「めくるめく 新緑の季節」

桜の花は散り葉桜へと変わり、里山の新緑たちもすっかり濃い緑色に。そして、伸び切った毛をばっさりと刈られた羊たちは今日も軽やかに牧草地へと向かって走る。今までは伸びた毛が邪魔だったのか僕の後ろからついて来ていたのに、今では僕を追い抜いて先に走るようになっていた。

ヒツジ姉妹の後ろ姿はヤギの後ろ姿にそっくり。走り方もヤギにそっくりだし、やっぱりヤギに近いのかなと思いながら後を追いかけて、いざ牧草地に着き、毛の無くなった顔を正面からじっと見てみると・・・ウシ?




何はともあれ、毛が刈られてもやっぱりかわいい。
ヒツジ姉妹を牧草地に放牧させたあと、いい天気だったのでカメラを持ち出し、色々なモノにレンズを向けた。この時期、村は一日一日と何かしらの変化がある。タンポポにレンズを近づけた時、何かすごく小さな物が跳ねた。目をこらしてよく見てみると体長一ミリあるかないかのミクロなバッタだった。体の色もまだクリーム色一色で、若干透けている。

きっと、卵から孵ったばかりのバッタ。ミクロな世界で新たな命が誕生している。
当たり前の事だが、普段見過ごしているミクロな世界にも生命の営みがある事を改めて感じた。

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