「お天道様と雷様」 |
しかし、午前に晴天と高温という条件が重なると、たいてい昼過ぎには積乱雲がモクモクとたち始め、あっという間に空を覆う。 ちょうど雷雲が村の上に流れて来た時には凄まじい雨と雷に襲われた。雷はすぐ頭上でゴロゴロしているんじゃないかと思うほど、近くで活発に働いていたので、すぐに母屋に避難した。 |
40分ほどして、鉄砲水のような雨が徐々に弱まり静かに止んでいった。驚きはしたが、その後空気が大雨に洗われ新鮮になったような気がして、ちょっと気分もリフレッシュした。雨がやむのを待っていたかのようにセミたちが再び一斉に鳴き始め、雷雲もどこかに流れていき、夕方頃には日も差し始めた。 その頃には、昼間のアブラゼミの鳴き声と代わりヒグラシのカナカナという鳴き声と風鈴の澄んだ音が村に響いていた。 |