「あ、喜楽食堂!」
答えを発見したが…「今が11時57分くらいですね」「次が12時58分」「次逃したら14時20分なんで」
滞在できる時間はわずか1時間。食べる時間も考え、タクシーで向かうことに。
次の列車まで50分、せっかくなのでちゃんぽん以外の名物も。
「ソウルフードのちゃんぽん1つとヤキメシお願いします」
熊本県水俣市のソウルフード・水俣ちゃんぽん。ちゃんぽんといえば、長崎県が有名だが、昭和20年代、工場地帯で働き手の多い水俣市に伝わり安くてボリュームのあるメニューとして定着。
その特徴は、卵を使わない白い麺で、スープの旨みが浸透するという。
なんと具沢山で650円!「野菜の甘みだったりそれが全部スープにしみててめっちゃ美味しい」
さらに、喜楽食堂人気メニューのヤキメシも650円!
肉はチャーシューではなく、熊本県産の黒毛和牛。
米の一粒一粒が和牛の脂でコーティングされており、リピーターも多いという。
あまりのおいしさに太一は自分でもびっくりするほどの大声で…「うまい!!」
出発時間まであと30分あるということで、太一が大好きな馬刺しをゲットすべく、喜楽食堂の隣にある馬刺し屋さんに。しかし、馬刺しのカットには20分~30分かかる。
少ない量なら5分でできるということで、ご厚意に甘えさせていただき、無事馬刺しをゲット。
次の目的地、米ノ津駅までは、およそ10分だが…「ちょっと米ノ津までの間に馬刺しる?」
車内で地元の味を楽しむのもローカル線の醍醐味。ひとくち頂くと…「脂の溶け具合最高!」
実はここで熊本県の駅は最後。電車で橋を越えると鹿児島県に。
鹿児島県、最初の謎は「水に突き刺さる棒」のマーク。
この謎を考案した出水市の観光交流課・渡邊さんと答えがあるという場所に向かうと…海にたくさんの棒が!出水市がPRしたい名産物とは…「スサビノリ」
潮の満ち引き、干満に合わせて太陽や風に直接海苔を当てることで殺菌するが、収穫は寒い冬場。
その上、自然が相手の養殖で生産量も不安定なため、昭和40年代にはおよそ150軒あった海苔漁師も今では7軒だけに。
海苔漁師・良夫さんの採れたての海苔は、養殖場の目の前の加工場でその日のうちに加工。
採れたてを加工することで磯の風味が強くサクッとした食感の板海苔になる。
海苔の収穫は1月~3月、それ以外の期間は米作りもしているという。
そこで、奥様おすすめの食べ方は…裏面からじっくり炙り、旨みを引き立した海苔をおにぎりに。
「めっちゃうまい!」「両方が美味しい」「最高のコラボレーションですね」
海苔を購入し、お米・あきほなみは非売品のため自家用を分けていただいた。
すると、ここですっかり忘れていたもうひとつの謎、出水市の公式キャラクターの「つるのしん」が!
1993年生まれの鹿児島県最年長マスコットキャラクター・つるのしんは、地元のイベントに引っ張りだこの人気者。そのつるのしんのモデルになったのが…「ツル」
毎年冬になると、1万羽をこえる鶴が、およそ3000キロ離れたシベリアから暖かい出水市に。
そして、『肥薩おれんじ鉄道』ラストの謎解きは…角刈りのキャラクター。
太一の予想は「お肉屋さん」だが…着いたのは山の中。
しばらく歩いていると、角刈りの像が。正解は…西郷隆盛愛好の湯として知られる「川内高城温泉」。
鎌倉時代の書物にも記録が残る川内高城温泉は、硫黄成分を多く含む泉質で、リウマチや皮膚疾患に効果があるとされ、肌がツルツルになるとの評判も。
県外から泊まり込みで湯治に訪れる人も多い日本の名湯100選にも選ばれた九州を代表する温泉地。
150年前、西郷隆盛が入ったとされる温泉に3人も入ってみると…「あっちー」
源泉かけ流しで、その温度は50度を超えることも。
熱さに耐えながら入ると、「お肌ツルツル!」「本当だ!ここまで来てよかった」
温泉で癒されたところで、本題の駅弁作りに!
全長116.9キロの『肥薩おれんじ鉄道』だが、見どころ満載すぎて回りきれず、集められた食材はわずか5つと弁当を作るにはやや寂しい結果に。
そこで、地元の食材を使ってほしいという皆さまのご好意に全乗っかりし、追加食材4つも使って、オリジナル駅弁作り開始!
まずは、アシアカエビのエビフライから!丁寧に下処理し、パン粉をつけて揚げると、カラッときつね色に。
藤原は、良夫さんのお米に海苔を乗せ、おれんじ鉄道特製のり弁に。
さらに、もう一品、ちぎった海苔を衣に入れ、ちくわをくぐらせれば、特大磯辺揚げの完成!
大西は、熊本県津奈木町のサラダ玉ねぎと鹿児島県薩摩川内市の卵でエビフライにつけるタルタルソース!
タルタルといえば、一般的にピクルスを使うが、熊本県水俣市名産の漬物「寒漬け」を入れる!
最後に、晩白柚と鹿児島県阿久根市のスナップエンドウでフレンチ風サラダを作ったら、完成!
食べるのはもちろん列車の中で。
まずは、タルタルソースをつけたエビフライから。「ブリブリ!」「タルタルもめちゃくちゃ合う」
続いて、磯辺揚げは…「ちくわの弾力がやっぱ揚げるとより歯応えもあって」「海苔の香りも合う」
贅沢に4層にしたのり弁も、「米と海苔うま!」「ミルフィーユ正解」
そして、大西が太一に教わりながら作った海苔が隠し味の卵焼き。「甘い」「海苔が入ってて最高」
最後は、お口直しの晩白柚とスナップエンドウのサラダ「スナップエンドウもシャキシャキしててうま!」
これにて、肥薩おれんじ鉄道のDASHご当地PR課終了!
八代駅から川内駅までを走る『肥薩おれんじ鉄道』、春の九州へ是非!