「学んだ知識を生かす 新たな田畑」

この一年、北から南と日本全国様々な地域を訪れ、本当に色々な事を学んだ。
僕の中でも印象に残っていることは多い。
愛知県の砂質の土壌で作られる守口大根は、僕の想像をはるかに超える長さの大根で、収穫方法も物が長いだけあり、独特で面白かった。
長野県のレタス畑が広がる光景は、まるでアメリカにでもきたんじゃないかと錯覚するくらいだったし、ピンクのビニールハウスを見つけたときはそこで野菜を作っているとは思えなかったくらいだった。

山梨県のワイナリーでは、あまりアルコールが得意ではない僕でもどんどん飲めてしまうくらい美味しくて驚いた。京都の丹波で栗やマツタケを探しながら歩いた時のワクワクしたのもよく覚えているし、栃木の赤くて大きいイチゴにはテンションが上がった。




そして、新潟の棚田。あそこからの眺めはとにかく最高だった。広大に広がる田園にせせり立つ山脈と一面が見渡せた。棚田なので風はいつも流れ、最高にいい環境の中でお米を作っており、新男米も植えさせてもらった。
それぞれの地域でその土地の特色を生かした農業が行なわれ、その作物を栽培する上で最適な農機具もあった。
そこには、「そこでしか知り得なかった事」があった。明雄さんも知らないことが沢山あるようで、よく「80歳を越して、いまだ勉強だ」と楽しみながら全国で学んでいた。

そんな、各地で学んだ事をいよいよ、福島で実践できる日が来た。学ぶだけでなく実践し、反芻する事で自分たちの復習になる。新男米も南魚沼で学んだ事を今年は福島の地で活かす。去年はいもち病にかからなかったが、今年はどうか。秋には、畑で収穫した作物を持ち寄り、美味しい新男米二米目を味わえたら、すごい幸せな事だと思う。
全国には知らない驚きの農業がまだまだあるはずなので、これからも学びつつそれを実践していきたい。

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