「朝の空気は 魔法の空気」

眩しい朝日で目が覚めた。母屋の障子を開けてみると、冷たく澄んだ空気がすっと部屋の中に入り込んできた。
 その冷たさで、開ききっていなかった私の目は一瞬で大きくなった。

そして、これ以上伸びないというぐらいに大きく背伸びをし、朝しか味わえない清々しい空気をめいっぱい吸い込んだ。肺に空気を溜め込み再び息を吐き出すと、なんだか自分が新しく生まれ変わったような気がして、1日を真っ白な気持ちでスタートすることができる。朝の空気は魔法の空気かもしれない。




そんな空気の中で、私はこの秋の朝が1番好きだ。冬ほど冷たくなく、夏ほど暑くもない、清々しい冷めたさで私を気持ちよく目覚めさせてくれる。
そんな気持ちよく目覚めた私の目に飛び込んできたのは、朝日にキラキラと輝く「朝露」。これも秋の朝ならではのもの。

朝晩の寒暖差でできる露。芽を出し始めた秋野菜の葉に露がつき、太陽の光でキラキラと輝いていた。ただの葉っぱも太陽と水の力であっという間に美しく変化させてしまう。自然の力は本当にすごい。
 そんな力でどうにか私も綺麗にならないものだろうか。

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