いつも仲良く一緒に暮らしている割には、なかなか子が出来なかったつかさみのり夫婦。まわりは「まだかまだか」と待ち望んでいた。そして先日、遂に元気な一頭の女の子を見せてくれた。 |
八木橋待望の初孫は、体がこうめの産まれた頃よりもまだ小さく、体重は2.5キロ。毛の色は真っ白で背中に少しだけみのりと同じ茶色い毛が生えている。長くスマートな足はつかさに似ている。 |
産まれて間もない仔山羊は、どんどん成長している。 |
初めてなのは親となったつかさもみのりも同じ。特にみのりは乳をあげるという重要な役目がある。けれど、みのりはいつも仔山羊と少しはなれたところにいて、自分からはなかなか乳をあげようとしない。少し心配だ。八木橋もマサヨも同じことを思っているのか、孫の鳴く声に敏感に反応し、時折丘の上の小屋をじっと眺めている。 |