ここへ腰を下ろすと、その後必ずすぐに横になってしまう。
役場内にある六畳の畳の間、ここには田んぼの隣で栽培されたい草がぎっしり詰まっている。独特の温もりと馴染みある香り、そして柔らかい踏み心地。今まで板の間で生活していたこともあり、畳の有難さはとても身に沁みた。畳の間にうつぶせになり、頬を畳に擦り付けると、畳の良さが一遍に全てを堪能できて、さらに落ち着き、そして睡魔に襲われる。ウトウトしながら、自分たちで栽培し、収穫し、一本一本織り、縫い付けて、畳を作り上げたその空間にいることを想うと、そのウトウトもさらに心地良いものになってくる。
DASH村の畳は個性豊か。長いい草が一本飛び出ているものや、織り目が互い違いになっているものや、しっかりとい草が詰まっていて、表面が滑らかなもの。六枚それぞれ全く別の顔を持っている。そして、その表情を見比べてみると、織った順番がはっきりと分かる。やはり最初に織った畳表は、ところどころに失敗した跡が残り、最後に織ったものは、殆ど失敗の跡がない。個性豊かなこの六畳からは、畳づくりの上達過程も見て取れる。
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