Match5 準決勝 | ||||
横浜国際総合競技場 12月13日(木) 19:30 キックオフ | ||||
0 | 0 前半 0 0 後半 1 0 合計 1 |
1 |
得点 |
セードルフ(後半22分) |
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戦評 |
日本のクラブチームが、公式戦でヨーロッパのクラブと対戦するのは史上初! アジア王者の浦和レッズが、ヨーロッパ代表のACミランと対戦する準決勝第2戦。 勝った方が、ボカ・ジュニアーズとの決勝戦へ進む。 そのボカのメンバーは、この試合を視察に訪れていた。 浦和レッズは準々決勝のセパハン戦からメンバーを代えず、FWワシントンとFW永井が2トップ。 MF鈴木啓太とMF阿部が守備的MFに入り、トップ下にMF長谷部、セパハン戦で先制アシストをした相馬も代わらず左サイド。 対するACミランは、1トップにFWジラルディーノを置き、その後ろにFWカカとMFセードルフが並ぶ。 DFマルディーニはベンチスタート、キャプテンマークはMFアンブロジーニに託された。 この日は、浦和レッズが赤の正ユニフォームで、ACミランはサブの白。 ACミランにとっては、ヨーロッパチャンピオンズリーグを勝ち抜いた縁起のいいサブユニフォームでもある。 7時30分、歴史的一戦は浦和ボールでキックオフ! 前半4分、浦和レッズはヨーロッパ王者にひるむことなく、果敢にゴールを狙う。 DF闘莉王が攻撃参加、パスを受けたMF阿部がロングシュート!これは大きく外れる。 7分、今度は中央でMF長谷部がミドルシュート!GKジダが正面でキャッチ。 9分、ACミラン。左サイドからアーリークロス。 FWジラルディーノがゴール前で待っていたが、これはDF坪井が戻りながらヘディングでカット。 10分、MFピルロが最終ライン裏のMFセードルフにドンピシャのパス! MFセードルフはボレーシュートを狙うが、合わない。 13分、ACミランはゴールまで距離がある位置だったが、中央左でFKをゲットする。 キッカーはピルロ!これはGK都築がはじき出す。 続く左CKからのハイボール、ゴール前のMFアンブロジーニがヘディングシュート!しかし、これはゴール右。 15分、再びACミラン。素早いパス回しから、抜け出したDFオッドがクロス。 FWカカがヘディングであわせようとするが、高さが合わず。 21分、DFオッドの右からのフィードをFWジラルディーノが落とすが、味方とは合わない。 23分、FWカカが中央からドリブル突破。 浦和DF陣を抜き去って、ペナルティーエリア右のMFセードルフにスルーパスを出す。 MFセードルフのシュートは、GK都築が正面でセーブ! 26分、MFピルロがドリブルで切り込むが、倒されてFKに。ペナルティエリア外、右45度からのFK。 DFヤンクロフスキが左足で直接狙うが、浦和DFの壁に当たる。 27分、今度は左サイドから。FWカカが低いクロス、中央にいたDFヤンクロフスキが飛び込む。 こぼれたところにFWジラルディーノ!シュートを狙うもジャストミートせず。 我慢の時間が続いた浦和レッズだったが、27分にようやくチャンスを作る。 カウンターから左サイドのDF相馬へスルー。 パスを受けたDF相馬は低いクロスをゴール前に折り返し、ゴール前にはFWワシントン! しかし、DFにカットされる。 29分、ACミラン。左45度からのFK、ゴールまでは25メートル! MFピルロが直接シュートを放つが、ゴール上。 31分、ペナルティエリア手前、FWカカからパスをもらったMFアンブロジーニがシュート! 浦和のDFに当たってこぼれたボールに、FWジラルディーノがすばやく反応するがわずかに合わない。 その直後、浦和レッズはFW永井がロングシュート! 35分、FWカカが、最終ライン裏のFWジラルディーノにスルーパス。 しかし呼吸が合わず、クリアボールにFWカカ自ら走り込むが、これを浦和DF坪井が、体を張ってクリア。 36分、浦和レッズは右サイドにいたMF鈴木啓太がダイレクトで左サイドのDF相馬へ。 DF相馬はドリブルで仕掛け、ペナルティエリア外からシュート!積極的な姿勢をみせる。 41分には、浦和レッズが組織的な崩しを見せる。 FWワシントンがドリブル、左サイドへ展開しクロスをあげる。 ペナルティエリアで待ち構えていたFW永井がボールを落とし、走り込んできたMF鈴木啓太がシュート! しかし、力が入らず、GKジダが難なくキャッチ。 43分、ACミラン。右サイドのDFオッドがアーリークロス。 ゴール前にMFアンブロジーニ!ヘディングシュートは、DF闘莉王が競り勝ってクリア。 DF闘莉王は体を張ったプレーで、再三ピンチを防ぐ。 44分には、DFヤンクロフスキーがドリブルで上がり、中央から左足のミドルシュート。 ロスタイム、浦和レッズは左サイドをDF相馬がドリブル、DFを引き連れてマイナス方向へのパス。 MF長谷部が中央に切り込んでミドルシュートを放ったが、枠を捉えられず。 浦和レッズは、ACミランの怒とうの攻撃をギリギリの所で防ぐが、攻撃へ転じることが出来ず、苦しい展開。 スコアレスドローで前半を折り返す。 後半に入ると、完全にACミランペースとなった。 後半3分、ACミランはFWカカがボールをキープ。 ペナルティエリア手前でパスを受けたMFガットゥーゾから左サイドへ。 待っていたDFヤンクロフスキがダイレクトで、クロス。 シュートとも思える、きわどいクロスだったが、誰も詰めておらずラインを割る。 5分、今度は左に展開していたDFヤンクロフスキから、FWカカ。 ダイレクトでペナルティエリアへ落とし走りこんだFWジラルディーノ! 浦和DFにブロックされるが、DFヤンクロフスキの前へ。 パスを受けたMFセードルフがシュートを放つが、FMセードルフはオフサイドの位置。 6分、FWカカがドリブルで中央突破しスルーパスを出す。 MFセードルフが抜け出してシュートを放つが、GK都築が飛び出してセーブする。 反撃に転じたい浦和レッズは10分過ぎ、MF阿部がペナルティエリアの外から強烈なミドルシュート! GKジダがはじくが、DFがカバーに入る。 11分、ACミラン。センターサークルあたりから、ペナルティエリア内へピンポイントのパス。 MFセードルフが胸トラップで落とし、体勢を崩しながらも左足のボレーシュート! 決定的なチャンスだったが、決めきれない。 13分、左サイドのMFアンブロジーニのクロス。 ゴール前にいたFWジラルディーノがかっ飛びボレーシュート!ジャストミートせず。 15分、浦和レッズがようやくチャンスを作る。 MF長谷部が中央からドリブル。ペナルティエリアへスルーパス。FWワシントンには通らない。 一方ACミランも、数多くのチャンスを作りながらもゴールには結び付けられない。 16分、ペナルティエリアの中でFWジラルディーノがくさびとなり、MFセードルフに預けようとするが、こぼれてしまう。 そのこぼれ球をFWジラルディーノがシュート!浦和レッズDFが体にあて、かろうじてCKへと逃れる。 先に動いたのはACミラン。 18分、FWジラルディーノに代え、34歳ベテランFWインザーギを投入。 先日UEFAのカップ戦ゴール記録を塗り替えたFWインザーギを送り出した、アンチェロッティ監督。 後半20分を過ぎて、ようやく反撃に転じる浦和レッズ。 中央へとオーバーラップしたDF闘莉王のスルーパスが右サイドに抜け、FW永井がクロス。 ACミランDFネスタが戻りながらヘディングでクリア。 あわやオウンゴールかと思われた必死のクリアで、CKに。 続く右CKをFW永井がゴール前へのクロス。これをDFネネがヘッドで合わすが、ゴール上。 さらに22分、MF鈴木啓太からのパスを受け、ペナルティエリア手前のFWワシントンが反転してシュート! これはGKジダが横っ飛びでキャッチ! この後、GKジダとMFガットゥーゾが激しく言い合うシーンが見られ、ACミランも必死の様子。 今度はACミラン。22分にFWカカが、左サイドからドリブル突破。 浦和DF闘莉王と坪井を引きつれて、ペナルティエリアへ進入するが、DF坪井がスライディングでクリア。 FWカカが倒され、PKかと思われたが、ノーホイッスル。 直後の浦和レッズ、カウンターへと転じ、ペナルティエリア手前でパスを受けたMF長谷部がシュート! DFがブロック。こぼれ球に今度はMF鈴木啓太。シュートを放つが、大きくそれる。 圧倒的に攻めながらも、ここまでゴールを奪えなかったACミランに待望の瞬間がついにやって来る。 23分、左サイドのスペースに抜け出たFWカカ。 ドリブル突破で、ゴールラインまで切り込む。 そこからペナルティエリア中央、マイナス方向へのクロス。 フリーになっていたMFセードルフがダイレクトでシュート。ACミランがついに先制! まずは同点にしたい浦和レッズだが、アクシデントが襲う。 28分、ACミランDFヤンクロフスキが猛スピードでゴール前に走りこみ、これをDF闘莉王が体を張ってクリア。 太ももを痛め、担架で運ばれる。 31分、DF闘莉王に代えMF山田暢久がピッチへ。 その山田の起用が、浦和レッズの攻撃のリズムを生む。 GK都築からのロングボールをMF山田がヘッドでつなぐと、FW永井がフェイントでDFをかわし低いクロス。 FWワシントンが待ち構えていたが、GKジダがキャッチ。 32分には、左サイドのDF相馬からパスを受け、MF山田が自ら切り込んでシュート! GKジダが辛うじてパンチングでクリア。 続くFW永井CKも、こぼれ球を拾ったMF山田がシュート。 これもDFにクリアされる。 またもCKとなり、FW永井がニアへ入れた低いボールをMF阿部が競り合いながら合わせるも、ゴールの右。 35分、ACミランはDFヤンクロフスキに代え、DFマルディーニを投入。決勝をにらんでの起用か。 対する浦和レッズも36分、DF相馬に代えMF平川をピッチへ送り、流れを変えようとする。 39分、ACミランに追加点のチャンス。ペナルティエリアわずか外、中央からのFK。 絶好の位置から、MFピルロが直接狙うがゴール左! 40分、左サイドをFWカカがドリブル突破。ペナルティエリアに切り込み、中央にいたMFピルロがシュート!DFに当たる。 続くCK、MFピルロがゴール前へ高いボールを送る。 ファーサイドで待っていたFWインザーギには合わない。 さらに決定的なチャンスは42分、FWインザーギ、FWカカとつなぎ、後ろから走り込んできたMFセードルフがシュート! これはサイドネット。 ロスタイムの浦和レッズ、右サイドMF細貝からのクロスは、ゴール前のFWワシントンに届く前にACミランDFがクリア。 さらに、FWワシントンが体を張ってボールキープし、右サイドにいたFW永井へ。 FW永井のシュートもACミランDFがブロック。 虎の子の1点を守ったACミランが1−0で勝利し、決勝進出を決めた。 決勝は南米代表ボカ・ジュニアーズ対ヨーロッパ代表ACミランという因縁の対決となった。 また、敗れた浦和レッズは、3位決定戦でアフリカ代表エトワール・サヘルと対戦する。 世界のビッグクラブ相手に善戦した浦和レッズだったが、試合が経過するにつれ選手個々の力や組織力の差が出た。試合後のDF坪井の第一声が「とにかく疲れました」だったことからも、選手が全力を出したことは確か。浦和レッズ、日本サッカーにとって大きな意味を持つ世界での挑戦、次なる目標は世界3位となった。 なお、この日の入場者数はほぼ満員の67,005人。 昨年の決勝(インテルナシオナル対バルセロナ)に次いで、大会史上2位を記録した。 ◆浦和レッズ 試合後オジェック監督会見 ◆浦和レッズ 試合後インタビュー ◆ACミラン 試合後アンチェロッティ監督会見 ◆ACミラン 試合後インタビュー |