TOYOTAプレゼンツ・FIFAクラブワールドカップジャパン2007

試合速報


Match5 準決勝
横浜国際総合競技場 12月13日(木) 19:30 キックオフ
浦和レッズ 0 0 前半 0
0 後半 1
0 合計 1
1 ACミラン
得点 セードルフ(後半22分)

戦評    写真

選手交代
4 田中マルクス闘莉王→6 山田暢久(後半30分)
16 相馬崇人→14 平川忠亮(後半35分)
10 シュート 15
14 FK 24
4 CK 5
2 警告 1
0 退場 0
1 オフサイド 0
選手交代
11 ジラルディーノ→9 インザーギ(後半17分)
18 ヤンクロフスキ→3 マルディーニ(後半34分)
10 セードルフ→32 ブロッキ(後半46分)

Pos No 選手名
GK 23 都築龍太
DF 2 坪井慶介
4 田中マルクス闘莉王
5 ネネ
MF 3 細貝萌
13 鈴木啓太
16 相馬崇人
17 長谷部誠
22 阿部勇樹
FW 9 永井雄一郎
21 ワシントン
控え選手
GK 1 山岸範宏
DF 12 堤俊輔
19 内舘秀樹
MF 6 山田暢久
8 小野伸二
14 平川忠亮
27 西澤代志也
30 岡野雅行
FW 18 小池純輝
監督   オジェック
 
Pos No 選手名
GK 1 ジダ
DF 4 カラーゼ
13 ネスタ
18 ヤンクロフスキ
44 オッド
MF 8 ガットゥーゾ
10 セードルフ
21 ピルロ
23 アンブロジーニ
FW 11 ジラルディーノ
22 カカ
控え選手
GK 16 カラッチ
29 フィオーリ
DF 2 カフー
3 マルディーニ
17 シミッチ
19 ファバッリ
25 ボネーラ
27 セルジーニョ
MF 5 エメルソン
20 グルクフ
32 ブロッキ
FW 9 インザーギ
監督   アンチェロッティ


戦評

日本のクラブチームが、公式戦でヨーロッパのクラブと対戦するのは史上初!
アジア王者の浦和レッズが、ヨーロッパ代表のACミランと対戦する準決勝第2戦。
勝った方が、ボカ・ジュニアーズとの決勝戦へ進む。
そのボカのメンバーは、この試合を視察に訪れていた。

浦和レッズは準々決勝のセパハン戦からメンバーを代えず、FWワシントンとFW永井が2トップ。
MF鈴木啓太とMF阿部が守備的MFに入り、トップ下にMF長谷部、セパハン戦で先制アシストをした相馬も代わらず左サイド。
対するACミランは、1トップにFWジラルディーノを置き、その後ろにFWカカとMFセードルフが並ぶ。
DFマルディーニはベンチスタート、キャプテンマークはMFアンブロジーニに託された。
この日は、浦和レッズが赤の正ユニフォームで、ACミランはサブの白。
ACミランにとっては、ヨーロッパチャンピオンズリーグを勝ち抜いた縁起のいいサブユニフォームでもある。

  

7時30分、歴史的一戦は浦和ボールでキックオフ!

前半4分、浦和レッズはヨーロッパ王者にひるむことなく、果敢にゴールを狙う。
DF闘莉王が攻撃参加、パスを受けたMF阿部がロングシュート!これは大きく外れる。
7分、今度は中央でMF長谷部がミドルシュート!GKジダが正面でキャッチ。

9分、ACミラン。左サイドからアーリークロス。
FWジラルディーノがゴール前で待っていたが、これはDF坪井が戻りながらヘディングでカット。

10分、MFピルロが最終ライン裏のMFセードルフにドンピシャのパス!
MFセードルフはボレーシュートを狙うが、合わない。
13分、ACミランはゴールまで距離がある位置だったが、中央左でFKをゲットする。
キッカーはピルロ!これはGK都築がはじき出す。
続く左CKからのハイボール、ゴール前のMFアンブロジーニがヘディングシュート!しかし、これはゴール右。


15分、再びACミラン。素早いパス回しから、抜け出したDFオッドがクロス。
FWカカがヘディングであわせようとするが、高さが合わず。

21分、DFオッドの右からのフィードをFWジラルディーノが落とすが、味方とは合わない。
23分、FWカカが中央からドリブル突破。
浦和DF陣を抜き去って、ペナルティーエリア右のMFセードルフにスルーパスを出す。
MFセードルフのシュートは、GK都築が正面でセーブ!


26分、MFピルロがドリブルで切り込むが、倒されてFKに。ペナルティエリア外、右45度からのFK。
DFヤンクロフスキが左足で直接狙うが、浦和DFの壁に当たる。

27分、今度は左サイドから。FWカカが低いクロス、中央にいたDFヤンクロフスキが飛び込む。
こぼれたところにFWジラルディーノ!シュートを狙うもジャストミートせず。

我慢の時間が続いた浦和レッズだったが、27分にようやくチャンスを作る。
カウンターから左サイドのDF相馬へスルー。
パスを受けたDF相馬は低いクロスをゴール前に折り返し、ゴール前にはFWワシントン!
しかし、DFにカットされる。

29分、ACミラン。左45度からのFK、ゴールまでは25メートル!
MFピルロが直接シュートを放つが、ゴール上。

31分、ペナルティエリア手前、FWカカからパスをもらったMFアンブロジーニがシュート!
浦和のDFに当たってこぼれたボールに、FWジラルディーノがすばやく反応するがわずかに合わない。
その直後、浦和レッズはFW永井がロングシュート!


35分、FWカカが、最終ライン裏のFWジラルディーノにスルーパス。
しかし呼吸が合わず、クリアボールにFWカカ自ら走り込むが、これを浦和DF坪井が、体を張ってクリア。

36分、浦和レッズは右サイドにいたMF鈴木啓太がダイレクトで左サイドのDF相馬へ。
DF相馬はドリブルで仕掛け、ペナルティエリア外からシュート!積極的な姿勢をみせる。

41分には、浦和レッズが組織的な崩しを見せる。
FWワシントンがドリブル、左サイドへ展開しクロスをあげる。
ペナルティエリアで待ち構えていたFW永井がボールを落とし、走り込んできたMF鈴木啓太がシュート!
しかし、力が入らず、GKジダが難なくキャッチ。

43分、ACミラン。右サイドのDFオッドがアーリークロス。
ゴール前にMFアンブロジーニ!ヘディングシュートは、DF闘莉王が競り勝ってクリア。
DF闘莉王は体を張ったプレーで、再三ピンチを防ぐ。
44分には、DFヤンクロフスキーがドリブルで上がり、中央から左足のミドルシュート。

ロスタイム、浦和レッズは左サイドをDF相馬がドリブル、DFを引き連れてマイナス方向へのパス。
MF長谷部が中央に切り込んでミドルシュートを放ったが、枠を捉えられず。

浦和レッズは、ACミランの怒とうの攻撃をギリギリの所で防ぐが、攻撃へ転じることが出来ず、苦しい展開。
スコアレスドローで前半を折り返す。

  

後半に入ると、完全にACミランペースとなった。
後半3分、ACミランはFWカカがボールをキープ。
ペナルティエリア手前でパスを受けたMFガットゥーゾから左サイドへ。
待っていたDFヤンクロフスキがダイレクトで、クロス。
シュートとも思える、きわどいクロスだったが、誰も詰めておらずラインを割る。

5分、今度は左に展開していたDFヤンクロフスキから、FWカカ。
ダイレクトでペナルティエリアへ落とし走りこんだFWジラルディーノ!
浦和DFにブロックされるが、DFヤンクロフスキの前へ。
パスを受けたMFセードルフがシュートを放つが、FMセードルフはオフサイドの位置。
6分、FWカカがドリブルで中央突破しスルーパスを出す。
MFセードルフが抜け出してシュートを放つが、GK都築が飛び出してセーブする。


反撃に転じたい浦和レッズは10分過ぎ、MF阿部がペナルティエリアの外から強烈なミドルシュート!
GKジダがはじくが、DFがカバーに入る。

11分、ACミラン。センターサークルあたりから、ペナルティエリア内へピンポイントのパス。
MFセードルフが胸トラップで落とし、体勢を崩しながらも左足のボレーシュート!
決定的なチャンスだったが、決めきれない。

13分、左サイドのMFアンブロジーニのクロス。
ゴール前にいたFWジラルディーノがかっ飛びボレーシュート!ジャストミートせず。

15分、浦和レッズがようやくチャンスを作る。
MF長谷部が中央からドリブル。ペナルティエリアへスルーパス。FWワシントンには通らない。

一方ACミランも、数多くのチャンスを作りながらもゴールには結び付けられない。
16分、ペナルティエリアの中でFWジラルディーノがくさびとなり、MFセードルフに預けようとするが、こぼれてしまう。
そのこぼれ球をFWジラルディーノがシュート!浦和レッズDFが体にあて、かろうじてCKへと逃れる。

先に動いたのはACミラン。
18分、FWジラルディーノに代え、34歳ベテランFWインザーギを投入。
先日UEFAのカップ戦ゴール記録を塗り替えたFWインザーギを送り出した、アンチェロッティ監督。

後半20分を過ぎて、ようやく反撃に転じる浦和レッズ。
中央へとオーバーラップしたDF闘莉王のスルーパスが右サイドに抜け、FW永井がクロス。
ACミランDFネスタが戻りながらヘディングでクリア。
あわやオウンゴールかと思われた必死のクリアで、CKに。
続く右CKをFW永井がゴール前へのクロス。これをDFネネがヘッドで合わすが、ゴール上。

さらに22分、MF鈴木啓太からのパスを受け、ペナルティエリア手前のFWワシントンが反転してシュート!
これはGKジダが横っ飛びでキャッチ!
この後、GKジダとMFガットゥーゾが激しく言い合うシーンが見られ、ACミランも必死の様子。

今度はACミラン。22分にFWカカが、左サイドからドリブル突破。
浦和DF闘莉王と坪井を引きつれて、ペナルティエリアへ進入するが、DF坪井がスライディングでクリア。
FWカカが倒され、PKかと思われたが、ノーホイッスル。


直後の浦和レッズ、カウンターへと転じ、ペナルティエリア手前でパスを受けたMF長谷部がシュート!
DFがブロック。こぼれ球に今度はMF鈴木啓太。シュートを放つが、大きくそれる。

圧倒的に攻めながらも、ここまでゴールを奪えなかったACミランに待望の瞬間がついにやって来る。
23分、左サイドのスペースに抜け出たFWカカ。
ドリブル突破で、ゴールラインまで切り込む。
そこからペナルティエリア中央、マイナス方向へのクロス。
フリーになっていたMFセードルフがダイレクトでシュート。ACミランがついに先制!


まずは同点にしたい浦和レッズだが、アクシデントが襲う。
28分、ACミランDFヤンクロフスキが猛スピードでゴール前に走りこみ、これをDF闘莉王が体を張ってクリア。
太ももを痛め、担架で運ばれる。
31分、DF闘莉王に代えMF山田暢久がピッチへ。

その山田の起用が、浦和レッズの攻撃のリズムを生む。
GK都築からのロングボールをMF山田がヘッドでつなぐと、FW永井がフェイントでDFをかわし低いクロス。
FWワシントンが待ち構えていたが、GKジダがキャッチ。

32分には、左サイドのDF相馬からパスを受け、MF山田が自ら切り込んでシュート!
GKジダが辛うじてパンチングでクリア。
続くFW永井CKも、こぼれ球を拾ったMF山田がシュート。
これもDFにクリアされる。
またもCKとなり、FW永井がニアへ入れた低いボールをMF阿部が競り合いながら合わせるも、ゴールの右。

35分、ACミランはDFヤンクロフスキに代え、DFマルディーニを投入。決勝をにらんでの起用か。
対する浦和レッズも36分、DF相馬に代えMF平川をピッチへ送り、流れを変えようとする。

39分、ACミランに追加点のチャンス。ペナルティエリアわずか外、中央からのFK。
絶好の位置から、MFピルロが直接狙うがゴール左!
40分、左サイドをFWカカがドリブル突破。ペナルティエリアに切り込み、中央にいたMFピルロがシュート!DFに当たる。
続くCK、MFピルロがゴール前へ高いボールを送る。
ファーサイドで待っていたFWインザーギには合わない。

さらに決定的なチャンスは42分、FWインザーギ、FWカカとつなぎ、後ろから走り込んできたMFセードルフがシュート!
これはサイドネット。

ロスタイムの浦和レッズ、右サイドMF細貝からのクロスは、ゴール前のFWワシントンに届く前にACミランDFがクリア。
さらに、FWワシントンが体を張ってボールキープし、右サイドにいたFW永井へ。
FW永井のシュートもACミランDFがブロック。

  

虎の子の1点を守ったACミランが1−0で勝利し、決勝進出を決めた。
決勝は南米代表ボカ・ジュニアーズ対ヨーロッパ代表ACミランという因縁の対決となった。
また、敗れた浦和レッズは、3位決定戦でアフリカ代表エトワール・サヘルと対戦する。

世界のビッグクラブ相手に善戦した浦和レッズだったが、試合が経過するにつれ選手個々の力や組織力の差が出た。試合後のDF坪井の第一声が「とにかく疲れました」だったことからも、選手が全力を出したことは確か。浦和レッズ、日本サッカーにとって大きな意味を持つ世界での挑戦、次なる目標は世界3位となった。

なお、この日の入場者数はほぼ満員の67,005人。
昨年の決勝(インテルナシオナル対バルセロナ)に次いで、大会史上2位を記録した。


◆浦和レッズ 試合後オジェック監督会見
◆浦和レッズ 試合後インタビュー
◆ACミラン 試合後アンチェロッティ監督会見
◆ACミラン 試合後インタビュー

トップへ戻る