11月3日


今、まさに"山笑う"。
冷え込みとともに、DASH村の山は鮮やかな赤や黄色に色づき、家の前に立つと、ぐるりと囲む山の木々が、まるで満員の野球場の観客席のようなにぎやかさです。

DASH村で迎える紅葉は、これで三度目です。
ただ、紅葉はいつも同じ木々のはずなのですが、毎年、違った印象を受けます。
一年目は、ただただ驚いていました。それまで背景でしかなかった山が一夜にして染まり主役となる、この不思議。それまでDASH村を囲うようにある山をすべて同じものだと思っていたのですが、生えている木々が皆違い、紅葉の色も違うことがわかりました。
二年目は、カエデの美しさをよく憶えています。カエデは紅葉の時期以外は枝も細く、目立たないのですが、真っ赤に染まった鮮やかさと、手のひらのような形の美は、やっぱりきれいなもの。山のあちこちにあるカエデを探し、写真をたくさん撮りました。
そして、三年目。今年は、一枚の葉をじっくり見ています。
葉は、一枚一枚、木の種類の違いはもちろんですが、それぞれ色や形、大きさが違います。そして、色づき具合や枯れ具合、さらに模様や葉脈など、ひとつとして同じものはなく、お気に入りの葉を探して山に入ると、きりがありません。
今年は、晴れている日に太陽に透かしてみると、ちょうどいい具合に光が薄い葉を通り抜け、よりいっそう美しくなることにも気がつきました。

紅葉は四季のはっきりしている日本ならではのたのしみ。
ただ、桜の花もそうでしたが、あっという間に散ってしまいます。
まあ、それだからこその美しさなのでしょうが、この瞬間を大切に、こうした美しさのひとつひとつにちょっとした喜びを感じて暮らしていきたいものです。






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