2006.12.16 ライカールト監督(バルセロナ) 決勝前日会見
明日の決勝を前に欧州王者バルセロナ(スペイン)の
ライカールト監督が会見を行いました。
明日のキーポイントは、いい精神状態で試合に入ることだと思う。
決勝は1試合のみ。2つのビッグクラブによる興味深い試合になるだろう。
メンタル的にいい準備をして、試合を楽しむことが重要だ。
選手たちはこうした大舞台での試合を待っていた。
その世界の舞台で自分たちの仕事を成し遂げたい。
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Q.監督として初めてクラブワールドカップを迎える心境は?
※ライカールト監督は前身のトヨタカップに、ACミランのメンバーとして出場。2連覇を果たしている(89年、90年) -
驚きだと思う。まさかこの大会に、自分が監督として参加するとは思ってもみなかったので、うれしく思っている。
バルセロナはチームプレーが優れている。決して個人の力が優れているわけではない。
バルセロナが何かを成し遂げるとき、それはチームの成果。チーム、首脳陣などすべての力を集めた結果だ。
クラブで働いている人やソシオ(クラブ会員)、すべての人の力を集めてこそ、勝てると思う。 - Q.昨日チャンピオンズリーグで、リバプールと対戦することが決まりましたが?
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そのことについては、まだ考えていない。リバプールは歴史ある素晴らしいチームだが、
今は明日の試合だけを考えている。 - Q.ヨーロッパと南米のクラブの差をどう考えていますか?
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南米のチームが勝っている試合もあるし、逆に自分たちが勝ってもおかしくはない。
決勝はたった1試合。何が起きてもおかしくないと思う。
われわれは自分たちの仕事を果たすだけだ。
繰り返しになるが、メンタル的にいい準備をして、みんなにバルセロナのいいイメージを与えたい。
また、みんなで試合を楽しみたい。
インテルナシオナルとバルセロナの差は、違うチームなのだからたくさんあるに違いない。
共に決勝に進み、互いにいい結果を出したいと思っているということでは共通点がある。
何度も言っているが、インテルナシオナルはいいチームだ。昨年は、サンパウロFC(南米王者・ブラジル)が優勝しており
われわれも簡単に勝てるとは思っていない。 - Q.今のチーム状態は?
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順調に日本の環境に慣れてきて、時差の問題もよくなった。
しかし、ベストのコンディションとは言えないのは確かだ。
インテルナシオナルを尊敬しながらも、決勝に臨む心構えはできている。 - Q.明日はどんな試合に?
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うちの選手で、決勝が簡単な試合になると考えている者はいないと思う。
インテルナシオナルが強いということを知っている。とにかくピッチに出て、自分たちの仕事を果たすだけ。
クラブアメリカには4−0で勝ったが、同じ結果を得るためには全力を尽くさなければならない。
相手チームのことは分析しているが、ここであえて言う必要はない。
インテルナシオナルは質の高い選手がそろっていると思うが、相手についてのコメントは避けたい。
我々は自分たちの目的に向かって進むだけ。相手に合わせるのではなく、バルセロナのプレーをするだけ。
試合の流れを読み、自分たちの仕事を果たすだけ。
今回の試合もバルセロナにとっては一つの通過点でしかない。あとは結果を待つだけだ。 - Q.(初戦はベンチスタートだった)エジミウソンのコンディションは? またドス・サントスの出場チャンスは?
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エジミウソンは昨日、チーム練習に合流したが、多少無理してついてきていたようだ。
2日間ホテルで休んで良くなってきているし、明日は出場する可能性も高いと思う。
ドス・サントスはユースの選手で、プレシーズンにはトップチームでいいプレーをした。
クオリティーが高く、将来性のある選手だ。今すぐ試合に出られるかは分からないが、遅かれ早かれ活躍してくれるだろう。
彼は3年間、機会あるごとにトップチームで一緒に練習をしている。時期が来ればチャンスはいくらでもあるだろう。 - Q.クラブワールドカップは、欧州チャンピオンズリーグと比べてどのくらい重要な大会ですか?
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我々はいかなる試合においても全力を尽くす。ビッグクラブとしていいプレーを皆さんに見せたいと思っている。
大事ではない試合はないし、どちらが重要かなどという比較はしたくない。
狙えるすべてのタイトルを獲っていきたいと思う。
そして今、日本にいるということは、クラブワールドカップが重要だと考えている証だ。 - Q.バルセロナのシステムとはどのようなもの?
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システムは選手に負うところが大きい。質の高い選手がいるからこそ、いろいろなシステムが出てくるということ。
バルセロナのまねしようと思っても、同じレベルの選手がいなければ同じにはならない。
一番大事なのは選手だ。チーム一丸となってきたからこそ、私が今こうして決勝の前日会見に臨めるのだ。
様々な人が力を合わせて1つのチームを作っていると思う。 - Q.アルアハリについてはどのような感想を?
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インテルナシオナルとの試合を見て、レベルが高く驚いたというのが正直なところだ。
南米王者に対し、いい試合をしていた。テクニックもあり、戦術にも優れていた。非常に素晴らしいアフリカのチームだ。
1試合しか見ていないが、いいチームだということは言える。あのインテルナシオナルが苦しんだのだから。 - Q.ACミラン時代の選手として経験も踏まえて、最後に意気込みをお願いします
- ACミラン(イタリア)で2回優勝できたことはいい思い出だ。今回はバルセロナの一員として、選手、フロント、スタッフ全員の
力を合わせて結果を出したい。この大会に出場できるのは名誉なこと。ここまで来たからには、自分の仕事を果たさずには
バルセロナには帰れないだろう。日本のファンはサッカーをよく知っており、バルセロナの試合もよく見てくれている。
明日の決勝戦の重要性を再認識し、見ている全ての方に喜びを与える試合をお見せしたい。
午後6時過ぎから、軽めの調整を行ったバルセロナ。
およそ1時間の練習は、終始なごやかムードでした。
準決勝で1ゴール1アシストと大活躍のロナウジーニョは
今日も一人居残りフリーキックの練習をしていました。
- FW ロナウジーニョ
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バルセロナが唯一手にしていないタイトルが
このクラブ世界一。ぜひ明日は勝って、
トロフィーを持ち帰りたい。バルセロナで待つみんなへの
クリスマスプレゼントにしたいね!
決勝は明日17日(日)19:20に横浜国際総合競技場でキックオフ!
ついに世界一のクラブが決定します。