水クラゲは、秋にプラヌラという姿で岩に付着し、厳寒期にエフィラという姿で海へ動物プランクトンを食べ、春を待つ。
餌が増える時期に最も大きくなるDNAに刻まれた戦略。
改めて海中を調べてみると、それ以外にもたくさん泳いでいるのを発見。

海苔ではないと一安心するが、実はその数が、海岸の問題点を示していた。
それは、プランクトンの数。
本来、プランクトンは海の生態系にとってはなくてはならない存在だが、逆に数が多すぎれば、海の水質、濁ったりすることで光を遮り、透明度が落ち、海苔の生長を阻害することにもつながる。
木村さんの提案でプランクトンが見やすい夜を待ち、夜の海の様子を調べてみると、昼は太陽光で透明度が高いように見えたが、夜になると、濁って透明度がないことがわかった。

東京湾は多くの川が流れ着く、世界でも稀に見る地形。
そのため、一年を通して栄養塩が飽和状態。
そしてDASH海岸はそのどん詰まり。潮が満ちれば、一気にプランクトンが溜まりやすい。
同時刻の太平洋相模湾の状況と比べても、白く濁っているのがわかる。