「共に歩んだ 尊い隣人」 |
炎天下、作業をして熱中症になりかけてしまった時は、真っ赤な僕を心配して、様々な方法で対処してくれた。首の後ろと両脇の下を氷で冷やし、さらには熱を下げるからと大根を下ろし、それをタオルで包んで額を冷やしてくれた。大根臭くはなったけど、そのおかげで何事もなく顔の赤みもすぐに引いた。 他にも、学校では教えてくれない暮らしに密着した知恵をたくさん持っていた。例えば、囲炉裏やかまどの灰。この灰を使って山菜のアク抜きを行ったり、汚れ落としで使ったり、おやつを作ったりと様々な活用方法がある。初めて聞いた時は、灰をこんな事に活用出来るとは思いもよらなかったし、ましてや調理方法の一つになるとは驚いた。 |
僕は参加する事が出来なかったけれど、温泉宿に久々に集まった際、現状を確認し合えたので安心した。僕自身、村に戻れない状況になって、近隣の方々への感謝の気持ちはもちろん、村の良さに色々と気が付く面も多い。近隣の方々が作ってくれるあの村の味「豚汁」も時々無償に食べたくなる。大自然に囲まれながら、野菜を栽培し、動物たちと暮らし、近隣の方々に知恵を学ぶ。早くこういう日常が取り戻せたらと心から思う。 |