甘さと酸っぱさが丁度いい塩梅の「巨峰」。
ひと房しか出来なかったのはもう昔の話。今年は食べても食べてもなかなか減らない程の大豊作。
  その上、真っ赤に色付き始めたりんごも巨峰に負けじと大豊作で、私のお腹は毎日大忙し。

 そんな中さらに食欲そそる酸っぱい保存食「梅干し」が完成した。
普段からなにげなく食べている梅干しだったけれど、いざ作ってみると、簡単な行程の1つ1つの中にも、深い意味があるのだと、改めて感じた。
  土用干しにしても、夏の土用の強い日差しをねらって干し、夜露にあてることで柔らかく仕上げる工夫があったり、赤じそを混ぜるのはただの色付けだけでなく、殺菌効果もあったり、先人の知恵に驚かされることばかりだった。




 孝子さん指導のもと梅干しづくりは進み、無事完成した。
3ヶ月の熟成を終えた梅干しの味は、とてもいい塩梅になっていた。
また、あったかいご飯の上にのせて食べる梅干しの味は格別で、酸っぱいだけでなく、梅の旨みと香りが口の中いっぱいに広がった。ただの白ご飯もおいしくしてしまう梅干しは、本当に魅力的なおかず。

 そのルーツは、むかし漢方薬と言われていたほどで私たちの体にとって大切な食べ物。
さらに、梅は「入梅」「梅雨」「塩梅」と言葉に用いられるほど、重要な存在。
色々な意味で梅の有難みを感じた気がした。

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