7月21日

さくらんぼは、花が散り、葉が開き、実がついてからが長いものでした。
霜によってすべてが終わるのではないかと絶望し、風が吹くたびに落ちてしまわないかと不安になり、ひとまわり、ふたまわりと大きくなっていくたびに、まだかまだかと焦り、色が華やかなものに変わっていくたびに、虫に見つからないかと心配になりました。

果実の収穫には他の作物にない、独特の緊張感があります。
赤く熟し、無事、味わいのときを迎えたさくらんぼは、宝石に見えます。
この実が実るまでにあったいくつもの物語を思い、幾多の苦難を乗り越えて生き残ったものだけが持つ色艶を目にすると、そう簡単にはもぎとることができません。
ですので、さんざんためらった挙句、ようやくにして、おそるおそるもぎとり、口に含むと・・・・・・。
はじけるような食感、体中を駆け抜ける甘み、後に残るほどよい酸味。
ずっと口の中にとどめておきたい、たった一粒のさくらんぼでした。

もう、果物屋さんやデパートでは、色とりどりの果物が店頭にあふれているころかと思いますが、DASH村の果樹園はまだまだです。桃、りんご、梨、洋なし・・・。無事に実るのか、先のことはまったくわかりませんが、何とか、喜びの日を迎えたいものです。




さて、田んぼと溜め池のアイガモたちは、元気に泳いでいます。特に生まれたばかりのころ、みんなの後を必死に追いかけていた『くろすけ』は元気いっぱいで、17羽の先陣を切って田んぼを泳ぐこともあります。
この暑い季節。気ままに水と戯れるアイガモたちがうらやましい限りですが、八木橋、マサヨ、つかさ、つばさ、そして、北登たちとともに、暑さを乗り切るために、何とかしたいものです。










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