そんなマコモズミを使って今回挑むのが、鎌倉彫を手本に村のお茶完成に合わせたお盆づくり。
下地となる漆の乾燥を見極め、マコモズミを塗り付ける事で生まれる、独特の陰影技術。
磨き上げれば本朱の色に映えるマコモズミ。

そんなお盆を目指し、まずは木地となる材料さがし。
材質が均等で乾燥しても変形が少なく、木地加工がしやすいというトチノキを活かし、まずは配膳として使いやすい一般的な給仕盆サイズのイメージで切りわけ、盆の大きさにする。

次に、盆のフチ幅5mm高さ1cm見当を残して、内側を彫る第1段階。
ポイントはフチの5mm幅をうまく残して彫り削ること。
松岡「さすがですね」
苦戦する松岡に対し、ノミ使いに慣れる職人達也は器用にこなす、はずが、5mm幅に力を掛け過ぎて割ってしまった。
達也「何とかしなきゃな」
そこで、米を糊にして漆と混わせ強力な接着剤とし、なんとか修復を試みる。
こうして時間は過ぎ、初日は何とか1cm弱、彫るのがやっとで終り。