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マイナス20度 薄着の女性に起きた奇跡

2020.02.11 公開

2015年1月。
ある場所で1人の女性が危機的状況にあった。
野中優さん、当時24歳。

優さんはワーキングホリデーを利用し、カナダ・トロントで飲食店のアルバイトをしながら生活していた。

帰国を1か月後に控えていたある日のこと。
友人達と共に、カナダの思い出作りにオーロラを見ようと計画した優さん。
トロントから飛行機で7時間以上かけ、イエローナイフにやってきた。

無事オーロラも堪能でき、最高の旅行に…なるはずだった。
だが最終日の夜、彼女にとんでもないことが!

なんとパスポートが見当たらない!
思い出せる全ての場所に電話したが…どこにもない。

しかしこれはカナダ国内での移動。
それならパスポートがなくてもイケるんじゃないか?と、優さんは考えた。

翌日3人は空港へ。空港職員にパスポートの提示を求められ、
優さんはパスポートを失くしたことを告げると…空港職員は身分を証明するパスポートや免許証がないと飛行機に乗ることができないと答えた。

実は海外では、ほとんどの国は国内線であっても身分証の提示を必要としていて、パスポートなどの顔写真付きの公式な書類がそれに相当する。

免許を持っていない彼女は、自分の名前が入っているカードの明細などで交渉したが…ダメだった。
そこで、とにかく身分証をと…思いつくものすべてを職員に見せるも…やはりダメ。

もはや打つ手なし…しかもフライトの時間も迫る。
実は優さんたちのチケットは変更ができない安いタイプのもの。
自分のせいで友人を巻き添えにできず、友人たちは一足先にトロントへ帰った。

極寒の地で一人残されてしまう

なんとかしなければ…いつまでも帰れなくなる。
実はパスポートの再発行は海外でもできる。
だが…再発行できるのはカルガリーにある日本国総領事館。
空港から南へなんと約1260kmもの距離があった。

当然飛行機に乗れないので陸路を行くしか無い!
しかし免許がない彼女にはレンタカーは無理…まさかタクシーで1260km行くのか?

おそらく3日はかかるし…お金だっていくらかかるかわからない。
何より…この時、優さんの所持金は約1万円。
クレジットカードはあったが…優さんの状況は、この後さらに悪化していく!

夜になり、ある変化が。
実は、1月のイエローナイフの気温は…なんとマイナス20度以下。
夜になればさらに下がる。

だが、飛行機に乗るものとばかり思っていた優さんは、ほぼ薄着の格好だった。
しかも友人3人で1つのス―ツケースに荷物をまとめて入れていたため上着はすでに飛行機の中!
もう、絶望中の絶望!!

考える気力もなくなった優さんは朝まで空港で休むことに。
だが…さらなる追い打ちが!
なんと空港は23時で閉鎖。外に出なければならないのだ。

とにかく予算にあう宿泊先が見つけないといけない。
奇跡的に1件の宿を発見し、やっとの思いで宿に到着。

ホテルのオーナー、ローナに事情を話すと…翌日警察署に一緒について行ってくれるとの事。

もしかしたらパスポートも届いているかもしれない。
優さんはその希望を信じ、この日は眠りについた。

やさしさの連鎖が奇跡を呼ぶ

翌朝、警察署に行った2人。
残念ながらパスポートは届いていなかった。
もうどうして良いのかわからなかった!

何か方法が見つかるかもしれないと、すがる思いで町の役所へ向かった2人。
すると、奇妙なことが…なんだかやけに視線を感じる。
不思議に思っていると、なぜか驚いた様子の役所の女性が声をかけてきた。

どういうわけか事情を知っている風の役所の女性に促されるまま、出された書類に記入。
この書類を出せば今日の飛行機に間に合うから急いで空港に向かうように言われた。

なにがなんだか、わからなかったが…彼女は藁にもすがる思いで空港へ。
すでに昨日のチケットは無効になっている。いくらかかるかは分からなかったが、飛行機に乗りたい一心で祈るような気持ちで役所でもらった書類を渡した。

すると、空港職員からすんなり搭乗が許可されたのだ!
しかもチケットは昨日のものでOKだという。
実は、彼女への扱いが急に変わった理由にはとんでもない秘密があった!!

何はともあれ飛行機に無事乗れて飛行機を降りた後…彼女はとんでもないものを目にする!
それはあるネット記事!
そこにはこんな記事が…「イエローナイフの人々が助けた取り残された観光客」。

実は、優さんの事情を知ったローナはあの夜1通のメールを送っていた。
送信先は地元で人気のローカルラジオ局。その内容は…。

「この町でパスポートをなくし困っている日本人がいます。どなたか帰れる方法をご存知でしたら教えてくれませんか?」

このメールを偶然目にしたスタッフが翌朝オンエアしたのだ!

ラジオDJ『せっかくこの町にきたのにパスポートをなくして、1人困っています。皆さん、この日本人の女性のため、何かアイディアを!是非お待ちしております』

そしてこの放送を聞いた町の人たち…その中に彼女もいた。
それは…役所で書類を準備してくれたあの女性。

そして彼女が手配したのは、カナダ国内での飛行機への搭乗を許可する公式な書類。
そう!あの書類は、ラジオを聞いた彼女が会ったこともなく、来るかもわからない優さんの為だけに用意したものだったのだ!

それは、極寒の小さな町で起きたやさしさの連鎖。
その後、無事トロントに戻りパスポートを再発行してもらった優さん。
パスポートをなくして最悪な旅行になりかけたが、ローナをはじめ様々な人との素敵な出会いがあり最高の旅行になったと語っている。

では実際海外でパスポートをなくした場合どうすればいいのか?
外務省によると国によって多少ルールが違うため、まずは大使館や領事館に連絡し指示を仰ぐことが大切だという。

楽しい旅行が台無しに…パスポート紛失にはご注意を。

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