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良いことばかりではなかったイケメンの苦悩

2021.04.20 公開

2018年、東京。
学生生活2年目の東海林冴紀(とうかいりん さつき)。
彼の実家の山形では、「しょうじ」ではなく「とうかいりん」と読む人も多いという。

そんな彼は応用生物の研究をしていた。
理系男子のさつきは身長178cm。長い脚に超小顔のモデル体形。

さらにファッションに興味があった彼は、町を歩けばスカウトはしょっちゅう。
高校時代は、サッカー部の彼見たさに後輩が集まってきちゃうほどのイケメン!
そんな彼に、ある日異変が!

朝、胸の痛みで目が覚めた!
呼吸するだけで、胸にトゲが刺さったような痛み。
さらに…少し動いただけで、息が上がってしまう。

これはただ事ではない!そう思いすぐに病院へ。
症状を伝えると、呼吸器に詳しい内科の医師が担当してくれた。
すると、医師は彼の姿を見て、信じられない病名を言った。

それはなんと「イケメン病」というもの!
いったいどういう病気なのか?

通称「イケメン病」と呼ばれるこの病は、「特発性自然気胸」という病。
肺に穴が開き、空気が漏れてしまっている状態。つまり、肺のパンク。
漏れた空気は肺の外の胸腔というスペースにたまり、肺を押しつぶしてしまう。
そのため、呼吸がうまくできなくなる。

パンクの原因は、肺の表面に「ブラ」と呼ばれる袋状のものができること。
そこは薄く弱くなっていて、穴が開いてしまうのだ。
多くの場合、ブラができてしまう原因や破れてしまう原因は不明。

自然気胸の大きな特徴は、「背が高く」「やせ形」の「若い男性」に多いこと。
つまり、スタイルのいいイケメン!そのため、イケメン病とも呼ばれているのだ。

さつきもまた、背が高く細身。まさにこの典型だった。

イケメン病の苦しみとは?

さつきの場合、左側の肺が破れており、通常よりもしぼんでいる状態だった。

そもそも彼は、幼い時から痩せ形だった。
元々小さい方だった身長は、中学3年の時に一気に20cm伸び、高校時代には今の178cmに。
高校時代、ガリガリな体が嫌で、1食に3合〜4合ご飯を食べたりもしたが、一向に太れなかった。

直接的な因果関係はわかっていないとはいえ、高身長・細身のスタイルでこんなことになるなんて…。

こうして彼には、すぐに気胸の処置が行われた。
局所麻酔をかけ、肋骨の間から胸腔にチューブを通し、肺からもれた空気を抜く。
そして、肺が再び膨らみ、穴が自然に塞がるのを待つ。

処置は行ったものの、肺が膨らむまで息苦しさは治らない。
とくに横になると苦しく、呼吸のしやすい体勢を探した。

肺がちゃんと膨らまなければ、今度は手術での処置が必要となる。
幸いにもさつきの肺は無事に膨らんだため、退院することができた。

しかし、大変なのはここからだった!
実は、自然気胸の再発率は約30%~50%と高い。

再発を防ぐために、気を使いながらの生活! 
気圧の変化で肺に負担がかかるため、激しい運動はしばらくNG。
飛行機に乗ることも控えるように医師に言われていた。

そんな彼に、ある転機が!
なんと、SNSを見た芸能事務所からスカウトされたのだ!
実はさつき、 幼い頃に見たアイドルグループに憧れ、自分もアイドルになりたいと密かに思っていた。

ついに夢へのチャンスが。
しかし、アイドルになれば歌って踊る激しい運動が求められる。
だが、彼の肺はまたいつ破れてしまうかわからない状態。激しい運動なんてもってのほか!

こうして彼はある決断をする!
去年2月、さつきは自然気胸の手術を受けた。
肺のパンクの原因となるブラを切除し、縫い合わせる手術をすることで、その後の再発率は大きく下がるのだ。

そして去年の9月、さつきは念願のアイドルグループとしてデビュー。
手術後の経過は問題なく、今は激しいダンスも踊れるようになった。
アイドルとしてまだ夢の途中。再発しないことを祈っている!

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