鶏肉でギランバレー症候群に!原因は加熱不足!
全身、ムッキムキに鍛え上げられた肉体!
ボディービルダーの芳賀涼平さん。
筋トレ系ユーチューバーとしても活躍し、超健康的な肉体美を持つ彼。
しかし、肉体を維持するための食べ物で信じられない症状と闘う羽目に。
2021年5月、神奈川県。
それは突然だった!いつものように動画撮影しようとした時の事だった!
急に腹痛に襲われ、トイレに駆け込む芳賀さん。
お腹を壊してしまい、この症状は1週間以上も続いた。
実はこれ、彼の調理したものに原因があった!
ボディービルダーの増量期は、とにかく筋肉を大きくするために、炭水化物、脂質、タンパク質をバランスよくたくさん取って体を大きくする。
一方、ボディービル大会が近くなると、今度はタンパク質を意識した食事に切り替え、減量しながら筋肉だけを浮き立たせていく。
彼が体調不良になったのは、そんな大会前の減量期の時だった!
朝食はオートミールを50グラム、ブルーベリーを40グラム、バナナを50グラム。
そして欠かせないのが「卵」。
タンパク質豊富な卵白だけを7個分取り出し…黄身は脂質が多いので一つだけ!
全体に黄身をなじませ、焼いて固まったら完成。
昼食は、鶏の胸肉。
皮はキレイに剥がし、すぐに火が通るようにカット!
それを1日分まとめて茹で、冷蔵保存していた。
味付けは塩のみで、これを毎食200グラム!
しかし、これだけだとパサパサして食べづらいので、「めかぶ」も添え、とろみで一気に流し込んでいく!
これを18時までに3回食べる!
トレーニングを終えて、5回目の食事。
卵白7個に黄身を1個の特製エッグ!
そして1日のしめはプロテイン!これを一気に飲み干していく。
大会前で減量中は無駄な脂質をつけないようこうして食事に気を配っていた芳賀さん。
だが実は、この食生活の中で大きなミスがあった!
SNSのコメントで不安になり病院へ
下痢の症状が始まってから2週間…体に異変が!
いつもならもっと重いものを持ち上げているのに、なぜか力を入れることができなくなった。
そして翌日、足に力が入らず倒れてしまった。
さらに手にも力が入らず、手すりを使って起き上がれない。
這いつくばるようにしてなんとか階段を登ることに。
この状況をSNSに投稿すると…驚きの返信が!
「当方、医療者のものです。神経系の疾患の可能性が高いと考えられます。治療は早い方が良いと考えられますので、救急車を呼んで受診なさってください。」
芳賀さんはこの言葉で一気に不安な気持ちになり、すぐに救急車を呼んだ。
搬送された病院で、体の反応や髄液採取、筋電図検査などが行われ…衝撃の原因が判明する!
なんと診断の結果、彼は「ギランバレー症候群」だと判明したのだ!
ギランバレー症候群とは主に筋肉を動かす運動神経が攻撃され手足に力が入らなくなったり、腱反射がなくなったりする自己免疫性末梢神経疾患。
では、原因となった食べ物は何だったのか?
実は鶏肉を茹でていた時、なんとなくの時間で取り出していた。
鶏肉は十分に加熱調理しないと、カンピロバクターという細菌が潜んでいることがある。
この菌に感染するとそれを攻撃する抗体が作られる。
カンピロバクターの中には人間の末梢神経と似た成分を持つものがあり菌を攻撃するはずの抗体が誤って末梢神経を攻撃することがある。
すると、ごく稀ではあるがギランバレー症候群を発症することがあるのだ。
ギランバレー症候群は症状が悪化すると手足の感覚がなくなり、話せなくなってしまうこともある。
さらに最悪の場合呼吸のための筋肉にまで麻痺が及び、自発呼吸ができなくなる。
芳賀さんには、すぐに健康な人の抗体を点滴する免疫グロブリン療法が行われた。
入院から5日目。
足の力だけでは立つことができず、チキンのパックを開けようにも力が入らない。
この時の握力はなんと8キロにまで落ちていた。
それでも彼の場合、発見が早期だったこともあり重症化することなく、徐々に回復。
そして入院から13日目、無事退院することができた。
実は、ストイックな減量生活を送るボディービルダーは同じような症状に陥る危険が。
以前仰天ニュースで紹介したマッスル北村さんは、大会が近くなり減量の時期になると…生のささみと小松菜をミキサーに入れポン酢で味付けし、水を加えシェイクし飲んでいた。
この時、幸いにも食中毒にならなかったが生の鶏肉を食べることは危険な行為なのだ!
一方、ギランバレー症候群から回復した芳賀さんはというと…ストイックな生活は相変わらず。
しかし、鶏肉には気を遣うようになった。
鶏肉の加熱には十分お気をつけください。