稲穂は綺麗な金色に染まり、収穫間近。
そんな収穫前の稲穂に、朝露がキラキラと輝く。
朝露の重みでますます頭を垂れる稲穂。そんな重く垂れた稲穂を見ていると、ご飯が食べたくなる。

そんな中、新米のおかずにぴったりのものがいち早く完成した。
それは「福神漬け」。福神漬けと言えば、カレーには欠かせないもの。私自身小さい頃からカレーの時には必ずと言ってもいいほど食べていた。でも福神漬けに何が入っているのか、なぜ福神漬けと言うのか、今まで考えたことはなかった。分かっていたのはカレーの横にのせる赤色の漬物ということだけ。




 そこでまずは、福神漬けの材料を知るところから始まった。
福神漬けの具は一般的に、大根、カブ、ナス、ナタ豆、レンコン、キュウリ、シソの実の7種。それを知った時、本当に7つも入っているのかと疑ってしまった。名前も、この七種の材料を「七福神」にちなんでつけたらしい。
さらに驚いたのが、元祖の福神漬けは「赤色」ではなく「茶色」ということ。私が唯一持っていた知識が間違っていたということにがっかりした。  
そして、「ナタ豆」という今まで聞いたことのない作物も出てきて、あれだけ福神漬けを食べているのに何も知らなかった自分にも驚いた。
「ナタ豆」は体にも良いとされ、栄養価の高い野菜を材料に選んでいるところからも7種の野菜それぞれに作り手の人の思いが込められていたのだと改めて思い、また福神漬けの奥深さも改めて感じた。

 村で栽培した7種の野菜「ナタ豆、キュウリ、ナス、しその実」に一般的にはあまり入っていない「ごぼう、ニンジン、ゴーヤ」で作った村オリジナル福神漬け。カリカリとした食感に、醤油、蜂蜜の「2福神」を加えたそれはとてもおいしかった。世界で1つしかない福神漬けかと思うと、とても嬉しくなった。
この福神漬けならカレーがなくても何杯でもご飯をおかわりできそう。早く今年の新米で食べたいな。

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