「秋霧が彩る 紅葉の里」 |
師走を前にしているのに村は温かい日が続いている。 11月初旬に村の作物たちをおそったあの雪は幻だったのかと疑うほど。 この温かさでは、例年はそろそろの大霜もなかなか降りず、霜どころか霧が立ち込めるほど気温も高い日々。 |
朝、いつも通りの時間に目を覚まし外に出てみると、村長がいる水飲み場から登り窯が見えないくらい霧が立ちこめていた。ちなみに、季語だと「春は霞(かすみ)」「秋は霧(きり)」と言うらしい。 |
冬間近にこんな風景を見るのは初めてで、まだ夢の中にいるのかと思った。 紅葉の里山にかかる霧はとても幻想的な美しい光景で、思わず時間を忘れて見つめてしまった。黄色や紅に色づいた葉は霧の中でもとても存在感があり、 一段と際立って美しく見えた。青空に広がる紅葉も鮮やかで綺麗だけれど、霧の中の紅葉もなかなか魅力的だ。 |
それにしても、本当に極寒の冬はやってくるのだろうか。 このまま冬を通り越し、春霞を迎えてしまわないか心配だ。 |