そして、午前中の作業が終了し、お待ちかねのお昼休み。
今日のまかないは、鰹節には使わない“鰹の腹皮"。
悟郎さん「マグロでいうとトロの部分」
地元では、子どもたちにも人気らしい。
そんな新鮮な腹皮を、悟郎さんのオススメ、炭火焼きで頂く。
あぶるほどに、やがて脂は香ばしさへと変わり、さらに、骨が無く、食べやすい。
達也「ちょっとぷりぷりしてる。米が欲しい」
鰹節加工場ならではのまかない飯、腹皮はご飯がすすむ。

午後は、焙って乾燥させる「焙乾(ばいかん)」という作業。
実は、この一軒家の中は、何層にも分かれた鰹節専用の蔵があり、地下で火を起こし、その熱と煙を蔵全体にまわして、じっくりと鰹節を作っている。
蔵ができて30年近く、毎日、火を焚くという地下の部屋へ。
城島「壁が(すすで)真っ黒」
さっそく、今日の分の火を起こす。
主に燃料となるのは、よく燃え、鰹節も香ばしく仕上がるという、地元でとれる樫の木。

煙が立ってきたところで、1階へ。
蔵の扉を開けると、地下から上がる煙にさらされた鰹が並ぶ。
達也「まだ生っぽい鰹を火に近いところに置くんですね」
つまり、火に近い下の層では、主に高い温度で約5日間、乾燥。
そして、上の層では、主に煙をためて約15日間じっくり燻す、薫製。
こうして完成までに、20日間ほどかける。
さっそく、2人が修繕までお手伝いした出来たてを蔵の中へ入れる。
数日で色は真っ黒、皮にもシワがより、その状態から20日経つと、水分が抜けてカチコチになる。