週末の二日は久々に良く晴れたが、そのほかの日はほとんどが雨。勿論、作物の心配もあるけれど、もう一つの心配事は火星。
晴れた日の夜空に光る星たち。その中のひとつの火星が8月27日に地球に大接近し、肉眼で確認する事が出来るらしい。写真やテレビでしか見た事のなかった火星を実際に目で見て、その存在を確認できる。それがとても嬉しい。どんな光を放つのだろう。8月27日、何とか晴れてほしいものだ。


役場の裏に乱れ咲くヒメジョオン。その大勢のヒメジョオンの脇から、咲いているのはツユクサ。葉と葉が重なり合ったようなつぼみから、垂れるように咲く青い花。低い位置で咲くこのツユクサに視線を落とすと、他にもたくさんの上品な花が足元を彩っているのに気付く。初めて見る花もあれば、春に見た花がまだ咲いていたりもする。目線を少し落とすだけ。ただそれだけでまた少し世界が広くなった気がする。


夜空に広がる大きな宇宙。そして、足元に広がる小さな宇宙。普段見えている視界から、角度や高さを少し変えてみると、今まで見たことのない世界が見えてくる。


一方、役場の建て直し作業。いつも何かとお世話になっている今野猛さんの、熟練された大工の腕は、見ていて心地よいほど。それでいて猛さんは、明雄さんや金光さんに劣らぬひょうきんな方で、土壁作りでいろいろ尋ねても、「塗ればいいんだぁ〜」とだけ言って、後は目で覚えさせられる。しかし、これが一番早くて適確。初めは土をボトボト落としながらやっていたのも、見よう見まねでやっているうちに、いつのまにか一面仕上がっていた。頭上からは市川さんが、野地板を叩く音が聞こえる。金槌で隙間なく屋根に板をはり、日陰になる範囲が増え、役場の中が少し涼しくなった。
形作られていく役場。新鮮で、懐かしい想いがどんどん大きくなっていく。

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