「日が延びて 作物たちの 背も伸びる」

21日は今年の夏至の日だった。
日が沈んだのは夜の7時頃。冬至の頃は夕方の4時ごろに暗くなるから一日の長さが3時間も違うことになる。それだけ日が長いので、村の作物も日光を多く吸収しているようだった。

春先は雨が降り続いたり、激しい寒暖差があったりと何かと天候に悩まされて遅れていた村の作物もここに来てようやく生長に変化が見えてきた。ナスは花を咲かせ、麦の穂の色も緑から黄金色に移り変わりつつある。ソラマメは花が終わり実もなり一気に大きくなった。
ソラマメはこのまま順調に育っていったら村で収穫出来る作物の第一号になるかもしれないなあ。




太陽は空の一番高い所を通り過ぎて、里山や賑やかになっていく村の畑の作物を真上から照らしていた。その日光は牧草地にいる羊姉妹には少し暑すぎたのか、日陰で休んでいる事もあった。小屋に早めに戻してあげようと思ったけれど、近くに水を置いてあげると少し口にしてすぐに牧草を食べに戻っていった。暑そうにはしていたけれど、やっぱり広い牧草地の方がよさそうだった。牧草地自体も日光のおかげで草が伸び、羊姉妹の食べ物が豊富になっていた。

日光は村の緑を豊かにしてくれるが、作物が収穫出来る様になるのはまだまだ先で、これから雨の日が増えるかもしれない。今のうちにたくさん浴びて、遅れた分を取り戻して大きく育ってくれたらいいな。

前の週 次の週