朝晩の風がすっかり冷たくなってきた。
そんな、肌寒い朝につきものなのが「朝露」。
朝日にキラキラ輝く朝露にはなんとも言えない美しさがあり、しばしば時間を忘れてしまう。

「露」は気温が下がったときに空気中に含まれている水蒸気が凝結し、水滴となって草や木の葉などについたもの。ということは太陽が出始めて気温が上がると、あっという間になくなってしまう。本当に早起きしなければ見ることのできない美しさなのだ。




そんな朝露には、「朝露が降りると晴」という諺がある。
確かに言われてみれば朝露の日は晴れている日が多い気がする。これも適当に言っているわけではなく、高気圧の関係だそうで科学的にも証明されているらしい。

 そう考えると、こんな小さな朝露からも天気が予測できるなんて昔の人の知恵にはつくづく驚かされるものがある。
朝露に限らず人の手では作ることのできない自然の美は、何よりも美しいものであり、価値あるものなのかもしれない。
そんな美をめいいっぱい味わえる私は、幸せだ。

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