月日が流れるのは本当に早い。六月はあっという間に過ぎ、今はもう七月。夏だ。


 やはり一番夏を感じるのはこの暑さで、外で作業するとすぐに汗が湧いて出てくる。そして、頭に巻いているタオルは汗を吸い込み、だんだん重くなる。耐えられない重さではないけれど、その重さがまた「暑い」という感覚をいっそう強くする。
  そんな暑さの中でも、何故か古民家の中は涼しく、床は適度に冷えていて肌をあてるととても気持ちがいい。だから、つい服をめくりあげ、出来るだけ肌をくっつけようとして、床に張り付いてしまう。そして、自分の体温で床が暖かくなってしまうと、ゴロッと体を回転させればまた新鮮な冷えた床とくっつくことができる。気持ちよく横になりながら、適度な運動もできる古民家。昔の人は本当にエライ。


 そう言えば、七月になったということは、一年の半分が過ぎたということだ。2004年になったのがつい最近に思えるのに、もう前半が終わった。そして、それとともにこうめが産まれて半年が経ったことにもなる。今思うと、半年という月日が過ぎるのはあっという間だったけれど、こうめとの付き合いはもっと長かったような気がする。マサヨの声に反応するようになり、立てるようになり、自分でエサを食べられるようになり、走り回り、高くジャンプできるようになったこうめ。もう何年もその成長を見守ってきたように思える。
  月日が流れるのは早いのか遅いのかよく分からない。


 アヒル村長はこの四年間、長かったのだろうか?短かったのだろうか?

 

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