「季節は巡り あれから一年」 |
雪も融け始め、動物も植物も虫もカエルも活発に動き始める季節。 寒さに震えていた時期を乗り越え、暖かく過ごしやすい季節が来た事に少し心が躍る。 村で迎える春は、好きだった。 冬が厳しい分、その反動が大きい。そして、村は自然との距離が断然近いので、あちこちで春の気配を感じられる。 |
今頃、村ではマンサクの花が咲いていて、福寿草やフキノトウなど春の山菜が顔を出し、ヤマアカガエルが求愛の為に必死に鳴き始めているだろう。 セミが鳴けば、夏だなと思うのと同じように、ヤマアカガエルが鳴き始めれば、春だなと感じる。 大地に野草が増え、木々は葉を茂らせ始め、一気に緑が増える。 |
あの震災から一年、今思えばあっという間だったけれど、何だか少し長くも感じた。 色々な産地で農業を学び、色々な経験をさせてもらい濃い一年になった。 けれど、あまりにも突然過ぎて、村でやり残した事も多い。もっと自分で体を動かして、野菜を作り、米も田植えから稲刈りまで自分で出来るようになりたかったが、それも今となっては難しい。 すぐに戻れると思っていたけれど、一年経っても依然戻れず、これからのDASH村も全くの不透明なのが現状。 けれど、村に僕たちがいなくても、当たり前に季節は巡り、春の息吹が少しずつ増えていく。 DASH村ももうすぐ春を迎える。 |