手も痛くなるような寒さが続く毎日。
私の手も「あかぎれ」だらけ。それもそのはず、村の夜の気温は-10℃。
こんな寒い日が続くのは、村人になって初めてかもしれない。暖冬だった去年ですら寒く感じた私にとって、この寒さは身に沁みる。

 寒さで枯れたような手になっている私とは反対に、この寒さで磨かれるものもある。それは縁側の「凍み豆腐」。凍み豆腐は、夜間凍らせ、昼間は天日と寒風にさらすことで、甘みがどんどん増しておいしくなる。村の冬の保存食には欠かせない一品。




 今年、そんな冬の保存食に新しい一品が加わった。
それは「落花生」。落花生は英語で「ピーナッツ」という木の実を意味するだけに、木の上になるものかと思っていた。しかし、それは違っていた。花が落ちて、その先が土に刺さり、実が生るから「落花生」というらしい。本当によく考えられているものだ。
 そんな落花生は、私の中で「ピーナツ」としておつまみ程度に食べるもので、好んでたくさん食べるものではないと思っていた。でも村の茹でたての落花生や、落花生豆腐を食べて、落花生は意外においしいものなんだと改めて思った。

 そして何よりも驚いたのが、落花生は、栄養価が高く心臓病の予防、貧血・生活習慣病など色々な病気にも効果があるところ。小学校の頃、「ピーナツを食べ過ぎると、鼻血が出るよ」とよく言われ、給食で少し食べる程度だった。でも今回いっぱい食べても鼻血が出なかったところを見ると、やはり健康のためにも落花生は食べたほうがいいのかもしれない。
 ビタミンも豊富で若返りや美肌効果もある落花生、この冬は落花生をマメに食べて綺麗になろう。

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