「春に3日の晴れ間なし」という諺があるが、最近の村はまさにそんな天気。
おとといは快晴だったのに昨日は曇り、そして今日は雨。なんだか不思議な天気。こんな天気だと畑の準備もなかなか進まない。北登もこの雨で散歩にでかけられなくて残念そう。
 これも春の兆しなのだろうか。そう思うと着々と春は近づいているようでなんだか嬉しい。

 春の兆しと言えば、今週、ラッパ水仙が1つ咲いた。待ちに待った水仙。ラッパからは音楽ではなくほのかに甘い香りが流れてきた。私はそんな春の香りに誘われ、思わず「春だな」と口に出してしまった。ふと下を見ると、北登は私の言葉など全く聞いていない様子で、一生懸命「タンポポ」の匂いをかいでいた。北登は「水仙」よりも「タンポポ」のほうが好きみたい。そんなタンポポは、毎日見るたびに数が増え、綺麗な黄色の花を咲かせ、どんどん村に彩を加えていく。




 春は「出会いの季節」。そして一年のうちでもっとも過ごしやすく、植物も芽を出す時期。本当に人間にも植物にも優しい。
 でもそんな優しい春は「別れ」の季節でもある。なんだか寂しい・・・朝日に輝く霜柱や水車の氷ともしばらくはお別れだ。でも春の別れは悲しいものとは違う気がする。新しい自分を見つけるための「希望」の別れ。春は私を成長させてくれる気がする。

 そろそろこの2人も春が来ないだろうか。早くリンダと晴男の子供が見たいな。

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