「住人十色」 |
3月21日は春分。村も徐々に春めいていく中『ふぶき』は元気に小屋を走り回り、ヒツジの姉妹はついこの前まで雪に埋もれていた牧草地を駆け回る。 そんな彼らを見ていて思う事、それは、「彼らには人間同様性格の違いがある」ということ。 毎日接しているとそれぞれの違いが日々見えてくる。 |
順に紹介していくと、まずはヒツジのシロとテン。 二人は姉妹なのに性格は全然違う。姉のテンはおっとりしていて人懐っこいが、妹のシロは自由奔放。(二匹を見ていると何故か「となりのトトロ」のサツキとメイを思い出してしまう。) 晴男とリンダはふぶきが産まれてからというもの、更に親の自覚が増した気がする。晴男は落ち着いている時間が増え、隣の部屋のふぶきを柵の上から優しく見つめている。リンダは次女ふぶきの世話をしているが体力を使うのか食欲が俄然増した。どれだけ食べても食べ足りないようだ。 長女・チャコは大人しくて臆病。小さな物音や気配でも驚く。八木橋家の末っ子・さくら子はとにかく食べる。 その執着心は群を抜いており、よく柵の隙間から姪孫・チャコの餌を盗み食いしている。 |
次に、北登。 北登は活発で凛々しい。が、ああ見えて結構甘えん坊なのだ。 僕が近づくとよく足下にすり寄って座り込む。なので、撫でてあげると急に仰向けになりお腹を見せながら両手を上げ気持ちよさそうに目を細める。 村の動物たちだけでも十匹十色。きっと野生動物の世界でもそれぞれ違う特徴や個性があるのではないかと思えてくる。 |