「福岡県八女で学ぶ 驚きの竹パワー」

竹はすごい!
今回、感じた事だった。
まず、整備された竹林の景観に圧倒された。まるで異世界に来たかのように、ほとんど竹しかない山に1本ずつすらっと竹が天高く伸びる光景は圧巻だった。
考えた事がなかったが、改めて竹という存在を目の当たりにすると「一体、竹って何だろう?」と疑問が浮かんだ。樹木でもなさそうだし、バナナのように草の一種でもなさそうに見える。

聞いてみると、なんと竹は分類的にはイネ科の一種だそうだが、木でも草でもなく竹は竹との事。
竹は、長い時で1日に120cm伸びるそうで、40・50日で一気に伸びきってしまうらしい。それも生長点が節ごとにあり、全ての節がいっせいに伸びるかららしく、これも不思議な特徴だ。
寿命自体は、10〜15年と樹木よりはずっと短かく、タケノコを穫る為には5年過ぎたら切り倒され整備される。




今までは、切り倒された竹は燃やすなどして処理していたそうだが、近年、優秀な肥料としても注目度が上がっているそうだ。その竹を粉砕する機械がすごく印象的で、竹をまるごと1本、それに突っ込むと、爆音をたてながら粉砕する。勝手に飲み込み粉砕していくので、僕には何かの怪獣が竹をまるごとばくばく食べているように見えて仕方がなかった。こうして出来た竹の粉は2日山盛りにしておくだけで、醗酵し、中はサウナのように火照っているのだ。これは醗酵している証拠で、できた肥料を土壌にすき込めば、素晴らしい栄養分になるのだ。

そして、今のこの時期はなんと言ってもタケノコ。マツタケと同じように、ワクワクしながら、キョロキョロして探す楽しさはやっぱりいい。掘る時も徐々に姿が見えてくると、早く掘リ出したくなりスピードが上がる。だけど、僕の場合、最後の最後で、地下茎から切り離す一振りで、大事なタケノコを傷つけるという失敗を犯してしまうのだ。その点、明雄さんは一番大きいサイズを一番綺麗に掘り出していたので、やっぱり凄い。煮物や炊き込みご飯に入っていたりとメインで味わう事はあまりなかったので、茹でただけのタケノコに、塩を振りかけただけであんなに美味しいなんて、これもまた驚きだった。筍が柔らかくて甘いので、筍はサクサクした固めの食材と言う僕の固定概念が一気に崩れた。
竹は、また違った利用法がどんどん増えているらしく、竹のお茶や竹の食器やコンテナまであるそうだ。すぐそこに生えていた竹、そこまで気にしていなかったけど、色々な驚きが沢山詰まっていた。知れば知る程、そのすごさ・不思議さにどんどんのめり込んでしまった。

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