「お天道様と雷様」

今週、ついに梅雨が明け、いよいよ夏本番に突入した。途端にセミも活発に鳴き始めた。
しかし、夏は好きだがとにかく暑い!暑過ぎる!!
5分だけでも外にいようものなら滝のように汗が流れシャツがびしょびしょになる。こまめに水分や塩分を補給しないと倒れてしまいそうになる。
動物たちもこの暑さは少々こたえるようで、ヒツジ姉妹もヤギ一家も日陰で休み休み水分補給しつつ草を食んでいたので、早めに小屋に帰し、水分と塩分を補給してあげた。

しかし、午前に晴天と高温という条件が重なると、たいてい昼過ぎには積乱雲がモクモクとたち始め、あっという間に空を覆う。
ちょうど雷雲が村の上に流れて来た時には凄まじい雨と雷に襲われた。雷はすぐ頭上でゴロゴロしているんじゃないかと思うほど、近くで活発に働いていたので、すぐに母屋に避難した。




ただ、好奇心から避難した後は縁側に座りこみ雷雲を眺めていた。北登も突然の雷に落ち着きなく歩き回り空をよく見上げる。定期的に光る空。しかし、眺め始めて少し経った時、強い光と間髪入れずに空を二つに割るかのような強力な稲妻音が響いた。そう遠くない場所で確実に雷が落ちていたと思う。声を上げて驚いてしまった。さすがに縁側にいるのも怖くなったので、母屋の中に逃げ込むと、北登もその音に怖じ気づいたのか、隅っこで小さくなっていた。

40分ほどして、鉄砲水のような雨が徐々に弱まり静かに止んでいった。驚きはしたが、その後空気が大雨に洗われ新鮮になったような気がして、ちょっと気分もリフレッシュした。雨がやむのを待っていたかのようにセミたちが再び一斉に鳴き始め、雷雲もどこかに流れていき、夕方頃には日も差し始めた。
その頃には、昼間のアブラゼミの鳴き声と代わりヒグラシのカナカナという鳴き声と風鈴の澄んだ音が村に響いていた。

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