緑、黄、青、白、紫・・・と賑やかになってきた春のDASH村。田んぼのまわり、畑のまわり、石垣の間からも、いろんなところにいろんな春が顔を出すようになった。



 そして、役場の裏につくしもたくさん伸びている。
 春の野草で、食べられるものはたくさんあるけれど、僕はここに来るまでそのほとんどを知らなかった。しかし、つくしだけは幼い頃から食べられることも知っていたし、実際に食べたこともあった。そのせいか、今週、つくしを発見したとき「おぉ!美味しそう」と思った。そして、しばらくして、自分の中でつくしが他の植物と分けられているのに気がついた。興味深い発見だった。もし、僕が幼い頃からフキを食べて育っていたら、フキを見て「美味しそう」と思っていただろう。そう考えれば、明雄さんは「美味しそう」と思うことがたくさんあるのだろうなと思った。そして、僕が見るもの全て、同じように見て感じているわけではなさそうだと思った。今見ているものが、育った環境でも違って見えてくると思うと、少しおもしろい。さらに、世の中にいろんな見方をする人がいると思うともっとおもしろい。


 今週、ついに満開となった桜。つぼみから溢れていた濃いピンク色が、開花することでまんべんなく花びら全体に広がり、淡いピンク色となった。正に桜色の花びらは、思った通りに村全体を春めかせ、人の心も春らしくさせた。しかし、桜が散るのはあっという間。だからこそ、今のうちにこの綺麗な光景を目に焼き付けたい。そして、それと一緒に春を迎えた新しい気持ち、張り切る気持ちを忘れないよう心に刻みたい。
  そういった理由もあり、今週は花見。心ゆくまでさわぎたい。


 

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