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朝、いつものように目を覚ますと役場の中が街灯に照らされたかのように、ほんのり明るかった。 それは、里山の上に輝く「朝月夜」。 |
夕の月があるように朝の月もあり、そんな朝の月は、また夕月夜とは違う美しさがある。
夕月夜のように輝きに力はないものの、なんだかやさしい光が心を暖かくしてくれる。 そのやわらかい光は私だけでなく、村全体をやさしく包み込んでいた。 そして朝月夜は儚い。 |
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夕月夜はこれから夜に向けて輝き出す始まりの月だが、朝月夜は日が昇るにつれ輝きを失い消えていく終わりの月。でもその消えていく姿は非常に趣深い。そんな月が消えていく姿を見ると、なんだかせつない気持ちになった。そして寂しかった。できればもう少し見ていたい、もう少し太陽に待ってほしいと思った時、遠くの空に消えていった。また明日も見たい。 | ![]() |
そんな朝月夜の代わりに出てきたのは「太陽」。これも月と同じように輝くもの。でも月とはまた別の輝きを持つ。月とは比べ物にならないくらいの暖かさ、偉大さがある。 大寒過ぎ、寒風吹き荒ぶ昼間でも太陽が出ていれば、体全体がホカホカしてきてなんだか一日分のエネルギーを充電している気分なる。そして大きく手を広げたくなる。それぐらい暖かい。 太陽には太陽の輝きがあり、月には月の輝きがある。秋にも、冬にも、春にも、夏にも、夕暮れにも、そして月夜にも。 すべてに輝く時があるけれど、私はいつ輝けるのだろうか・・・もっと努力しなければ。 |
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