「山は粧(よそお)い 畑は実る」

 村は紅葉真っ盛り。ここ数日の朝晩の寒暖差で里山は一気に色づいた。
村全体が赤色や黄色の山に囲まれている姿はとても趣き深い。見ていて心が落ち着くのは私だけだろうか。

 毎年当たり前のように見ている紅葉だけれど、その年によって色や紅葉の具合も異なる。今年は黄色が多く、平均的に紅葉が進んでいて去年よりも一段と綺麗に見える。調べてみると、一気に寒くなるとまだらにならず紅葉が綺麗になるらしい。
こうして毎年違った紅葉を見ることができるのも、村の自然があってこそ。人工的に作れない色だからこそ魅力を感じるのかもしれない。




そんな赤や黄色に色づく里山とは対称的に、青々と順調に生長しているのは畑の秋野菜。
「大根」は日々大きく葉を広げ、そろそろ根が肥大しても良い頃。
秋野菜は、昼夜の寒暖差が影響するらしく、寒暖差が大きければ大きいほど甘みの増したおいしい野菜になる。今年は甘い大根・白菜になりそうで今から楽しみ。

 そんなことを思っている私の横で、ヤギ一家が秋野菜の葉をつまみ食いしていた。やはりおいしいものには目がないうちの家族。私に似てしまったのだろうか。

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