一方、城島は風船より柔らかいゴム探し。
これまで、スーパーボール、巨大バルーンとゴムを使ったものならいろいろ作ってきたが、今回はそれより柔らかいゴムが必要。
まずは、基準となる風船の柔らかさをゴム専用の硬度計で計測。
硬いものほど数値は高く、柔らかいほど低い数値を表示するこの機械での結果は30度。
これを基準とし、城島は30度以下のゴムを求め、ゴムやプラスチック製品を製造する大阪府柏原市の、あけぼの化成を訪れる。

こちらで製造しているのは、耐震グッズとして家具と床の間に敷くクッション材。材料となる“熱可塑性(ねつかそせい)エラストマー"は、熱を加えれば容易に軟化するのが特徴のゴム素材。これを硬度計で測定すると、風船の5分の1の柔らかさを示す硬度6度。
試しにこの熱可塑性エラストマーで作った風船と市販の風船とで伸びの実験をしたところ、市販の風船は20cmで割れてしまうが、熱可塑性(ねつかそせい)エラストマーの風船は35 cmまで伸び、その差を確認。
ありがたく、持ち運べる家作りの材料として頂く。

持ち運べる家の材料、“オムツの吸水ポリマー"と“柔らかいゴム"
が揃ったが、どのような配合にすれば大きくなるのか?
そこでクラレの実験室で配合のテストを行なうことに。
@ゴム多め Aゴムと吸水ポリマーが同量 B吸水ポリマー多めの3種類を変化がわかりやすいようにとそれぞれ同じ星形にして試作を作ってみる。
この3種類を水に入れた結果、Bの吸水ポリマーが多いものは形を維持できずに崩れ、@のゴムが多いものは、吸収ポリマーの力を発揮せず、全く変化なし。
唯一、Aの同量のものは徐々に成長していき、もともとの幅10cmが25cm、厚さ1cmが4cmに膨らんだ。
太一「配合は決まりだね」