よくやく完成し、空高く揚げることが出来るDASH村の旗。 縦糸と横糸を織り成してつくられた村の旗、それにはいろいろなものが織り込まれていた。

 綿花づくりをはじめて今日まで本当に多くの困難に立ち向かってきた。でも、その中でいくつもの知恵と技に触れ、数多くを学ぶことも出来た。病気に弱い綿花の栽培には、ペルーからやってきたマリサさんの持つ知恵。虫への対策や、水の与え方などを教わった。




 池上さんと梅沢さんからは、糸紡ぎや機織りなど失われかけている日本の古の技を、鈴木さんには紅花という植物で染色することや、その繊細な作業から生まれる紅花染めの素晴らしさと可能性を教わった。そして機織りをはじめてやる明雄さんの貪欲な好奇心や、昼夜を問わず合間を縫って機織をしたみんな。

 ただの綿を旗にすることは、そんなみなさんの持つ知恵と技に触れていくこと。ひとつひとつは糸のように細い知恵と力に思えても、何本も何本もそれを積み重ね、絡ませ、合わせ、それらを織り成すことでひとつの「旗」のように大きなものとなる。今見上げる旗は、「ここはDASH村!」といった旗本来の意味の他に、数々の知恵や技やその他の力が集結した一枚の布としてもっと素晴らしい意味を持っているようにも思う。

前の週 次の週