困ったことがあれば、すぐに駆けつけて手を貸してくれる近隣の方々。僕たちは感謝しきれないほど感謝している。
 困っている時に手を貸すというのは、言葉にすると当たり前で常識のように聞こえてくるけれど、実際には難しい。でも、この近隣に住む人たちはそれを簡単にやってのける。

 そうやって簡単に人を助けられる理由を聞いてみると、みんな口を揃えて「昔はそうだったんだ」という。よく聞くフレーズだけど、この言葉はとても説得力がある。そして、その言葉で充分だと思った。モノが少ない昔は、モノを近所で貸し借りするのは当たり前だし、10人分働く機械がなければ10人集まって作業するのは当たり前。だから人を助けて、助けられて、人に優しくすることが当たり前だった。




 今は違うと思いたくないけれど、「この人たちはどうしてここまでしてくれるんだろう」と少し不思議に思ってしまうということは、やはり今は違うと言うことだ。

 DASH村の近隣に住む人たちのように人に手を貸して、また人に手を借りて生活をしてきた人たちからは、「優しい」という言葉では片付けられない、温かいものを感じる。便利なモノに溢れかえっている今、なかなか感じにくい温かさもここでは充分に感じられる。自然の中で暮らすからではなくて、この人たちがいるから、ここはよい環境と呼べるのではないだろうか?僕はそう思った。




 

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