このトンネルや、数多くあった防空壕は、戦時中に軍事都市として栄えた横須賀の名残だという。
国防の役割を担ったこの町には、空襲に備え、地盤の固い丘陵の地下に多くの軍事施設が作られた。
資料が残されていないことから詳細は不明だが、現在確認されているだけで、横須賀市内には115もの地下壕があるという。

地下壕内の安全点検を行っている青木さんに同行させて頂き、二人は貝山の地下壕の中へ入ることに。
その壕内は、崩落の恐れもあるため、細心の注意を払って中を進む、男たち。
松岡「岩を手で、つるはしで掘った跡ですよ」
延々と奥に延びる暗闇の地下壕を探索していくと、その先には、朽ち果てた鉄扉が。

その鉄扉を抜けて、さらに奥へと進んでいくと、その脇には手洗い場の残骸や壊れた瀬戸物の火鉢、カマドなど、当時の地下壕内での生活を偲ばせる光景があった。
それら以外にも、この地下壕からは、戦時中の海軍の食器なども多く見つかっている。