一面雪景色のDASH村。いたるところに、雪は個性豊かな形で積もっている。

畑の白菜にも、井戸の屋根にも、果樹園の棚にも、役場の瓦にも、水車の水路にも。元の形が違うだけに、雪の積もり方も様々。そして、それが可愛らしく見えたり、誇らしげに見えたり、綺麗に見えたり、見え方も様々だ。





葉っぱがなくなって、寂しくなった木の枝。そこへ今度は雪が積もった。木の枝に葉がついているように、雪もまた、枝にくっついている。村にあるちょっとした小枝にも、里山の太い枝にも。よくこんなところに積もったなと思うくらい器用に、枝の上で積もっている。里山はそんな雪が枝いっぱいに積もり、ふわふわの白い花が咲いたように見える。これがまた、綿花のコットンボールがはじけたみたいで、本当に綺麗だ。やはり枝に何かのせている方がうれしいのか、木が活き活きしているようにも見えた。

しかし、その雪はほんのちょっとした振動で枝から地へと落ちていってしまう。ほんのちょっと過ぎて僕には気付かない。だから里山に入ると、何もしていないのに拳くらいの大きさの雪がぼとぼと落ちる。あっちでボト。こっちでボト。その様子をしばらく見ていると、ボトっと落ちるとその近くの雪もその振動を受けてボトッ、またその近くのがつられてボトッと、連鎖して落ちていくのが分かった。雪が降っていない日でも里山の中だけは、大きな雪がボトボト音をたてて降ってくる。せっかく細い枝に咲いた白い花が散るのはもったいないけど、このボトボト落ちるのも、今しか見られない貴重な音であり、光景だと思った。




 

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